雌阿寒岳登山帰りに立ち寄りしました。登山口横にありすぐに汗流しできるのと、入浴料が200円というお値段に吸い寄せられました。野中温泉は温泉公衆浴場で、以前はYHでの営業をしていた時もあったようですが現在では立ち寄りのみとなっています。受付には老夫婦がいらして入浴客を出迎えてくれます。
帳場横には湯上り後のちょっとした休憩スペースがあり、浴室へは廊下を突き当りまで進んでいきます。とてもシンプルな脱衣所で余計なものは一切ありません。そこから階段を数段下がったところに浴室がありました。まず目にして驚いたのは浴槽端の切込み部分からのオーバーフローする湯の量です。度肝を抜かれる想いがしました。浴槽は7-8人サイズ、すべて木造りで秘湯ムード感たっぷりの浴室と浴槽です。この光景には湯に浸かる前から興奮してしまいました。
浴槽湯はキレイに澄んだ透明湯、何かの油系臭いと硫化水素臭を放っています。木製湯口よりなんと180L/minオーバーの源泉をメガ投入しているのです。とにかく湯の鮮度が素晴らしく何と言っていいのかわかりません。洗い場用で使う湯が出ているのですが、こちらは浴槽湯投入温度より約1℃ほど低い源泉です。こちらも約90L/minも使われていて圧巻です。口に含むと苦味と渋み、弱く甘いような味も感じ、硫化水素臭をバンバンと放っています。ガラス窓向こうには「湯元」と書かれていて浴室前の外部分の庭?より自然湧出しているようです。このような施設に宿泊してたっぷりと湯を楽しみたいが、それができなのが残念です。
(三昧・2018年8月)
雌阿寒岳登山口のすぐ横にある温泉です。現在営業中の温泉施設は二軒あり、一軒は宿泊と立ち寄り湯、もう一軒が今回お邪魔した立ち寄り湯のみの「野中温泉」になります。以前は宿泊も受け付けていたという野中温泉は、素朴な印象の建物で玄関だけ見ると普通のお宅のようにも見えます。
男女別の浴室は館内の廊下を進んだ一番奥にありました。こちらの浴室は露天風呂はなく内湯のみになります。脱衣所から浴室へ進むと、風情たっぷりの総木造り浴室の登場に思わず「おおっっ」と声をあげてしまいました。7人サイズの長方形木造浴槽には、みるからに鮮度抜群の青く澄んだ透明湯が大量かけ流しとなっているのです。そっと浸かると、体に染み入るような熱めの湯で、浴槽底には大量の硫黄パウダーが沈殿。湯面からは重油のような匂いと火山ガス臭がムンムン香り、口に含むと思わず顔をしかめてしまう強いエグ味を感じます。また洗い場の壁からは体を洗うに丁度いいぬるめの湯がザバザバと出ていて、なんとも贅沢です。
大きく開かれた窓からはガレ場の源泉地が見え、風情ある浴室に鮮度抜群の美しく澄んだ濃厚湯、温泉好きなら誰もが気に入る温泉と思いました。
(まぐぞー・2018年8月)
▼外観
▼館内
▼浴室入口/男性脱衣所
▼男性浴室
▼湯口/溢れだし
▼洗い場のぬるい源泉/ケロリン桶
▼窓からの眺め
▼掲示
▼女性浴室
▼湯口/溢れだし
▼洗い場のぬるい源泉/風情ある照明
7時~19時
200円
訪問:2018年8月