東北町にある鄙びた雰囲気が漂う「八甲ラジウム温泉」、敷地内に大衆食堂も経営している温泉宿です。お風呂湯小屋は別棟にあり、地域の公衆浴場にもなっているようです。訪問時の受付は無人で料金箱が置いてあり、各自で料金を入れる仕組み。
L字型の古いタイル浴槽は10人程が入れる広さのものです。壁際の岩石の三箇所が湯口になっていて、総量で50L/min以上は源泉投入していると思う。浴槽は適温のやや茶色がかった透明湯、表面にはかすかなアワの残骸が浮いている。弱すべすべ浴感のある温泉が、大量ドンドコの掛け流し。ほぼ無味無臭、湯口でわずかにタマゴ臭?がする。とても心地よい温泉で長湯も楽しめそうです。
(三昧・2005年12月)
小川原湖の程近く、県道8号線と219号線の分岐に佇む鄙びたドライブイン併設のお宿です。何度か前を通過しつつも何故か通り過ごしていました。今回「北東北日帰り温泉」というクーポン本に無料券が付いていたので立寄ってみる事に。館内は外観通りの鄙び風情で、男女別内湯浴場があります。脱衣所を開けて浴場へ入ると先ずは少しばかりの階段があるのですが、なんと、その横でオバチャンが豪快にひっくり返っているではありませんか。青森県内では浴槽縁に横たわる、通称「トド」と呼ばれる方々はよく見かけるのですが、そのオバチャンの横たわり方が、まるで階段で転倒でもしたかのような姿勢なのです。ただ、私の挨拶に小さく返事を返し、目の動きもハッキリとしていたので、これは新種のトド様なんだと判明。
さて肝心の湯ですが、10人弱入られるL字浴槽に薄茶色の適温湯が満たされています。湯を見ると細かな気泡が沢山浮遊しているのがわかり、当然のように肌にビッシリ付着。その為か気持ちの良いヌルスベ浴感となっています。湯口では香ばしい硫黄臭がほんのり漂い、一口飲んでみるも、特に味は無し。カランも温泉利用。また、浴槽からの溢れ出しも大量で、先程のトド様が寝ている辺に向ってドカドカ流れています。浴槽内で私がお湯と戯れていると、例のトド様がムクッと起き上がり、おもむろに浴槽内へ。そして、ひとしきり遊泳後、再び定位置に戻り例のポーズへと戻っておりました。
私が湯浴みを終え脱衣所で着替えていると、入れ替わりで別の御夫人が「今日は空いているわね」などと言いながら浴室へ。が、入った途端、慌てて脱衣所に逆戻り。私に「この人、倒れているの?」とトド様を指差して聞いて来ます。「寝ているだけみたいですよ」と私がこたえると、トド様も小さく頷いておりました。
(まぐぞー・2005年12月)
▼天然ラヂウム原石だそうです
▼旅館部もあります
▼受付
▼浴室入り口
▼男性浴室
▼お湯
八甲温泉(八甲ラヂウム温泉) データ
青森県上北郡東北町上野字北谷地39-186
→Googleマップでみる
0176-56-2364
6時~22時
200円
訪問:2005年12月
八甲温泉(八甲ラヂウム温泉) 温泉分析概要
八甲温泉 単純温泉(Na-Cl・HCO3) 45.0℃ Na=120.8mg(95.46mv%) K=4.3 NH4=0.4 Mg=0.2 Ca=0.4 Mn=0.1 Fe2=1.6 F=0.8 Cl=124.2(61.77) SO4=33.3 HPO4=1.5 HCO3=85.2(24.64) H2SiO3=79.3 HBO2=1.7 (S52.12.19)