中央道・甲府昭和I.C.から程近い場所にあるビジネスホテルです。市街地にあり甲府バイパス(R20)沿いにあるので風情とは無縁の立地ですが、ご自慢の温泉があります。立ち寄り不可なので宿泊する以外に温泉に浸かれないため今回は宿泊してみました。
17時にチェックイン、各種館内の説明を受ける。浴室が一つしかないので本来は男性専用、女性は限られた時間にならないと利用不可といったシステム。更に女性のみ朝風呂利用は不可なのは残念である。当日は女性の宿泊者が多いというので1~2時間の間隔で男女交替で浴室を利用するシステムであった。更に深夜24時以降は無料にて貸切利用可能で、希望者はチェックイン時に申し込む。我が家も申し込むと、利用開始時間は指定されて深夜2時から40分間ということである。
今回は一泊朝食で予約。朝食は1階の「ITルーム」にて軽バイキング形式でいただくが、そのまま部屋に持ち込んで食事可能との事だった。ロビー前には各主要な新聞、スポーツ紙が置かれて自由に読めるようになっている。部屋数限定で客室は有線インターネット接続も可能。館内の自販機ではビールロング缶が300円、350ml缶で250円と良心的であった。
お風呂は一つの浴室を男女交替制で利用している。浴槽は3つあり、源泉100%浴槽・ぬるめ浴槽・水風呂という構成。他にサウナは理解できるが、人間用の冷凍室まで備えているのは初めて見た。
浴室に入ってすぐにある源泉100%浴槽はタイル張りの造り。湯口である蛇口より源泉を投入して浴槽では43.5℃ほどの湯温になっている。投入湯量は20-25L/minはあるだろうか?全量が縁からオーバーフローする掛け流し。湯は薄っすらと黄色透明、弱土類臭味、重曹臭味につるつるした浴感がある。鮮度抜群な湯を存分に楽しめた。
10人サイズのぬるめ浴槽もタイル張り。湯船背後の壁の一部分には青色ステンドガラスが施されている。浴槽端には蛇口が2つあり一つは源泉を大量に浴槽内注入、もう一つは加水用蛇口で常時水が投入されている。湯温は42℃に加水調整されていて浸かりやすくしてあります。この浴槽の特筆すべきは湯口周辺の細かな気泡です。上から見ると大量な気泡によって浴槽表面が白っぽく見えるほどです。これは源泉本来のものなのか?目測ですが80L/minオーバーの大量源泉の注入による勢いによるものなのかは不明。いずれにしてもドンドコと大量オーバーフローする光景はなかなかのものです。
源泉について聞いてみると「2-3年前までは温泉管の傷みなどで地下水が混入していた為に、源泉温度の低下を招いたそうだ。今は修復して本来の湯温です。」とのホテル男性従業員の話。
(三昧・2013年2月宿泊)
甲府昭和ICすぐ近くにある、昔ながらの郊外型ビジネスホテルです。周囲に建つ綺麗系ホテルと比べると鄙びて見えますが、このホテルに併設された「カアナパリ」という温泉浴場が、今から約10年ほど前に温泉マニアの間で話題になり、ぜひ一度訪問してみたいと思っていました。当時は「立ち寄り可能ではあるものの、浴場がひとつしかなく男性専用」という情報でしたが、その後、立ち寄り不可の宿泊者専用浴場となり、男女入替えで利用するシステムとなった様子。
「ホテル昭和」は外観こそ鄙びていますが、館内は白を基調にリフォームされ清潔感があります。訪問時は家族連れや女性客も目立ち、味気のない男性主体のビジネスホテルとは少し違うアットホームな印象を受けました。
部屋はツインを予約。所々年季は感じられるものの清掃の行き届いた部屋には、湯沸しポット、冷蔵庫、ドライヤーなど必要なものが揃い不自由しません。暖房の効きも良くストレス無く利用できたのですが、立地柄か夜中に響く道路の騒音がちょっと気になりました。良かったのは部屋の照明が普通に明るかった事。旅館やホテルの照明って雰囲気重視なのか暗めの所が多いですよね。
宿泊料に含まれていた軽朝食は、サラダ、スープ、パン、タマゴ、お粥、コーヒー、紅茶などが揃い、好きなものを部屋に運んで食べる事もできます。廊下には共同利用のレンジやトースターが置かれています。ホテルの隣には「くら寿司」、さらに先には「びっくりドンキー」と、外食も不自由しません。
肝心の浴場は、その日の男女の比率で入替え時間が変更になるようです。訪問時は17:30-19と21-22:30が女性時間で、24時以降は希望すれば40分単位で部屋ごとの貸切利用が可能でした。朝風呂は男性のみ設定されていました。浴場はやや年季の入った印象で、手前に2人サイズの長方形、奥に10人サイズの横長浴槽、その横に小さな水風呂がくっついています。浴槽には、ほんのり茶色がかった透明湯が適温~熱めの掛け流し。甘い重曹味が強く、土類・金気臭も複雑に絡んだマニア好みしそうな湯です。湯中ではまずまずの泡付きがあり、特に湯口付近ではなかなかの付着具合。その効果もあってかツルツルとした肌触りがします。シャワー・カランも温泉使用で、かなり楽しめた湯でした。ただ、やっぱり好きな時や朝風呂に入られないのは、温泉目当ての訪問としては少し残念かな。
(まぐぞー・2013年2月宿泊)
▼外観
▼フロント
▼館内廊下
▼レンジがありました
▼宿泊した部屋
▼ポットとドライヤーが置かれていました
▼シャワー室
▼朝食はITルームに用意されていました
▼野菜にタマゴ
▼パン
▼お粥とスープ
▼コーヒー紅茶、ジュース
▼こんな感じでいただきました
▼ホテル昭和・脱衣所
▼この大浴場を貸切利用できました
▼メイン浴槽
▼源泉と加水同時投入
▼浴槽から
▼お次は小浴槽(これがまたいいんです)
▼浸かった様子
▼湯口
▼冷凍室
▼中は冷え冷え
▼朝は明るい雰囲気になります
▼源泉井
ホテル昭和 データ
山梨県中巨摩郡昭和町西条3682-1
055-226-1521
宿泊しました:13年2月ツイン一泊4000円利用
立ち寄り不可
訪問:2013年2月(泊)
単純温泉
※2-3年前までは温泉管の痛みのため地下水混入による湯温の低下があったものの、修繕後の現在では源泉本来の43℃-44℃の湯を「小浴槽で掛け流し」「大浴槽で加水掛け流し」との事。