久しぶりに渋温泉の共同浴場を廻ろうと思い、万全を期して宿泊して湯めぐりを楽しむ事にした。中には記憶の薄れた浴場もあり、今回はそれを思い出す良い機会であった。渋温泉到着はチェックインにはまだ早い13時前には到着する。なので宿にお願いして共同浴場のカギを先にお借りしてお目当ての共同浴場巡りに繰り出した。いくつか廻った後、15時には宿へチェックインする。疲れもあって夫婦揃って部屋で寝てしまった。
部屋は二階の8畳和室、中央に置かれた炬燵が嬉しい。備品はテレビ・エアコン・冷蔵庫・電気ポットを完備、最近は当然になってきたWi-Fiもあり不自由を感じさせない。浴室は二カ所にあってそれぞれを部屋単位で空いていれば好きな時間に好きなだけ貸切利用出来る仕組みとなっている。夕食は18時、朝食は8時で別部屋にて頂く仕組み。創作和風料理といった印象の夕食は、ちょこちょこ出てくるタイプでボリューム感に加えて満腹感が出てくる。夕食後は部屋で過ごしていうちにまたまた1時間ほど寝てしまった。ふと目が覚めると、またまた外湯を2湯ほど廻る。
肝心な二か所ある宿のお風呂はどちらも基本的にゆったりと一人、詰めて二人サイズのタイル張り浴槽がベースとなっている。利用者は宿泊客のみなので外湯と違って鮮度が上々だ。ただし、頻繁に利用されないのでたまに入浴しようとすると湯が激熱で加水なしに浸かることができないのが難点だ。湯は地獄谷より引き湯している渋温泉の主力源泉であろうかのものを利用している。微濁り、弱金気臭味を感じるお湯であった。どちらの浴室共に湯口付近は鉄系析出物による成分付着が著しい。嬉しくも滞在中は24時間入浴可能なので我が家には有難い。
朝食は健康的な内容でボリュームもまずまずで美味しく頂けた。チェックアウト後は残りの外湯を制覇するまでの間、車を置かせていただき感謝であった。
(三昧・2014年1月宿泊)
数年ぶりに渋温泉に宿泊してみました。お世話になったのは温泉街の奥に位置する「政喜」というお宿です。黄色の外壁が目印のこぢんまりと綺麗なお宿で、館内も外観同様に綺麗でスッキリとした印象があり、扉や柱などには木材が多用され、どこか優しい温もり感も漂います。訪問すると、女将さんが親切に迎え入れてくださいました。
案内された部屋は2階です。清掃の行き届いた八畳の和室でコタツが置かれていました。部屋にはテレビ、お茶セット(電気ポット)、浴衣など必要なものは揃っていて不自由しません。真冬の訪問でしたが暖房の効きも良く、湯上りなどは暑いほどでした。部屋は細い裏通りに面していて、窓の外は民家です。トイレと洗面所は共同ですが、ウォシュレットで清潔感があり、問題なく利用できました。そして勿論、各部屋に九湯巡り用の鍵も置かれていたので、好きなときに共同浴場巡りを楽しむ事ができました。
食事は別室でいただきます。「政喜」では、全客室数の半分しかお客は取らないようで、一つのグループにつき宿泊用の部屋+食事用の部屋をそれぞれ用意、完全個室での食事となるようです。畳の部屋に椅子とテーブルが置かれ、できあがったものを順に女将さんが運んできます。よって、熱い物は熱々状態でいただけるわけです。料理はひとつひとつ大変手がこんでいて、どれも美味しくいただけました。しかも一品一品の量がとても多いんです。最後は完食するのが苦しい程でした。
肝心の温泉は、館内に二つの内湯があり、それぞれ好きなときに貸し切り利用できます。どちらの浴室もこぢんまりとした石板ばりの造りで、それぞれ一人(つめて二人)サイズの四角い浴槽がひとつあります。湯口より無色透明の熱い源泉をチョロチョロ投入しての掛け流し。ごくごく僅かな貝汁濁りを帯びたほぼ無色透明湯は、キチキチとした堅い肌触りがあり、芒哨臭に加えほのかな鉄臭も香ります。湯温が高いため源泉の投入量は控えめですが、入浴客が圧倒的に少ないので、いつでも湯の状態は良好でした。
お宿の女将さんは、あまり宿泊客に干渉しないタイプのようで、どちらかといえば淡白な接客の部類でしたが、そのぶん気ままに過ごすことができました。「部屋良し、お湯良し、料理良し」で、これでひとり8300円という値段は、どう考えても安すぎます。いずれ人気が上がり、予約の取りにくい宿になるのかな・・と思います。
(まぐぞー・2014年1月宿泊)
▼玄関
▼宿泊した部屋
▼お茶請け
▼部屋の窓から
▼渋温泉・外湯の鍵を貸してもらえます
▼食事は別室の個室で
▼夕食
▼料理がどれもこれもビックリする美味しさです
▼朝食
▼浴室その1
▼湯口
▼浴室その2
渋温泉 御宿 政喜 データ
長野県下高井郡山ノ内町渋温泉
0269-33-2732
宿泊しました:一泊二食8300円利用
立ち寄り不可
訪問:2014年1月(泊)
荒井河原比良の湯(別表のみ脱衣所掲示) ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉 75.7℃ (H10.10.19)