湯が良い、宿の雰囲気が良い、料金面も手頃感がある、との事前印象を受け空港からも近いし湯めぐりの拠点はココにしようと電話予約する。当日は15時すぎにチェックイン。売店もあり立ち寄り客も飲料等で利用している。売店横の食堂で宿帳記入の受付、その後ご主人に宿泊部屋201号室まで案内をいただいた。6畳和室でトイレは無し、冷蔵庫とテレビ、エアコンはある。訪問時期は梅雨シーズン最中の6月、蒸し蒸しジメジメして不快なのでドライ運転で対応。電気ポットは無く昔ながらのプッシュ式ポットの備え付けはある。その他の宿泊に必要な大体のものは揃っていて不自由は感じない。部屋は川沿いにあり、それが結果的に良く気に入った。滞在中はいつでも川の流れ音が静かに響いていた。
チェクインして部屋でしばし一休みして、その後はお目当ての温泉に向かう。内湯はかなり賑わっていたのでまずは別箇所にある露天風呂へ移動する。男湯は川面方向に造られた半露天風呂といった印象だ。脱所所から浴室に入りると向かって縦方向に二つの浴槽が仕切り一つで並んでいる造り。更に浴槽から向う側にはちょっとした木塀で区切られた打たせ湯までありました。二つの浴槽はそれぞれ二人サイズ、手前は「胃腸の湯」で奥側は「きず湯」の名称がつけられています。それぞれの利用源泉は別源泉で湯温も異なります。胃腸の湯浴槽では体感湯温約40℃、きずの湯で43℃。お湯は両浴槽共に基本無色透明、奥側では白く濁ったように見えますがこれは気泡によるものです。清涼感に重曹甘味、手前浴槽では炭酸味を奥より強く感じました。投入湯量の全てを掛け流しており鮮度も良好で気に入る。利用客による加水も自由のようで、深夜に来てみると細く水差しされたままになっていて約38℃位になっていました。
お次は内湯、独立した湯小屋です。日帰り客にはやたら人気のこの内湯、そのせいか露天はお客さんが少ないです。というのも、一回入浴ではどちらかの片方を2時間以内というルールらしい。なので広いスペースがある内湯浴室で身体洗いや洗髪を済ましたいということでしょう。浴槽はモルタル造り、Maxでも6-7人で浸かりたいサイズだ。薄緑色の笹濁り風な見た目の湯、すべキシ浴感がある。弱金気に弱甘味、そして弱苦味も少々感じる。塩ビ管にて投入湯量は約45L/minほどか。湯温は体感にて約42℃ほどで無理なく浸かることができた。
(三昧・2016年6月宿泊)
霧島湯めぐりの宿泊地として選んだお宿です。天降川に沿って建つ中規模のお宿で、湯治場と名乗っているだけあって手頃な料金で宿泊する事ができました。通された部屋は201号室。川に面したシンプルな六畳間でトイレは共同、テレビ、エアコン、冷蔵庫、お茶セットなど必要なものはたいてい揃い、清潔に保たれ不自由なく利用できました。部屋の窓からはゆったりと流れる天降川が広がり、カエルのヒョロロローという澄んだ鳴き声も響きます。
食事は二食付きでお願いしました。朝夕共に一階の食堂でいただきます。釜戸で炊いたご飯がおいしく、料理の味付けも優しく美味しいものでした。
このお宿ではツバメという猫が飼われていました。初めて見かけたのはお宿近くの道路でスリスリと来たので「随分人懐っこい猫だなぁ、どこの猫だろう?」と思ったのですが、次にお宿の屋根の上で寝転んでいるのを発見、私たちを見るや凄い勢いで寄って来てスリスリ、夕方には館内で出くわしスリスリ、随分人懐っこい猫でした。
お楽しみの温泉は湯小屋が二か所あり、それぞれ男女別となっています。まずは駐車場の脇にある湯小屋「神経痛の湯」ですが、こちらは日帰りにも人気でお風呂セットを持ったご近所さん入浴も多く、近隣の共同浴場的存在にもなっているようでした。湯小屋内には8人サイズ浴槽がひとつあり、光の加減かほんのり紺色がかっても見える貝汁濁りの湯が掛け流されています。重曹の甘味と土類、そして薄い炭酸感のある湯は絶妙湯加減の適温です。とにかく日帰りの人が引切り無しに来るので夕方~夜にかけては残念ながら湯はなまり気味でした。「そろそろ湯も綺麗になる頃かな?」と夜12時頃に行ってみるも、入浴ラッシュのダメージは大きかったようでまだ湯はなまり気味です。ならば・・と、翌朝行ってみると見事に湯が入れ替わり、ようやく鮮度抜群のシャキシャキ湯に浸かる事ができました。
もうひとつの湯小屋は、階段を少し降りた川沿いに位置する半露天風呂です。半露天としましたがほぼ湯小屋内に収まっているので、やや開放的な内湯とした方がしっくりくるかな?脱衣スペースを抜けると手前から1~2人サイズ浴槽、1~2サイズ浴槽、打たせ湯の順に奥へと並んでいてその先は川です。どちらの槽も析出物で茶色にコーティングされ、パっと見では奥只見川沿いの湯のような印象を受けます。
先ずは脱衣所寄り槽ですが、無色透明の湯が掛け流され人が浸かるとドドっと溢れ出します。夕方入りに行くとややぬるめ寄りの適温でしたが、夜9時頃に行くとなぜか源泉投入量がバンバン増えかなり熱めに、そして翌朝は再びぬるめ寄り適温へ戻るという・・もしかすると浴槽湯の状態を見てマメに湯量調整をしているのかもしれません。
もうひとつの槽はおそらく別源泉利用と思います。こちらの湯はかなりハッキリとした発泡があるためほぼ無色透明ですがやや白濁して見えます。湯温は隣の槽より少し高めので、重曹の甘味と土類、そして強い炭酸味を感じます。なかなかの泡付きでお湯を汲むと洗面器にプチプチと泡付きが見られました。こちらも浴槽サイズにして源泉投入量が大盤振る舞いで、人が浸かるとドドーっと豪快溢れ出しが見られます。田島本館ではこの湯が気に入り何度も通ってしまいました。なぜか日帰りの人はコチラにはほとんど来ないので、いつでも貸切状態で鮮度の良い湯を楽しめたのも好印象でした。
(まぐぞー・2016年6月宿泊)
▼川沿いに位置しています
▼食堂兼売店棟は女子好みしそうな和民芸調
▼ちょっとした休憩スペース
▼食堂のお飾りコーナー
▼宿泊した部屋
▼部屋からの眺め
▼人懐っこい猫(つばめ)がいました
▼人の姿を見ると凄い勢いで寄って来ます
▼夕食
▼ご飯は釜戸炊き
▼朝食
▼露天風呂湯小屋外観
▼男性脱衣所
▼男性露天風呂(川のすぐ横です)
▼浴槽
▼湯口
▼打たせ湯もあります
▼女性露天風呂
▼湯口
▼打たせ湯
▼内湯湯小屋
▼男性脱衣所
▼男性内湯
▼別の角度から
▼女性内湯
▼浴槽
▼湯口
▼浴槽から
妙見温泉 田島本館 簡易データ
鹿児島県霧島市牧園町宿窪田4236
0995-77-2205
8時30分~21時
250円
宿泊しました:一泊二食7150円利用
訪問:2006年6月(泊)
うたせ湯 重炭酸土類泉 49.1℃ pH=6.7 溶存物質計=? (左記以外の詳細は掲示なし)