トルコの大観光地「カッパドキア」から、スクーターで約40分、湖を見下ろすのどかな集落の外れにある温泉施設です。前回の記事で紹介した温泉施設「Termal Bayramhaci Kaplica」にて入浴後、満足してカッパドキアまで帰ろうかと思いきや、偶然にも近隣温泉施設のオーナーと思われるお方に道端で遭遇した。あきらかに外国人と思われる我家に興味があるようで少しばかり立ち話。「温泉に入りに来た」と伝えると「うちにもあるぞ、この先にあるぞ」と言われる。
本当ならば先ほどまで浸かっていた温泉で充分に満足したのと疲労感も重なり早く帰りたかったのだが、せっかくなので、はしご湯してみることにした。「自分は今から出かけるが、家族に伝えておく」とおっしゃるご主人。施設までは「Termal Bayramhaci Kaplica」との分岐からバイクを進めてすぐに到着した。ご主人が電話しておいたくれたらしく、奥さんと思われる方がすぐに出てきて出迎えてくれた。
「Yali Camping Termal Tesisleri」はザッと見た感じ、まだそれほど古さは感じず、白塗りの建物がリゾートっぽい雰囲気もありました。浴室は男女別大浴場(内湯+露天風呂プール)の他に家族湯もあるようだ。訪問時は家族湯が使用中だったので、男女別大浴場を利用してみた。ところが訪問時はシーズンオフのためか男性側はお湯が張っていない状況、今回は特別に女性側をふたりで利用してよいことになった。トルコは宗教上の理由もあり本来は男女別浴になると思われます。
今回利用したのは女性用浴室だったのは先ほども述べましたが、これがまあ広い浴場です。内湯ならぬ内湯プールと露天ならぬ露天プールと呼びたくなる大きさです。まずは脱衣所で水着に着替えて準備する。トルコでは完全個室の家族湯以外では裸入浴はできません。
内湯は10数メートルほどの大きさがあり、深さ120cmの浴槽を満たすお湯は見るからに薄く白く濁っている。硫黄泉?と自問したが結果はそうではなかった。暫くの間、誰も浸かっていないと思われる湯面上には膜のような析出物が浮いている。湯面に膜が張るタイプで炭酸カルシウムの影響と推測できるがはたしてどうでしょうか。浴槽端の湯面近くには灰白色の析出物で浴槽自体がコーティングされている。湯口では約44℃、約25L/minほどの湯を浴槽へ落とし込んでいる。浴槽内では約39℃、スベスベ感が表に出ている。湯口にて口に含むと甘渋味を感じる。湯面下の一部分は露天風呂プールと繋がっている造り。
次に露天風呂プールにも行ってみた。内湯とほぼ同サイズと見える広さがある。こちらのお湯も灰白色濁りで表面の湯温は38℃と温めでした。水面下の部分では温いというよりヒンヤリ気味の湯温になっている。明らかに見てわかる湯口が見当たらないので、内湯からの流れ込みとそれ以外にも浴槽内での直注入があるのかも知れない。これについての確認はとれていません。内湯からの流入のみだと外気の影響もあってこの湯温を保つのは難しかも。
浴後は初冬の青空の下、庭の紅葉を眺めながら奥さんにコーヒーをご馳走になり、印象に残る温泉となりました。宿泊もできるなら、下の湖で釣りをしたり温泉に浸かって数日ノンビリと滞在するのも楽しいかもしれない。
(三昧・2019年11月)
▼この分岐を左へ(カッパドキアからここまでは前回の記事をドウゾ)
▼シーズンオフなのでとても静かです
▼寛ぎスペース
▼今回利用した女性内湯プール
▼別の角度から
▼湯口
▼シャリっとした湯膜があります
▼浸かった様子
▼析出物コッテリコーティング
▼内湯は露天プールにつながっています
▼露天風呂プール
▼浴槽から
▼浸かった様子
▼見学させていただいた男性側
▼家族湯
▼わんこ(目をつぶっちゃった)
▼コーヒーをご馳走になりました
イエリ・キャンピング温泉(Yali Camping Termal Tesisleri) データ
カイセリ県コカシナン
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男女別浴場(内湯+露天プール)ひとり20トルコリラ
訪問:2019年11月