三朝温泉 旅館大橋

三徳川(三朝川)沿いに重厚な木造建築が連なる「旅館大橋」です。今回、温泉雑誌の無料パスポートでお邪魔しました。こちらの旅館「有形文化財」に指定されているらしく玄関からして圧巻。雰囲気に圧倒されて「本当に無料でいいのかなぁ?」と及び腰でお邪魔します。親切丁寧に出迎えてくださったのは和服姿の若い女性。無料入浴者にもかかわらずまるで宿泊客をもてなすように対応してくださり、思わず「すみません」と恐縮してしまいました。

浴場は全部で4箇所あるようで、うち一箇所は45分2000円の貸切風呂。1000円で開放されているのは、内湯「ふくべの湯」、露天風呂「せせらぎの湯」、そして大橋一番のウリである足元湧出の「天然巌窟の湯」の三箇所です。「ふくべの湯&せせらぎの湯」と「天然巌窟の湯」を男女入れ替え制にしているらしく、ここは何としても「巌窟」に入りたい。そんな願いが通じたのか、訪問時は「巌窟」が女性用として開放されていました。

歴史ある館内に見愡れつつ浴場に辿りつくと、まずは明るく奇麗な脱衣所です。その脱衣所を抜け少しばかりの階段を下った先に、磯の潮だまりのような野趣溢れる岩風呂が大小四っつも並んでいるではありませんか。広い浴室全体が大きな洞窟の中のようです。そしてラッキーにも先客は無く私一人の貸しきり状態です。

脱衣所を背に、真ん中二つの浴槽はラドン泉、そして一番右端の小浴槽(上之湯)はトリウム泉との表記有り。この他に一番左端にも小さな浴槽がひとつあるのですが、特に説明はなかったものの、真ん中左側の浴槽のミニ版みたいな感じだったので、これもラドン泉と思いますが真相は??トリウム(トロン)泉はビックリするほどの高温で、「熱湯風呂」状態で湯浴み。真ん中二つ(ラドン泉)はやや熱めの適温、一番左端の小浴槽が適温~温めとなっていました。

湯は無色透明無味無臭、どの槽も足元からの浴槽内投入です。特に真ん中二つの浴槽はなかなかの湯量があり「湯口はどうなっているんだろ?」と興味津々湯の中を覗き込むと、岩の間に埋め込まれた灰色の管から湯を投入。一番左端の小浴槽にも管がありましたが、ここからはお湯が流し込まれている気配がありません。この小浴槽では足元からプクプクと湯が沸き上がる様子も見られました。

雰囲気満点の「巌窟」ですが、難点は浴槽底が磯の岩みたいにゴロゴロとしている事。浴槽内をウロウロして何度も足元をとられたので、湯浴み中はあまり動かずじっと静かに湯に浸かるのが良さそうです。備品はシャンプー、リンス、ボディソープ、シヤワーキャップ、乳液、化粧水、T字かみそり、綿棒、ブラシ、ドライヤーと、こちらも大充実。お宿の雰囲気も含めていつか泊まってみたい憧れのお宿です。
(まぐぞー・2004年10月)

▼三徳川(三朝川)沿いに面しています

▼重厚な建物

▼手前ふたつがラドン泉・奥の小さい浴槽がトリウム泉

▼ラドン泉浴槽

▼トリウム(トロン)泉浴槽

▼トリウム泉湯口

三朝温泉 旅館大橋 データ

鳥取県東伯郡三朝町三朝302-1
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0858-43-0211
15時~21時(受付20時30分)※GW・年末年始・お盆など特定日を除く
1000円→1500円
訪問:2004年10月

訪問時は温泉分析書・温泉利用状況掲示見つけられず



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