屏風山温泉(宿泊)

公衆浴場を併設する温泉宿、と言うより宿泊可能な公衆浴場という表現が合っているかと思う温泉施設。公衆浴場は以前に一度立ち寄りしていましたが、今回は素泊まり利用してみました。

到着したのは周囲真っ暗の18時、素泊まりなのでお会計は先払い。宿泊部屋は8つある家族風呂の中の一部屋を利用。部屋には既に寝床の準備がされていました。館内空間は不思議とポカポカです。宿泊部屋内も暖房要らずでポカポカ。結局滞在中は一度も部屋内は暖房をつける事はありませんでした。どうやら床下に温泉を通しているようです。温泉熱で床暖房という訳でナルホド。部屋の備品は必要なものは揃っていて不自由はありません。部屋を出た廊下には自由に使える座布団、お皿、コップ、湯呑み、醤油も常備されています。

部屋には家族湯もあり、到着するなり蛇口全開で利用してみました。Maxで15L/minほどの投入量、湯温は激熱ではないので蛇口全開で丁度良い湯加減になります。これでチェックアウトまでいつでも部屋風呂を楽しむ事が出来ました。部屋風呂は2人でゆったりサイズの丸タイル張り造り。浴室空間に充満するのはプンプンの臭素臭。色は定かではないが黄色系透明湯、ニュルつる浴感、うま味の効いた薄塩湯という感じ。あたたまりは十分なレベル。

宿泊客は公衆浴場も料金内で利用できました。6-23の営業で夜間は湯を抜き清掃するので宿泊者も利用はこの時間に限定される。浴室中央に角タイル張りの長方形浴槽を配置。仕切りで二つに分けられていて温度差もつけられている。以前使用されていた湯口はタイルで埋め塞がれて使用中止になっていました。新湯口は二本の金属パイプより源泉を投入しています。少量投入の掛け流しという湯使いでしょう。夜の8時と朝6時に公衆浴場を利用してみましたが、誰もお客さん居らず。静まり返った空間で一人静かに湯浴みとなりました。

この施設、これだけ使い勝手がいいにもかかわらず、どうも閑散としているような気がする。公衆浴場利用客が少ないと思ってしまうのは自分だけ??
(三昧・2010年12月宿泊)


五所川原界隈で素泊りできるところはないかと、家族湯を持つ浴場を探していたところ屏風山温泉が目にとまる。実は6年前にも一度訪問しているのですが、記憶が全然ありません。それならもう一度「今度は泊まりで再訪問だ」と行ってみました。

屏風山温泉は大きくわけて、公衆浴場と家族湯の二棟からできています。外観や公衆浴場だけ見ると寂れ感があるのですが、何故か家族湯棟内だけは明るく公衆浴場と比べてもこちらの方が活発に稼動している印象。

宿泊は家族湯部屋を利用するのですが、これがなかなかしっかりとした造りの部屋で、畳敷きの8畳間は一般的な旅館部屋といってもおかしくありません。到着時には既に布団が敷かれ、浴衣やタオル、お風呂セット、TV、電気ポットが置かれています。また、共有できる電子レンジや簡単な食器などもあり、突然の素泊りでも困る事はなさそうです。特筆すべきは部屋の暖かさで、おそらく温泉によるものと思われる床暖房が効き、外は雪の降る真冬でしたが、まったく寒くなく、夜寝る時などは布団をかけると暑いくらいでした。食事に関しては付ける事もできるようですが、我家は木造の商店街で済ませてからの訪問です。

部屋付きの浴槽は2人サイズの三角形で、源泉をじゃんじゃん掛け流して楽しめます。ただ、この浴室はしばらく使われていなかったようで、最初に湯を張った時に、(湯花ではない)浴槽の汚れ+数十匹の小さな羽虫が浮かんでちょっと焦りました。しばらく掛け流しのまま放置する事によって流れ去っていったので、まぁよしとします。

宿泊者は公衆浴場も入り放題です。この公衆浴場は男女の造りが違い、入替え制かは不明。女性浴場には6~7人サイズのメイン浴槽がふたつあり、ひとつが四角形、もうひとつが八角形となっています。施設側としては微妙に何かしらの変化をつけているのかもしれないですが、湯使い等はどちらもほぼ同じ。これとは別に2人用寝湯(ぬるめ)、水風呂も造られています。それにしても、寂れ感が原因なのか、公衆浴場はお客さんが少ないです。

肝心の湯は、湯口で熱め、浴槽内でやや熱め寄りの適温、公衆浴場に限ってはじゃんじゃん掛け流しではありませんが、投入ぶんだけ溢れ出しもあり、鮮度も悪くありません。ごく僅かに色づいても見えるほぼ無色透明で、塩気の強い臭素臭プンプンの海を思わせる湯は、はっきりとしたヌルツルも感じられます。かなり浴感強く、夏場は少々キツそう。

屏風山温泉は木造駅から徒歩でも来られ、使い勝手もいいので津軽観光の拠点にイチオシしたいです。
(まぐぞー・2010年12月宿泊)

▼屏風山温泉 玄関

屏風山温泉 公衆浴場

▼屏風山温泉 公衆浴場受付まわり

▼男性浴室 脱衣所

▼別の角度から

▼男性浴室

▼浴槽

▼湯口

▼水風呂

▼屏風山温泉 女性浴室

▼別の角度から

▼メイン浴槽その1

▼メイン浴槽その2

▼ぬるめの寝湯

▼水風呂

屏風山温泉 宿泊(家族湯)棟

▼館内廊下

▼自由に使用できるレンジや座布団

▼館内見取り図

▼宿泊した部屋

▼人数分用意されたお風呂セット

▼部屋風呂(最初は空っぽです)

▼セルフで源泉投入

▼湯溜め後

▼溢れ出し

▼浸かった様子

▼貝殻型の照明

屏風山温泉 データ

青森県つがる市木造浦船58-2
Googleマップでみる
0173-42-1697
宿泊しました:一泊素泊り4200(年末年始料金)+150円利用
6時~23時7時~21時30分(日曜日8時~21時)
390円
訪問:2004年7月・2010年12月(泊)

屏風山温泉 温泉分析

浦船源泉 ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 55.2℃ pH=7.4 419L/min 成分総計=8320mg Na=2703g(94.16mv%) K=204.4 NH4=5.8 Mg=11.2 Ca=14.9 Al=0.1 Fe2+Fe3=1.1 Li=0.2 F=0.9 Cl=3381(75.66) Br=8.2 I=1.5 SO4=0.6 HPO4=0.4 HCO3=1739(22.61) CO3=60.0 H2SiO3=132.6 HBO2=54.4 (H元.10.5)