草津温泉 ペンションはぎわら(宿泊)

草津温泉 ペンションはぎわら 2017年10月宿泊

以前に一度宿泊しているお宿で、わたの湯源泉を単独利用している「ペンションはぎはら」です。数日前に急に思い立ち電話予約をした次第。予約時点では洋室のみで和室に空きが無いようでしたが、電話口でご主人が「もし空が出たら和室に変更しておきますね」との事でした。

当日は16時頃にチェックイン。車はお宿の隣にあるホテル櫻井の駐車場一角のはぎはら専用スペースに駐車します。玄関を入るとお宿の看板犬でもある豆柴のモモ3才とご主人に迎えられました。帳場にて宿帳記入後、少しのあいだご主人と会話して客室へ。和室に空室が出たというので、希望だった和室に変更してありました。当宿、現在では宿泊受け入れは素泊まりのみの営業スタイルで食事提供する仕組みはありません。草津の街に食事に行くも良し、徒歩3分のコンビニで買って宿へ持ち込むも良し、自由気ままでこのスタイルは我が家には合いますね。

宿泊部屋は二階にある角部屋です。9帖ほどの和室は二方向に窓がある造りで片方の窓を開けると隣の大型観光ホテルがドーンと目に入ります。部屋にはすでに炬燵がセッティングされているのと、石油ファンヒーターも備え付けられていて寒さ対策は十分でしょう。

浴室は1階にあります。一応男女別の暖簾がかかった浴室が二つありますが、当宿は宿泊客ごとの貸切入浴なので男女浴室のどちらでも空いている方を内鍵をして利用します。男湯は3畳ほどのスペースに石造り2人サイズの浴槽、シャワー二台を備えたコンパクトな浴室造りです。換気がしっかりとしていて熱気やら湯気こもりとは無縁でした。

浴槽を満たすお湯はスッキリとクリアな無色透明のわたの湯源泉です。上手い具合に湯温調整されており、掛け湯で身体に馴染ませて湯に身を静かに沈めます。若干にヌメっとした感覚がある湯、熱くなく温くない絶妙な湯温、因みに43.4℃でした。また空間には刺激的なタマゴ臭が充満しています。湯船フチの切り込みよりオーバーフローする掛け流し。塩ビ湯口では44.3℃の源泉の常時投入あり。またその上に重なるように別の塩ビ管があり、こちらは浴槽湯が温い時に好みによって使用できるようです。しかし、この湯口からは加温された真湯が投入されるので自分としては使うことはないでしょう。逆に熱いと思われ方もいらっしゃるので加水も自由にできるシステムです。実際に加水したようで何度か入ったうち41℃ほど以下の湯温だったこともありました。

女湯は丸タイル造りの変形型、2人サイズの家族湯として丁度良いでしょう。お湯は男湯と同じわたの湯を利用なので感想は省略です。二つの浴室、いつでも空いていれば気兼ねなく貸切で利用できるのは贅沢ですね。お宿到着から翌日のチェックアウトまで合計5度ほど入浴しました。温和な感じのご主人と看板犬のモモ、貸切利用するわたの湯源泉を満喫しにまた行きます。
(三昧・2017年10月宿泊)


丁度12年前の10月に宿泊でお世話になったペンションはぎわらを再訪しました。あの包み込むような優しい「わたの湯」が惜しげもなく溢れだす光景が忘れられずの再訪です。お宿に到着するとご主人とともに以前は黒芝のテツが出迎えてくれましたが、今回は豆芝のモモがじゃれついて熱烈歓迎してくれました。ご主人によるとテツは17才の大往生で、フロントには元気な頃の写真が飾られていました。

今回案内された部屋は二階の和室で、窓が二方向にあり明るい印象です。訪問前「12年も経っているからだいぶ年季が入っているかな?」と思っていたのですが、襖が張り替えられ以前より新しい印象を受けました。二階には和室二部屋と洋室が数部屋あり、トイレは男女別の共用です。廊下には冷蔵庫が置かれ自由に使うことができます。

お楽しみの温泉は以前のままの素晴らしいものでした。二つあるこぢんまりとした浴室を内鍵を閉めて貸切利用するのですが、なにしろ利用客が限られるので湯の鮮度が驚くほど良いのです。二つの浴室のうち片方が1~2人サイズ、もう片方が2~3人といったとこでしょうか。一点の曇りなく澄んだ無色透明湯は、やや熱めのかけ流し。浴槽サイズにして十分な投入量があり、人が浸かるとザバーッと溢れだしで洗い場が洪水状態になるのも以前のまま。明礬タマゴ臭がプンプン香る湯はスベスベ感があり、優しくまったりと包み込まれるような優しさののあるものです。同じ草津温泉でも湯畑源泉の後に浸かってみれば、その違いがよくわかると思います。また「わたの湯源泉」と一口に言っても、その湯使いで湯の印象は変わるもので、ここ「ペンションはぎわら」は源泉の良さを最大限に引き出す良い使い方をされているなぁと思います。
(まぐぞー・2017年10月宿泊)

▼フロント

▼先代犬テツの写真がありました

▼看板娘のモモ

▼宿泊した部屋

▼洗面台つき

▼大浴室

▼浴槽

▼湯口

▼溢れだし

▼換気穴

▼小浴室

▼湯口

▼換気孔

草津温泉 ペンションはぎわら 2005年10月宿泊

草津温泉に湧出する源泉の一つで「わたの湯」という源泉があります。その「わたの湯」源泉を引いて利用しているお宿「ペンションはぎわら」に宿泊してきました。

仕事を終え高速を飛ばし草津入りする。夜間到着のために食事無しの素泊まりにて予約し、お宿では犬が吠えてお出迎え。犬の名前はテツ。ペンションというので洋室を想像していましたが、宿泊した部屋は和室で意外でした。

お目当てのお風呂は男女別の内湯が一つずつあります。ですが、内側から鍵を掛けて家族で貸切が可能です。男湯は小さい丸タイル模様の長方形浴槽で、2人でゆったり出来る広さです。浴室にはタマゴ臭が漂っており、思わずニンマリしてしまいます。浴槽縁からはわたの湯源泉がどんどこ溢れていますが、実に勿体無い。また、縁には黄白色の硫黄成分がたっぷりと付着しています。しぱらく誰も浸かっていなかったと思われる浴槽の底部には細かい湯華が大量に沈殿。ヌルッとした浴感で10分も湯に浸かっていると手指がシワシワになってきます。酸っぱいレモン味、タマゴ臭の湯。源泉は塩ビ管が浴槽中に直接に伸びており、湯は新鮮そのものです。浴槽に体を沈めると湯がドンドコと溢れ出してしまって、勿体無いやら嬉しいやら。草津の源泉の中でもわたの湯は優しい肌触りの湯で、硫化水素臭も幾分強く感じられる満足のいく湯でした。
(三昧・2005年10月宿泊)


草津マニア様の間で以前よりお馴染み、わたの湯源泉を掛け流す「ペンションはぎわら」に宿泊しました。「はぎわら」は大型観光ホテル櫻井の横に位置するこじんまりとしたお宿です。お宿前の駐車スペースに車を停めると「ワンワン!」と黒い犬が熱烈歓迎。本日の宿泊客は私達だけとの事で、「お風呂は貸しきりですので、ゆっくり浸かってくださいね」と優しそうなご主人に仰っていただきました。

ペンションという名前から若向けの洋室を想像していたのですが、通された部屋はフロント向かいの落ち着いた和室。約10畳の畳敷きで、洗面台、テレビ、お茶セット、タオル&歯ブラシ、浴衣、暖房が置かれています。部屋3面にガラス窓が取られ、開放感があり、より一層広く感じます。受付まわりはやや年季が入り、私物と思われる子供用の靴やらオモチャが点々、どことなーく生活感漂いますが、客室はなかなか満足行くものでした。今回宿泊した和室の他、洋室タイプもあるようです。

部屋に荷物を置いた後、早速浴室へと向います。浴室は大小二つの内湯があり、各々内鍵をかけて貸し切りにて利用できる仕組み。各浴槽は2人程入られるこじんまりとしたもので、大浴室の方が若干広い程の差です。せっかくなので、夜に大きい方、朝に小さい方へと入ってみました。

浴槽へは常に新鮮な湯が流し込まれる完全掛け流し。人が浸かると豪快に湯が溢れ出し、クルクルと洗い場の湯桶が踊る程。湯は草津で馴染みの「万代鉱、煮川、地蔵」等よりも温めの適温、無色透明な中に白く細かな湯花が沈殿するもので、大きくかきまぜると薄白濁となります。酸味のある明礬の甘ったるい臭いが湯面より漂い、加えてタマゴガス臭も香ります。ヌメリ感のある湯は実に柔らかな入り心地で「家の人は毎日この湯に浸かっているのかぁー」と羨ましく思ってしまいました。浴室は狭く古びた感じもしますが、シャワーの出は良いです。備品は固形石鹸。なにしろ小さな浴槽で入湯は宿泊者限定、新鮮な溢れ出る絶品湯を満喫できる、温泉ファンにとってこれ程の贅沢はありません。

翌日、毎度お馴染みの「湯もみ唄」町内放送にてお目覚め。出発前に御主人に源泉の事などを少しばかり伺いました。お兄様が所有されていると仰る「わたの湯源泉」の湯元は白旗源泉の近くの店鋪地下にあり、現在も2700L/minもの湧出があるとの事。「この湯は御先祖様からの贈り物なんですよ」と仰る御主人の言葉が心に残りました。

ところで「ペンションはぎわら」と言えば、わたの湯と共に忘れてはならないのが、不思議犬「テツ」です。見かけは中型犬にライオンのような鬣があって、口元のヒゲはお爺さんみたい(実際は7才)。本当は黒の柴犬同士のペアリングで誕生した子で、子犬の頃は真っ黒だったとの事。ところが母親の方にテリアの血が入っていたらしく、成長するにつれ妙な毛がポワポワと。今では世界に2匹といない愛嬌のあるワンコになりました。テツはとても大人しく利口な子です。温泉は勿論、犬好きにもオススメの「ペンションはぎわら」です。
(まぐぞー・2005年10月宿泊)

▼宿泊した部屋

▼テラスつきです

▼テツとご主人

▼テツ

草津温泉 ペンションはぎわら 簡易データ

群馬県吾妻郡草津町草津464-279
0279-88-2363
宿泊しました:一泊素泊り4000円(現在は素泊まりのみ)
立寄り不可
訪問:2005年10月(泊)・2017年10月(泊)

草津温泉 ペンションはぎわら 温泉分析概要

(掲示は以前宿泊時の同じH3年分析を掲示。参考までにH26年分析のものを掲げておきます。)わたの湯(源泉より採水) 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型) 50.2℃ pH=2.1 溶存物質計=1.69g Na=56.3mg K=27.5 Mg=34.4 Ca=76.7 Fe2=16.5 Mn=1.8 Al=44.5(20.40mv%) H=8.9(36.45) F=9.6 Cl=299(33.78) SO4=669(55.78) HSO4=201 Br=1.4 I=2.3 H2SiO3=225 HBO2=7.7 H2SiO3=4.5 CO2=167 H2S=10.5 (H26.10.14) ※温泉利用状況=全ての項目で該当なし

以前の分析

わたの湯 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 56.0℃ pH=2.05 成分総計=1611mg Mg=53.0mg K=19.1 Mg=38.5 Ca=73.6 Fe2=15.9 Mn=1.5 Al=40.0 H=8.98 F=10.5 Cl=309.0 SO4=601.0 HSO4=180.0 H2SiO3=240.0 HBO2=7.1 H2S=136(H3.8.23)