Sivasのオトガル(バスターミナル)のすぐ隣にある地域のミニバスステーションから、毎時30分おきに出ている「Yildizeli」行きに乗ります。ドライバーに運賃を前払い(7TL/一人)バスに揺られて約30分ほどでSivas温泉エリアに到着します。このエリアはガラーンとした広い場所に数軒の温泉ホテルが点在していて、工事車両の往来が頻繁にあり何かを建築&周囲の造成を行っていたので、まだまだ開発途中なのかも知れません。
宿泊した「セファホテル(Sefa Oteli)」はトルコの温泉地で時々みかける市営施設で、市民が気軽に利用できるバーベキュー設備や遊具を整えた公園内にホテルやコテージなど好みや予算に応じて選べる宿泊施設が点在しています。サマーシーズンであればこれらの棟が全て稼働していると思いますが、シーズンオフの11月下旬~12月はホテルタイプの「セファホテル(Sefa Oteli)」のみオープンしていました。近隣には他にも民間のリゾートホテルがありましたが、料金面とここの温泉に大満足したので我が家の場合は市営ホテルを選択して正解でした。
レセプションに行ってみると「ハーフボードふたりで一泊220TL」という。念のため部屋と温泉施設を見せてもらう。室料と二食付き、温泉大浴場が入り放題、家族湯も夕方と翌朝に一回づつ利用できて全部合わせて一泊ふたりで220TLというので宿泊してみました。
案内された部屋は日本でいう2階の106号室。ワンルームタイプでベランダはないものの窓が比較的大きく明るい印象、トルコのホテルで多く見られるダブルベッド+シングルベッドのファミリー仕様です。収納スペースも豊富で洗濯干しラックがあったりと、長期滞在も意識した造りになっています。トルコの宿泊施設でお馴染みのキッチンはありませんでした。(写真で見る限りおそらく冬期クローズ中のアパート・コテージタイプの棟にはあると思われます)
設備・備品はテレビ、エアコン、小さなテーブルと椅子、ミニ冷蔵庫、ドライヤー、タオル大×2、中×1、石けん、シャンプー、シャワーキャップ、ソーイングセット、使い捨てスリッパなど必要なもの・・・というかそれ以上の細かなものが揃っています。ベッドは丁度いい硬さで寝具の全てが真っ白清潔で気持ちよく過ごせます。部屋のホットシャワーは可動式で温度・水圧共にバッチリですが、温泉浴場で体を洗ったので部屋では結局使わずじまいでした。客室の広さといい、清潔具合といい、日本人が利用したら「おっ、いいじゃないここ」と好印象を受けると思います。ホテル館内や客室は暖房が効いていてとても暖かく、というより暖房が効きすぎて暑い程で、湯上りなどは窓を開け放ち冷えた外気で涼むほどです。
食事は朝・夕とも日本でいう一階のレストランでいただきます。夕食はサラダ・スープ・トルコの定番肉料理・トルコの伝統的な甘味となっています。朝食はお皿にオリーブとチーズ各種、ゆで卵、ハムを盛ったもので、いわゆる「トルコ式朝食」ですが、これは毎日同じ内容でした。レストラン内にはどうみてもビュッフェ用と思われるコーナーもあり、夏場の繁忙期には稼働するのかもしれません。
レストランの横のガラス窓の向こうは屋外スペースとなっていて椅子とテーブルが並んでいます。おそらく夏場の繁忙期は屋外で食事をする人も多いかと思います。その屋外にはトルコ人の大好きな猫とワンコもいて、食事時になるとどこからともなく集まっておねだりです。お客さんの何人かはご飯をお裾分けしていました。
レストランではランチ営業もしていましたが我が家は利用せず。敷地内の公園には立派なウォータースライダーのある広々とした室内プール棟もあり、プールはシーズンオフだからか閉鎖中でしたが、その建物内にある売店とピテ(トルコ風ピザ)のお店はオープンしていたので、昼食やおやつに利用しました。ミートピテは10TLでした。
温泉浴室は今回宿泊した「セファホテル(Sefa Oteli)」に男女別浴室・男女別温泉プール・家族風呂がありました。また別棟のアパート&コテージタイプの「Camlica Oteli」(宿泊は冬期休業・温泉浴場のみ稼働)には男女別浴室と家族湯があり、どの浴室も宿泊客は無料で利用できました。大浴場は自由に利用でき、家族湯に限ってはレセプションで利用したい時間帯を予約します。するとチケットを発行してくれるのでそれを持参して浴場にいる係りの方に手渡して利用します。
せっかくなので全部の浴場を利用してみましたが、特に気に入ったのが家族湯です。なのでここでは家族湯の感想を中心に紹介します。
温泉エリア入口の係の人に、レセプションで貰ったチケットを渡すと家族湯に案内してくれます。案内された家族湯室内に入ってみると、石造り二人サイズの浴槽がありました。
浴槽は最初はお湯が空っぽです。お隣の「Camlica Oteli」の家族湯では初めから湯張りしている状態でしたが、こちらは利用客が自らお湯を溜めるシステムのようです。まずは栓をして温泉を少しだけ出し、ある程度溜まったらすすぎの為に栓を抜きお湯を流します。後は再び栓をしてバルブ全開で一気に湯溜めします。凄い勢いで湯が出て来るので、このサイズの浴槽でも15分ほどでオーバーフローするまでになりました。
ここのお湯は張りたてホヤホヤで鮮度が抜群に良いです。バルブ全開にするとお湯に劣化する暇を与える前にオーバーフローしてしまうほどの投入量です。このテのお湯は時間が経過するとオレンジ色に変色するのが筋ですが、湯量があまりにも多いので、せいぜい茶色がかった透明湯といったところで排湯されてしまいます。なんて贅沢な湯使いなんでしょうか。口に含むと新鮮金気臭味、重曹甘味、苦味がしっかりとします。鮮度重視マニアならたまらない湯使いが楽しめる家族湯でしょう。ここはおススメです。
レセプションで「日本人来ますか?」の問いにここもやはり「一年に一組来るか来ないか」との事。客層はファミリーや高齢ご夫婦中心でのんびりとした穏やかな雰囲気もよく、長逗留の湯治場候補にぜひトルコの温泉も加えて欲しいと思いました。
(三昧&まぐぞー・2019年11月・12月宿泊)
▼広々とした場所に建っています
▼周囲は公園になっています
▼レセプション
▼レセプション前のソファースペース
(お爺ちゃん・お婆ちゃんがよく集っています)
▼1930年のお風呂の写真がありました
▼宿泊した部屋
▼シャワールーム
▼アメニティが揃っています
▼バスローブまであります
▼部屋からの眺め(虹が出ました)
セファホテル(Sefa Oteli) 食事
▼食事はこちらで
▼夕食(毎日違うトルコ伝統料理とスイーツが出ます)
▼朝食はトルコ定番セット
▼外のテーブルスペースには猫がいっぱい
セファホテル(Sefa Oteli) 温泉浴場
▼家族湯を予約するとチケットが発券されます
▼家族湯が並ぶ廊下
▼手前の小部屋がトイレ・奥が浴室です
▼空の浴槽にセルフで湯溜め
▼満湯になりました
▼バルブで浴槽底投入から上部投入に切り替え出来ます
▼別の家族湯(この日は少し濁りを帯びていました)
▼浸かった様子
▼男女別温泉プール(女性側)
※他の浴場は常にお客さんがいたので画像なしです
▼日帰り入浴専用入口(建物の右端にあります)
プール棟
▼冬はお休み(?)のプール棟
▼中を見せてくれました(凄い!本格的な室内プール)
▼商店がありました
▼元気なお兄さんが焼いてくれる美味しいピテ屋さん
同経営のチャムリチャホテル(Camlica Oteli)
▼すぐお隣りのアパート&コテージタイプのホテルです
▼セファホテル宿泊客は浴場(家族湯と男女別)も利用できました
シヴァス温泉 源泉井
▼シヴァス温泉の源泉はセファホテルの裏にありました
▼この源泉が凄いんです
▼まるで生き物のように熱い源泉を吐き出します
▼動画もどうぞ(音が出ます)
▼管からは大量の新鮮な捨て湯も
▼勿体ない捨て湯の動画もどうぞ(音が出ます)
▼川になって流れてゆきます(ああ浸かりたい)
シヴァス温泉 セファホテル(Sefa Oteli) データ
トルコ・シヴァス県
→Googleマップでみる
宿泊しまし:一泊二食付きふたりで一部屋220トルコリラ
立ち寄りもできるようですが料金など未確認
訪問:2019年11月28日・29日・30日・12月1日(4泊)