土湯温泉街を奥へ奥へと進んだ先にある秘湯会加盟のお宿です。立ち寄り不可とばかり思っていましたが、現在では受け付けて頂けます。入浴施設は大人数が入浴できる万人風呂、青森ヒバ造りの浴槽が素晴らしいあすなろ風呂、天然岩を手堀りで造った洞窟露天風呂の三種類があります。利用できる浴槽は日替わりで男女交替制を採用。当日の男湯は万人風呂との事。
「万人風呂」は、浴室空間中央に縦長の石板張り浴槽があります。イメージとしては青森の公衆浴場に多く見られる、浴室の中央に浴槽をドーンという感じ。その規模が大きいバージョンと言えるでしょう。湯口は竹筒より打たせ湯のように40-50L/min、更に黒太の温泉ホースより15L/minでそれぞれ別源泉を投入。湯温は竹筒54.4℃、温泉ホース64.6℃、更に湧き水の加水も少々あります。浴槽では見事に42.5℃と適温での入浴となります。湯は無色透明、特にクセがなく浸かり易いです。鮮度も良好で浴槽脇の切り込みからザーザーとオーバーフローがあります。ただ難点は浴室内に熱気がこもり気味でちょいムシムシするところでした。
湯上り後は帳場横にある談話室?で冬虫夏草の標本を見学。まあ、よくこれだけいろいろなものを集めたものですね、これは楽しめました。
(三昧・2012年9月)
土湯温泉街の奥に位置する川上温泉です。目の前には川が流れ、周囲を緑に囲まれた静かな環境に位置しています。程よく鄙び感を残した建物もなかなかいい具合で、帳場まわりは山の中の秘湯といった趣があります。以前は宿泊のみ受付でしたが、現在では日帰りも快く迎え入れていただけるようになりました。
館内に浴場は三つあり、日替わりで男女入替え制となっています。ひとつは大きな内湯「万人風呂」、もうひとつはこぢんまりした内湯「あすなろ風呂」、そしてお宿の名物的存在「半天岩窟風呂」(露天風呂)です。訪問日は「あすなろ風呂」+「半天岩窟風呂」が女性用となっていました。
先ずは「半天岩窟風呂」へ。その名の通り、手前半分が屋根掛けされた長方形の露天風呂、それにくっつくようにして半分が洞窟風呂となっていて、全体で2~30人入られそうな広さです。肝心の湯は、ホンノリ焦げゴム臭が漂う無色透明ツルツル湯が掛け流し。湯の中には、細かな消しゴムカス状の薄黄土色がかった白湯花が舞っています。洞窟の入口辺りで激熱湯+加水、そして洞窟奥でやや熱めの湯を投入し、全体的に適温~やや熱めの温度設定。露天風呂の目の前にはお宿の建物が迫り、周囲も塀で目隠しされているのでロケーションはいまひとつですが、洞窟の中に太陽光が射しこむと湯の中が青く発光してみえる様はなかなか幻想的でした。
続いて館内の内湯「あすなろ風呂」へ。「半天岩窟風呂」とは離れているので、一度着替えての移動となります。こぢんまりとした浴室には3~4人サイズの長方形浴槽がひとつあり、露天風呂と同源泉と思われる湯が、やや熱めで掛け流し利用されていました。訪問時が暑い時期だった為、浴室の湿度も加わってアッという間にのぼせてしまいました。冬場に重宝しそうな浴室でした。
(まぐぞー・2012年9月)
▼玄関
▼万人風呂脱衣所
▼浴室
▼浴槽
▼湯口
▼半天岩窟風呂
▼別の角度から
▼浴槽
▼湯口(お湯が青白く発光)
▼岩窟内部
▼あすなろ風呂脱衣所
▼浴室
▼湯口
▼溢れ出し
▼館内に展示されていた冬虫夏草
奥つちゆ 秘湯 川上温泉 データ
福島県福島市土湯温泉町字川上7
024-595-2136(8時~17時・19時~21時)
9時(金曜日15時)~21時(受付20時)
男女入れ替えスケジュールは公式サイトで確認できるようです
500円→600円→700円(3時間)
→2021年12月奥つちゆ川上温泉訪問レポ
訪問:2012年9月
奥つちゆ 秘湯 川上温泉 温泉分析
川上温泉(混合泉)59.8℃ pH=7.3 50L/min(自然湧出) 溶存物質計=644.9mg Li=0.8mg Na=112.4(41.66mv%) K=11.0 NH4=0.3 Mg=9.9 C=64.2(42.05) F=1.9 Cl=72.4(26.29) SO4=155.6(41.75) HCO3=145.0(30.67) H2SiO3=48.7 HBO2=22.0 HAsO2=0.4 CO2=10.8 (H16.6.22) ※温泉利用状況=加水あり