インドの温泉|マニカラン お茶屋さんの湯小屋

山側にある源泉地を見学に行った際、近くに気になる建物があった。扉が開いていたので見てみると中には浴槽が一つある。隣には茶屋があって風呂について訊いてみると「入浴できる」との事。今は家人が利用中だから後で来てくれ、という。一時間後に出直してみた。

再訪してみると、まだ湯抜きして湯溜め中だったので先にチャイを注文して待つことにする。半分ほど溜まったところで入浴することにする。靴を脱いで内鍵をして家族湯として利用。二畳ほどの湯小屋内に石造りの2人サイズ浴槽がある。壁にはフックが複数あるので服やら荷物をを掛けておくことができる。

湯小屋内に源泉が流れる「湯道」があり、温泉ホースで浴槽内へと引き湯投入している。温泉ホースの位置や向きによって引き湯投入量を自由調整できる造りになっている。源泉は高温で触れないほど熱い。源泉以外に蛇口から湯温調整用の加水もある。これについては利用者が自由に加水量調整が可能。

浴槽湯は淡緑色透明、弱金気臭に土類臭がある。湯を入れ替えたばかりの一番湯なので湯の状態は良い。静かに浸かっているとじわじわと汗が出て来るのがわかる。湯も次第に溜まってきて、いつのまにか浴槽縁の切れ込みより溢れ出している。別府北浜の湯に似ている感じがする。インドでリラックスした気持ちで湯に浸かれたのは正直ココが初の湯浴みかも知れない。いずれにしても大満足の立ち寄り温泉でした。
(三昧・2019年6月)


インド北部の温泉場「マニカラン」にある温泉浴場のひとつです。マニカランには寺院内の大露天風呂やゲストハウスの内湯など様々な浴室があり、その造りは日本の温泉浴場そのもの。その中でもこちらは小さな茶屋併設の湯小屋で、日本でいう鄙び系になります。源泉地を見学したときにたまたま見つけお邪魔しました。最初は「チャイを頼んでくれたら料金はいらないよ」と言ってたんですが、ここがすっかり気に入ってリピートしたかったんで、気兼ねなく立ち寄りするために料金設定をお願いしました。「うーん、いくらがいいのかなぁ」なんて言ってたんで、他所のゲストハウスの立ち寄り湯と同じ30インドルピーでお願いしました。

画像で見ての通り温泉マニアならそそられること間違いなしの素朴な湯小屋です。湯小屋内には2人サイズの四角い浴槽がひとつあり、すぐ裏で湧く熱い源泉を浴槽に引き込み掛け流し利用しています。ただしこの源泉がとんでもなく熱く、やむなく必要最低限の加水利用とさせていただきました。

実はこの温泉、私たちの入浴のために全部湯抜きして掃除もして、真新しい鮮度湯を用意してくれていたんです。よって温泉の鮮度は抜群、美しく澄み薄く緑がかっても見えるほぼ無色透明湯は湯中に鉄錆色の細かな湯花が漂い、ほんのりと金気臭、そして土類が優しく香る癒しの湯です。もしマニカランであまり時間がなければ、温泉場のランドマーク的存在なシーク教のグルドワラの大露天風呂と、鄙びの湯小屋のこちらをおすすめします。

【追記】あまりに気に入って翌日もその翌日も(三日続けて)利用。入りたい時間を告げると、その時間に合わせて綺麗に湯抜き清掃し、丁度いい湯加減で迎えてくれ本当にありがたいです。
(まぐぞー・2019年6月)

▼こちらのお茶屋さんで受付します

▼チャイは普通に頼むとかなり甘め(砂糖なしがおすすめ)

▼こちらが湯小屋

▼一番右側が浴室です

▼季節柄湯小屋前に干されていた杏

▼服は壁にかけます

▼浴槽

▼浴槽アップ

▼湯口(管の角度で投入量を変えられます)

▼激熱の源泉はほとんどが外へ(勿体ない)

▼浸かった様子(安心してください見えてません)

▼すぐ裏は源泉地です

▼ちょっと高台から見た様子

お茶屋さんの左隣の白い建物、その隣のベージュの建物も温泉を引いていて、各ホステルで入らせてもらえます。マニカランにはこういう温泉を引いた施設がたくさんあり、そのほとんどで立ち寄り入浴可です。

 

マニカラン お茶屋さんの湯小屋 データ

ヒマーチャルプラデーシュ州マニカラン
Googleマップでみる
だいたいこの辺かなぁという所にピンをたてました
茶屋の家人の在宅時に入浴可
最初に茶屋へ行き、入りたい時間を告げると、その時間に合わせて湯を溜めてくれます。
30インドルピー
訪問:2019年6月