トルコ保健省の温泉ポータルサイトを見ていたら、ソルグン(Sorgun)という街に温泉を見つける。ソルグンのオトガル(バスターミナル)からミニバスでも行けるし、少し距離はあるものの徒歩でも行けます。目星をつけていたホテルに到着すると、うーん、ちょっと想像していた宿とは違ってリッチな印象のリゾートホテルだった。
広々としたレセプションで尋ねてみたら空室はあるとの事である。部屋のタイプはホテルタイプとアパートメントタイプがあり、部屋風呂(温泉)の付いていたアパートメントタイプを見せてもらったら、なかなか良さそうだった。料金面で高かったが一泊二食付き、部屋は温泉を引いていつでも自由に温泉に浸かることが出来る。他にもホテル宿泊者専用の温泉浴場と立ち寄り温泉施設すべてが何度でも無料で利用可能というので、宿泊することにした。
泊まった部屋は4人用の部屋で、広めの4人用ダイニングルーム、ダブルの寝室とツインの寝室が一部屋ずつのファミリータイプで二人で使うには贅沢だ。シャワーとトイレもそれぞれの寝室に備え付けられている。ただアパートメントタイプだがキッチン設備はない。二食付きだったのでそれは問題はなし。
温泉は部屋のバスタブ蛇口を捻ると出てくる。トルコ保健省の温泉サイトによると源泉温度は約80℃ということだ。蛇口からの湯はさすがに80℃はないが、加水調整しないとそのままでは熱くて浸かることが出来ない湯温だ。なみなみとバスタブに湯を溜めると若干に黄緑がかったようにも見えなくもない。他に弱くスベスベとした感じ以外はクセがなく浸かり易い良いお湯です。少しの塩分も含有しているのか風呂上がりの温まりもまずまず。
部屋風呂以外にもホテル内に一般外来できる施設が二つもある。それぞれで料金が異なり男女別浴場35TLと男女交代制55TLとなっているが、これは宿泊料金に含まれている。夕方になると多くの立ち寄り入浴客が来るのは日本と同じ、そして立ち寄り客が主に利用するのは当然のように35TLの安い方だ。
宿泊客が利用するにはKASAと呼ばれる受付にまずは行く。そこで宿泊部屋のキーを見せると、温泉施設入場ゲートのカードキーを渡される。男女入れ替え浴場はこれをゲートにかざして入場するシステムだ。
男女別浴場は中に入ると受付があるので係りの方から番号が記されたサンダルとロッカーキーとを預かる。サンダルと交換に履いてきた靴を預けてキーに記された個室部屋もしくはロッカーに着替えなどを入れる。個室なら素っ裸で着替えできるが、ロッカーなら近くに更衣室が必ずあるのでこれを利用して着替えることになる。着替えは持参の水着でも当然良いが、施設備え付けの腰巻も無料で利用できる。
着替えを終了してようやく浴室へ向かう。正面に扉が一つあり、その左側には「Giris(ギリス)」と掲げられた入口があってここから掛けシャワー室へ入る。まずは天井から温泉シャワーが勢いよく出ているのでここで掛け湯するかのように頭から全身にかけて掛けシャワーする。
シャワー室を出る扉を通過して晴れて浴室を望むことが出来る。浴室内は塩素臭が漂っており、どうやらこの臭いは温泉浴場ではなく、扉向こうのプールエリアから来ているようだ。正直、トルコの温泉を廻っていて、塩素臭に出くわすのはかなり少ない。
浴室内の中央には大浴槽が配置されている。それを中心に左側には洗い場と軽サウナ、右側にはケセ(アカスリ)やマッサージ等をする部屋や高温サウナ室までもある。単純にいうと日本にある日帰り温泉施設とほぼ同じように利用できる施設です。
大理石で造られた浴槽は20-30人が浸かることのできる広さがあり水深は約150cmはあるでしょうか。ほんのりと黄緑色づいたようにも見えてキレイな湯色をしている。浴槽端には小上がりの場所がありそこが湯口となっています。ライオンのような湯口が3つありそれぞれからお湯が吐き出されていました。結構な湯温があり(測定はしていないが)、感覚的には熱め~かなり熱め以上といった具合です。湯の熱さもありだいたい15分も浸かれば火照りも充分という感じでした。お湯はスベスベとした感覚があり、日に何度となく浸かり続けると肌の脂を持っていかれてガビガビします。大浴槽空間から扉一つでプールエリアへと続いてこちらも利用可能ですが、とにかく塩素臭が酷くて閉口。利用することなく退散しました。
もう一つの55TLの方の施設は時間により男女交代制です。造りは先ほどの男女別大浴場とほぼ同じですが、高いだけあって利用客が少ない。この浴場については、まぐぞーレポを見てください。いづれにしても施設の充実した温泉リゾートホテルですので、一般受けする宿ですね。
(三昧・2019年11月宿泊)
ソルグンを代表する大型温泉リゾートホテルです。温泉地区はこれから開発するようなガラーンとした場所ですが、そこにドーンと異空間のようにそびえたつ立派で豪華な施設です。昼間に訪問すると中が見ずらく回転扉も重いので一見やっていないように見えますが、館内に入ると普通に営業し、お客さんも行き来していました。
ホテルの施設はさすが大型ホテル、広々ロビー、本格的なウォータースライダーもついた大型プール、浴場は気軽に立ち寄りできる男女別大衆浴場(プール付き)、立ち寄り入浴もできるけれどお高め設定の宿泊客用(男女入れ替え制)大浴場(プール付き)、トレーニングマシーンの並ぶジム、広ーーい食事会場などなど、日本でいうところのリゾートホテルといった雰囲気です。ビシッと制服を着たフロントも常駐しています。
宿泊タイプは本館のホテルタイプと、別館のアパートメントタイプがあります。まずはアパートメントタイプを見せてもらったのですが、広々とした客室となにより温泉に浸かれるバスタブがあったことが気に入り、ホテルタイプを見ることも無く即決しました。
案内されたのは「A棟1323号室」日本でいう二階の角部屋です。広々としたアパートメントタイプで、掃除が隅々まで行き届き気持ちよく利用できます。広いリビングに二つの寝室、シャワールームとトイレも二つ(うちひとつは温泉利用のバス付き)という贅沢さです。ただアパートメントタイプではありますが、なぜかキッチンは無し。湯沸かしケトルもありません。夏場の気温がいまいち不明ですが、エアコンは無しです。冬季は温泉熱を利用した暖房システムを採用しているので外はキンキンに冷えていても室内はポカポカでした。
設備・備品はリビングのソファーセット、椅子とテーブル、テレビ、中サイズの冷蔵庫、ダブルベッド一台、シングルベッド二台、固形石けん、シャンプー、ボディソープ、ドライヤー、バスタオル、中タオル、バスローブ、水のペットボトル。ベッドの硬さは丁度よく、寝具は清潔そのもの。
温泉利用と思われるシャワーの出はとてもよく、可動式なので手で持っていないと勢いが良すぎてシャワーが暴れます。当然温度もバッチリ。バスタブに湯を溜めれば部屋で温泉も楽しめます。宿泊した部屋には二か所シャワーがあったので、片方をシャワー利用、もう片方を浴用専用にすることもでき便利でした。難点としては普通のバスタブタイプなので横になって浸かるということがちょっとしにくいことですね。
季節にもよると思いますが、今回宿泊したA棟はあまり日当たりがよくありません。なのでベランダに干した洗濯物がなかなか乾かずちょっと困りました。向かいの棟の方が圧倒的に日照時間が長いと思います。またトイレの水も温泉を利用しているようで、茶色い温泉の析出物が筋状にゴッテリと付着しています。たぶんこれを一般人が見たら汚れと勘違いしてしまうんじゃないかな。
浴室は部屋付きの風呂の他に、男女別大浴場、男女入れ替え制大浴場があります。男女入れ替え制浴場は手前に20人サイズほどの温泉浴槽があり、日本人好みのやや熱め寄り適温で掛け流し利用されています。その先へ進むと人肌程度の湯が使われた広いプールがあります。公衆浴場の利用は水着とスイム帽着用。温泉浴槽は三つのライオン湯口からピューッと熱め源泉が投入され、無色透明やや熱めの湯で掛け流されています。湯面からはほんのり温泉臭が漂い、口に含むとクスリ味(薬剤ではなく温泉成分からの)とごくごくわずかな塩気を感じる湯です。プールゾーンに近づくと塩素臭が漂ってきますが、浴用槽自体は優しい温泉臭が楽しめます。
男女別浴場も利用してみましたが、宿泊者向け浴場とほぼ同じ造りですがお値段がお安めなこともあって圧倒的に日帰り利用者が多く、特に夕方以降は仕事帰りのひとっ風呂で来る人が多く、その光景は日本と同じだなぁと思いました。この他に料金表に家族湯の案内もありましたが、そちらは未確認です。
夕食・朝食共にビュッフェスタイルで、夕食は品数も多くなかなか楽しめました。朝食は夕食の品数からすると簡素な印象ですね。二連泊しましたがメニューは変らずです。
シーズンオフでアパートメント棟はガラガラ状態でしたが、ホテル棟は結構賑わっていて、トルコ人のファミリーは勿論、ビジネス利用や、中にはスポーツ団体(背が高い男性陣だからバレーかバスケかなぁ?)など多方面で利用されている印象でした。大型ホテルだからか事務的な面もありローカルな触れ合いはあまり期待できませんが、たまにはこういうホテルもいいかもしれません。
(まぐぞー・2019年11月宿泊)
▼広々ロビー
▼宿泊したのはコチラのアパートメント棟
▼広々リビングルーム
▼イスラム教の礼拝の方向を示すキブラです
▼ツインルーム(ベッドルームは二部屋あります)
▼ダブルルーム
▼バスタブ(温泉)つきシャワールーム
▼部屋の前は広ーーい空き地です(そのうち何かできるかも?)
夕食
▼朝夕とも広ーい食事会場でビュッフェスタイルです
▼様々な種類の料理が並びます
▼料理が減ったらすぐ補充されます
▼食事と温泉の日帰り客も多くファミリーを中心に賑わっていました
▼その場で作ってくれる料理もあります
▼デザートもあります
朝食
▼朝食もビュッフェスタイルです
▼フレンチトースト
Safa Sorgun Termal Otel 大浴場
▼「KASA」でルームキーを見せて浴場のカードキーを受け取ります
(夕方は日帰りのお客さんで混雑)
▼施設が充実しているぶん立ち寄り料金はちょっとお高め
▼「KASA」の近くにはマッサージチェアが並んでます
日本の日帰り温泉施設そのまんまの光景
▼ちょっとした小腹満たしの売店も
男女別浴場
▼こちらは男性浴場入り口
▼中に入ると受付があり靴を預けサンダルとロッカーの鍵を受け取る
▼ケセ(垢すり)やマッサージの料金表
▼着替えをするロッカー(または個室)
▼浴場へは左側の小さな扉を進む
▼日本のプールのような全身シャワーと足の消毒を通過
▼男性浴室
▼横に洗い場コーナー
▼カランも温泉
▼床を温泉が流れる小部屋
▼スチームサウナのような部屋です
▼ケセ(垢すり)・マッサージコーナー
※プールは混雑していたので画像なしです
男女交代制浴室
▼左が入り口です
▼カードキーで入ります
▼プール
▼洗い場コーナー
▼トルコ式カラン
▼この丸いのはトルコの洗面器です
※浴室は混雑していたので画像なしです
サファ ソルグン サーマル ホテル(SAFA SORGUN THERMAL HOTEL) データ
トルコ・ヨズガト県ソルグン
→Googleマップでみる
→ソルグンのバスターミナルから温泉地区へのアクセス
宿泊しました:アパートメント一泊二食付き2人合わせて400トルコリラ
Wi-Fi時々重くなるも概ね良好
男女別浴場35トルコリラ
男女入れ替え浴場55トルコリラ
女性8時~16時・男性17時~24時
訪問:2019年11月18日・19日(泊)