昨年のGWに引き続き今年も宿泊した大黒屋です。今回でいつの間にか3度目の宿泊になります。三斗小屋温泉・大黒屋は今さらですが歩いていくしか出来ない温泉山小屋です。ここへ向かうには登山に適した服装と地図、それなりの登山装備が必要です。登山口から大黒屋までゆったり歩いて2時間弱、雨が降ったり止んだりのスッキリしない天気で雨具着用の山行となりました。
14時前には山小屋に到着、ご主人曰く「今日は天気はいまいちだったせいか、当日キャンセルが多く出た」との事。建物は味のある鄙び系な木造二階建ての造りの本館、渡り廊下を進むと本館より後に建てたようにも見える二階建ての別館がある。因みに楽しみの温泉は本館にある。
今回、案内された部屋は11号室の8畳和室、煙草屋旅館側の部屋は初めての泊まり。基本、山小屋なので一般旅館と同レベルなものは求めてはならない、それが嫌なら宿泊はやめた方が良い。16時には館内照明が自家発電により点灯、17時に夕食が各部屋に運ばれ、21時に一斉に消灯になる。20時も過ぎれば大体の方が山行の疲れで寝てしまうので館内は静かになるような気がする。チェックイン後は夕食まで温泉に浸かったり、周辺を散歩したり、一杯飲んだりと思うままに過ごす。夕食内容は山小屋の食事そのもの、朝食は朝7時と山小屋としては遅い配膳になる。
浴室は大風呂と岩風呂の異なる浴室が二か所に分かれている。1時間おきに男女入れ替えになるルールがあるので注意が必要だ。大風呂浴室は格子ガラスが二面方向に施され、浴室のウッディ―な造りに加えて雰囲気の良い空間になっている。浴槽は一つの木造浴槽を仕切りで二つに分けた造り。湯口は2本の竹筒で片方浴槽のみに湯の投入がある。もう片方へは流れ込みと湯面下での繋がりによる流入方式。竹筒からは異なる2本の源泉が適量注がれ、それにより浴槽にて湯口側が体感42.5℃ほど、もう片方が同じく42℃ほどに調整されている。そういえば2013年当時は浴槽湯温が45℃はあったものが、その後2015年と2016年の二度の訪問では42.5℃ほどの浸かり易い湯温へ変化している。熱いより適温がいい、とお客さんの声でもあったのでしょうかね。お湯は無色透明、温泉臭、焦げ香ばしいような弱石膏臭がする。湯に浸かるとその分の湯がきっちりと溢れ出します。この湯、とても自身に相性が良く山小屋到着から翌朝の出発まで大風呂へは合計6度ほど通ってしまいました。
もう片方の岩風呂も当然浸かりました。どういうわけかこちらの岩風呂はあまり人気がないのか殆ど時間は同浴客がおらず一人だけの湯浴みの時間が多いように思えました。2‐3人サイズですが出来たら2人までで浸かりたい大きさです。塩ビ管湯口からは40℃ほどの源泉が岩風呂へ投入されています。お湯は浴槽では38-39℃と温め、じっくりと浸かって長湯できるタイプです。逆にこの温さとこじんまりした浴槽が人気を呼ばないのか閑散とした浴室でした。自分はどれどれと言わんばかりに殆ど独占状態にて湯を堪能しました。こちらはチェックアウトまで合計3度通わせていただきました。ここまで歩いて来た甲斐がありました。また行きます。
(三昧・2016年5月宿泊)
今回もGWに宿泊しました。これで3度目となる三斗小屋温泉大黒屋です。那須連山の山中に位置する三斗小屋温泉へは、登山装備で歩いてしか行けず、また立ち寄り入浴のみは行っていません。この二点で一般的には難易度の高い温泉ですが、普段から山歩きをしている人であれば季節や天候に気を付ければ普通に到達できると思います。ちなみに那須岳は活火山ですので、その点常にお忘れなきよう。
純然たる山小屋風情で個室に宿泊でき、熱い源泉とぬるい源泉を両方持つ掛け流しのお湯も良く、家族経営と思われるお宿の皆さんもアットホームな雰囲気で、トイレなどの共同スペースはいつも清潔。あまり宿泊では再訪しない我が家が三度も来てしまう居心地の良さは変わりなしでした。温泉と風呂場は前回前々回と特に変わりなく上記三昧記事でも詳しく書かれているので今回は省略しようと思います。
これまでと違う点といえば、宿泊した部屋が今回初めて煙草屋側になった事です。過去二回は廊下を挟んだ反対側の部屋で、窓からは周囲の山や木々が見渡せ、外光もよく入る明るい部屋でした。そして今回の部屋ですが、あまり外光がさしこまず薄暗い印象で、窓の向こうすぐ近くに煙草屋が見えます。特に困ったのが部屋の窓の外で煙草屋テント泊のお客さんが、こちらを向いて座って食事をしたり寛いだりしている事。しょっちゅう煙草屋のお客さんと目が合い落ち着かないんです。予約時にもし部屋指定できるなら、次は「煙草屋側じゃない山側」ってお願いしてみようと思います。
(まぐぞー・2016年5月宿泊)
▼今回は生憎の天候の中、峠の茶屋登山口→峰の茶屋避難小屋→三斗小屋温泉です
▼1年ぶりの三斗小屋温泉大黒屋です
▼屋外の水場
▼宿泊した部屋
▼窓の外は向かいの煙草屋旅館です
▼夕食
▼朝食
▼館内掲示
▼大浴室
▼浴槽
▼小浴室
▼動画もどうぞ(音出ます)
▼湯口
▼帰りは姥ヶ平を散策しました
山地図アプリと紙地図
山の温泉に行くのに必要な登山マップは「YAMAP」や「ヤマレコ」で無料ダウンロードできます。無料でひと月にダウンロードできる地図数は限られますが、頻繁に行かなければ十分だと思います。地図アプリの他に、もしスマホが使えなくなった時のために紙の地図も携帯されると安心です。
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三斗小屋温泉 大黒屋 データ
栃木県那須塩原市三斗小屋温泉
→Google Map
090-1045-4933
立ち寄り不可
冬期休業
宿泊しました:2016年5月一泊二食9500円
訪問:2016年5月(泊)
三斗小屋温泉 大黒屋 温泉分析
(木風呂)三斗小屋1号 単純温泉 50.9℃ pH=6.8 溶存物質計=666mg Na=44.4mg K=8.5 Ca=58.9 Mg=15.3 Mn=0.8 Fe2=0.1 Cl=3.4 SO4=261.8 HCO3=86.4 H2SiO3=186.1 HBO2=0.3 CO2=23.0 (H21.10.1) ※温泉利用状況=全ての項目において該当無し
(岩風呂)三斗小屋3号 単純温泉 41.1℃ pH=6.6 溶存物質計=516mg Na=26.6mg K=6.4 Ca=46.4 Mg=12.6 Cl=3.0 SO4=212.9 HCO3=34.5 H2SiO3=172.8 HBO2=0.2 CO2=14.6 (H21.10.1) ※温泉利用状況=全ての項目において該当無し