人吉の市街地にあるお宿建物自体が有形文化財に指定されている温泉旅館です。朝から立ち寄りできるというので行ってみました。帳場から浴室へ向かう途中にはレトロな昭和の漫画雑誌などがガラスケース内に展示されていて気になりました。
廊下を曲がった先に浴室があります。男湯手前に家族湯もありましたが、立ち寄りでの利用可否は不明なので迷わず男湯へ。浴室に入るとモワっとした熱気が軽いサウナのようです。
中央に石造り浴槽、6-7人サイズが一つあります。湯口には飲泉コップも置かれていて朝晩の一日二回飲むと良いとの案内がありました。湯色はほんのり茶色がかった透明湯、ツルツル感あり。湯口にて重曹臭味、弱金気臭、弱タマゴ臭がします。投入湯量は約20L/minほど、湯温は約43℃前後で熱くなく温くなくの適温に調整されていました。オーバーフローは浴槽縁の切込みより静かに掛け流されていました。
(三昧・2018年10月)
国の有形文化財指定の重厚な雰囲気ある温泉旅館です。玄関先の砂は綺麗に箒で筋がつけられ、ちょっと敷居が高そうな雰囲気がありますが、立ち寄りも受付けています。
館内には古い漫画や初期の頃の少年誌がガラスケースに飾られていたり、焼酎の試飲コーナーがあったりと、展示物を見るだけでも時間が過ぎてゆきます。浴室は玄関から長い廊下を進んだ先にありますが、その廊下もピカピカに磨きこまれ、昔ながらのガラス窓から中庭の池が見えたりと、古き良き日本旅館の風情満点です。
浴室は趣の違う二つの浴場があり、定期的に男女入れ替え制となっているようです。今回女性側だった浴室は脱衣所の入口が二か所ありますが、中でつながっていました。ただ脱衣所も浴室も対のように二か所づつあり、もしかすると以前は大小別々の浴室として使われていたものの壁を取り払いひとつにしたのかもしれません。
浴室には7~8人サイズと5~6人サイズ長方形浴槽があり、それぞれ湯口よりやや熱め源泉が投入され、静かに掛け流されています。どちらも十分な投入量のやや熱めでの掛け流しです。どちらの浴槽も深めな中に木のベンチのようなものが沈められて、それに腰かけると丁度いい具合という、一風変わった造りになっています。肝心の湯はごくごくわずかに黄色がかっても見える無色透明で、湯口では重曹の甘い匂いと金気、そしてほんのりタマゴ臭も感じます。なかなかのスベスベ湯で、鮮度もよく気持ちよく浸かれる湯です。浴室がちょっと湿度こもりで軽いサウナ状態だったので、冬にはいいかもしれません。
(まぐぞー・2018年10月)
▼外観
▼館内
▼焼酎試飲コーナー
▼夏目友人帳コーナー
▼館内
▼廊下がピカピカです
▼訪問時男性側だった浴室・脱衣所
▼浴室
▼湯口
▼溢れ出し
▼女性側浴室
▼湯口
▼溢れ出し
人吉温泉 人吉旅館 データ
熊本県人吉市上青井町160
0966-22-3141
8時~20時
600円
訪問:2018年10月
人吉温泉 人吉旅館 温泉分析
人吉旅館 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 54.6℃ pH=7.9 溶存物質計=? (H21.8.28) ※温泉利用状況=「源泉かけ流し温泉です」と掲示あり