蔦温泉旅館


▲2013年お正月

詳しい時期は不明ですが(リニュアル後?)浴室の撮影禁止となったようです。このページは、それ以前(2007年)の画像を使用しています。

2013年の訪問後に経営がかわりリニュアルしたようです。このページの情報はリニュアル以前のものです。

浴槽底より湯が湧出している・・というより、湯が湧いている箇所の真上に浴槽をこしらえて、それを浴室として利用している蔦温泉。数年前に一度訪れていますが、湯を確認するべく再訪問しました。

受付けを済ませた後、男性時間だった久安の湯(男女入れ替え制)へ直行。ちょうど清掃直後&立寄り開始時間すぐの訪問だったせいもあってか、先客は誰もおらず終始にわたり独占状態でした。脱衣所より3-4段の階段を下りた場所に浴槽があります。浴室全体がブナとヒバの材木で造られており、この空間だけでも素晴らしいです。

浴槽縁からは、見るからにザーザーとお湯が溢れているのが分かります。年季のはいったかなり使い込まれていると思わせる浴槽、これがキライな温泉好きはいないでしょう。浴槽底にはヒバ材を敷いており、その下の泉源より湯がコンコンと湧き出ています。時折、泉源からのアブクがブクブクと湯面を目指して浴槽内を上がっていくのが確認できます。

44℃の湯はキレイに澄んだ無色透明、弱いとろみがあり、肌にまったりとした温泉です。複雑な泉質のお湯はとても肌に馴染み軽いキシキシを感じるお湯です。鮮度が非常に良好で非の打ち所が全くありませんでした。たまたま幸運にも独占状態での入湯だったせいかも知れませんが、これが混雑した中での入湯とでは印象が全く違うものとなっていたでしょう。

久安の湯で大満足だったのですが、せっかくなので泉響の湯(男女別)にも浸かりました。こちら泉響の湯は後から造った浴室なのでしょうか?久安の湯よりも新しい造りに見えます。こちらも久安の湯同様に泉源の真上に浴槽を造り、そこを浴室としたものとなっています。天井がかなり高く造られており、浴室空間がとても広く感じられます。その空間の一角に20人はいけそうな正方形浴槽があります。

浴槽底よりやはりブクブクと湯が湧いているのがわかります。弱いとろみのある湯は無色透明、こちらもキレイに澄んでいます。鮮度も良好で問題ありません。一般的に一つの宿に一箇所ならまだしも、ここの凄いところは全ての浴槽が、足下より源泉が湧いているということです。ザッと数えるだけで4箇所も直湧きの浴槽があるというのは貴重だと思います。
(三昧・2007年8月)


 

蔦温泉は、周囲を奥入瀬や八甲田の深い木々に囲まれた地に立つ、重厚な和風木造建築の一軒宿です。本館をはじめ、幾つかの棟が続き、目の前には噴水も上がる大きな池、そして何十台も停められそうな駐車場と、山の中の素朴な湯治宿を想像して行くとチョットびっくりするかもしれません。日帰り入浴も積極的に受付けているので、繁忙期はある程度の混雑は覚悟が必要??実際、前回は夏休みの真昼間の訪問でかなりの賑わいでした。というワケで、今回は混雑を避けるべく立寄り開始時間直後に訪問。思惑通り終始貸切状態で楽しむ事ができました。

蔦温泉には男女別「泉響の湯」、男女入れ替え「久安の湯」、宿泊者用家族湯があるようです。が、時間の関係上、女性が立寄りで利用できるのは「泉響の湯」のみ。蔦温泉では風情ある「久安の湯」が一番良いようで、ちょっと悔しい気も。とはいえ「泉響の湯」も足元湧出の素晴らしい浴槽で、私はこれだけでも充分過ぎるほど満足。

というワケで「泉響の湯」ですが、脱衣場から浴室の扉を開けると、総木造りの空間が広がり、思わず「おおっ」と見入ってしまいます。昼間でも薄暗い浴室は、仄かな照明が灯り雰囲気満点。浴室には20人サイズの四角い浴槽があり、無色透明の湯がサラサラと溢れ出ています。そっと湯に浸かると、足元に敷かれた板の隙間から気泡がプクッ、プクッと湧き上がり、体を伝って行きます。無色透明の湯は大変美しく澄み、湯汚れなんてものとは一切無縁。浸かり始めはやや熱く少しかたい印象を受けましたが、浸かれば浸かるほど馴染み、離れがたくなる湯です。誰もいないのをいい事に、溢れ出しポイントではゴロリと寝っころがってトド湯も楽しみました。それにしても、こんな素晴らしい湯と浴室を終始貸切なんて、あまりに幸せでバチが当たりそうです。次こそは宿泊したい!
(まぐぞー・2007年8月)

▼原生林に囲まれた蔦温泉旅館

▼歴史ある建物です

久安の湯(男女入れ替え制)

【女性】10時~12時・21時30分~翌朝8時【男性】13時~21時

▼浴槽・壁・天井ほぼすべてが木造

▼浴槽底からぷくぷくと湯が湧きます

▼溢れ出し

▼湯升

▼天井

泉響の湯

▼女性浴室

▼天井

▼浴後は蔦沼散策してみました

蔦温泉旅館 2003年8月

▼蔦温泉旅館 外観

▼大町桂月像(ここで野生の白蛇を見ました)

蔦温泉旅館 データ

青森県十和田市奥瀬字蔦野湯1
Googleマップでみる
0176-74-2311(7時~22時)
9時10時~16時(受付15時30分/※10月1日~11月7日は受付15時まで)
500円→800円
訪問:2003年8月・2007年8月・2009年5月・2013年1月

蔦温泉旅館 温泉分析

(新湯) ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉 43.8℃ pH=6.9 溶存物質計=1032mg Na=217.5mg(70.40mv%) K=15.5 NH4=0.1 Mg=0.3 Ca=52.6(19.49) Mn=0.2 Li=0.1 F=0.5 Cl=117.0(24.02) Br=0.1 I=0.1 SO4=326.3(49.42) H2PO4=0.8 HCO3=219.7(26.20) H2SiO3=46.8 HBO2=23.0 CO2=32.3 (S63.11.1)

(旧湯) ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉 44.6℃ pH=6.9 溶存物質計=1223mg Na=233.3mg(70.42mv%) K=13.1 NH4=0.1 Mg=11.9 Ca=59.0(20.42) Mn=0.1 F=0.6 Cl=125.4(24.28) Br=0.3 I=0.1 SO4=340.3(48.63) HPO4=0.7 HCO3=238.7(26.82) H2SiO3=174.3 HBO2=24.6 CO2=41.1 (H16.9.7)