マニカランは峡谷沿いにお湯が湧出する温泉地で、山の雪解け水が濁流となって流れる川の両岸に観光客相手のゲストハウスや土産物屋、食堂、そしてシク教寺院のグルドワラやヒンズー教寺院などが立ち並びます。各寺院は源泉と浴場を持ち公衆浴場として開放しています。
ここのヒンズー教寺院も源泉があり、湧出箇所に寺院が建っている状態です。それを浴室まで配管引き湯して浴用利用しています。浴場は男女別の内湯がそれぞれに一つある造りです。
入口をくぐって右手に脱衣所、浴槽は浴室中央にあります。浴槽は15人ほどの広さがある石造り。当日はまだ湯溜めの最中なのか半分も溜まっていませんでした。しかしこの状況でも何人もの人が来たので、インドではお湯の溜まり具合はあまり気にしないのかもしれない。しかもこの浴槽サイズでせいぜい5-6Lminほどの投入湯量なのでオーバーフローするまで半日以上はかかるのないでしょうか。お湯は薄く白濁りっぽくなっていて、お世辞にも鮮度がいい状態とは言えません。弱温泉臭のする湯、湯温は約42℃ほどでしょう。湯口廻りには温泉成分の堆積が見られました。
(三昧・2019年6月)
ヒンドゥー教寺院の中にある共同浴場です。浴室は男女別に内湯がひとつづつ。マニカランではシク教の温泉がダントツに有名で、こちらは見学のみの観光客が少なく、静かに湯浴みができます。(インド人の観光客は人がお風呂に入っていてもお構いなしにガンガン写真を撮るし、入浴客と一緒に記念撮影もバンバン撮る)
訪問時は地元のちょっと大人しそうな女子2人組と、ちょっとインドのヤンキーっぽいお姉さん2人組、そして私を入れて計5人の入浴客でした。インドでの入浴は裸でパンツ(下着や水着の下だけ)をつけて入ります。まずは洗い場で体をしっかり洗ってから温泉に浸かるのがお約束のマナーです。
浴室そのものは広いのですが、外光があまり入らない薄暗い造りです。浴槽は石造り10人サイズの長方形で、茶色い析出物がこってりと付着した湯口より、ほんわかとした温泉臭香る熱めの無色透明湯が静かに流し込まれています。浴槽サイズにして投入量が少ない印象ですが、これ以上増やすと湯温が高くなってしまうので、それを見越しての投入量なのかもしれません。
浴槽では劣化のためやや白濁を帯び、インドならではの油浮きも少し見られます。インド人は体に油を塗る人が多く、そのため湯の表面にどうしても油が浮いちゃうんですよね。お湯は当然ながらかけ流しで、ゆっくりと浸かるには丁度いい湯温、ただインドの浴槽あるあるでちょい深めなのが若干落ち着けません。とはいえ雰囲気ある薄暗い浴室の中、見学のみの観光客も少なくゆっくりと湯浴みを楽しめました。
ちなみに男湯の方はまだ湯溜め中だったようですが、女湯は満湯でしっかりと掛け流されていました。
(まぐそー・2019年6月)
▼温泉街の真ん中あたりにあるこの階段が目印
▼階段の上から広場を見たところ
▼のぼったら敷地を左へ
※階段を上った先の敷地内は土足禁止です。靴が置いてあるので脱ぐ場所はだいたいわかると思います。
▼男女別浴場
▼男性浴室
▼女性浴室
▼湯口
▼浴場の外にあった湯升
▼別の部屋にミニ湯畑がありました(モデル・兄さんA)
▼次々と見学者が来ます(モデル・兄さんB)
▼天井には蛇の装飾
▼祭壇?ヒンズー教のことはまったくわかりません
▼みんな大好きシヴァ神様
マニカラン ヒンズー寺院施設の公衆浴場(階段上) データ
ヒマーチャルプラデーシュ州マニカラン
→Googleマップでみる
ヒンドゥー教寺院施設への階段付近にピンをつけました。
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訪問:2019年6月