板室温泉 一井屋旅館(閉館)

板室温泉 一井屋旅館は2015年3月10日をもって閉館しました

板室温泉 一井屋旅館 2006年5月

数年前に立寄りした一井屋旅館です。ここの旅館は板室温泉・温和会の加盟宿なので、同加盟旅館宿泊者は無料で立寄る事ができます。結論からいうと、以前とお湯に変化が無く良い湯だったので安心しました。久し振りの訪問ですがやはり本館の木造り浴槽がいいです。新館にも浴室がありますが浴室が薄暗く浴槽もタイル張りで風情はありません。しかし、湯口が鳩なのが面白いです。

本館浴槽は木板仕切りで二つに分けられていて、温度差が設けられています。奥の浴槽へは源泉の直接投入は無く、手前浴槽からの流れ込みのみ。当日の、やませみさん実測による湯温は上部湯口で39.5℃、槽内注入口46℃、手前浴槽41℃、奥浴槽40.4℃であった(データーをお借りしました)。吸い込み口があり作動していましたが、加温のための循環か?無色透明の肌に優しい感じのお湯は、静かにじっくりと楽しみたい。
(三昧・2006年5月)


比較的こぢんまりとした湯治宿が並ぶ板室温泉の中で、一際大きな観光ホテル的外観の一井屋旅館です。板室の中で数少ない立寄り入浴OKのお宿でもあります。今回は温和会加盟の特典で立寄り入浴させていただきました。館内は広く、浴場の数がいまいち把握できていないのですが、ザッと見た印象では、大きくわけて「別館」にタイル浴槽、「本館」に木造浴槽があるようです。どちらも男女別の内湯のみ。趣が違うので両方入ってみたかったのですが、今回は時間がなく木造浴槽のみ利用させていただきました。

この浴室がちょっと個性的で、大きくとられた窓の向こうには緑豊な樹木が広がるのですが、男女の仕切りに造られたドーンと迫る桜と吊橋を描いた派手なタイル画(?)のインパクトがあまりに強く、外の景色との板挟み状態。個人的には外に美しい自然があるので、壁画はなくてもいいかなぁーーと。華やかな壁画はロビーや廊下に展示した方が・・(あくまでも個人的意見です)。

浴槽は雰囲気のいい木造で、タイルや石造りの多い板室の中では貴重な存在と思います。仕切りにより二つに分かれ、片方が3人サイズ、もう片方が5~6人サイズとなっていました。湯口は小浴槽にのみあり、注がれた湯が大浴槽へ流れ込む仕組です。浴槽上の湯口より「ぬるめ」の湯が流し込まれ、浴槽内の湯口からは熱めの湯が投入されます。加熱循環との表示がありますが、無色透明、トロミのあるキシキシ湯はスベ感もあり、溢れ出しも多く、掛け流しに近い半循環といったところ。なにしろ窓の外の眺めが良いのも気に入りました。
(まぐぞー・2006年5月)

▼外観

▼男性木風呂

▼女性木風呂

▼女性タイル風呂

板室温泉 一井屋旅館 2002年5月

「下野の薬湯」といわれた歴史ある名湯です。近くには板室温泉病院もあり、名湯あるとこに温泉病院あり、ってとこでしょうか。温泉街の奥に、自然いっぱいの中に建つ立派な佇まいの旅館であります。従業員の方も大変感じよくとても親切でした。

今回、本館の浴室を利用しましたが、風呂は2×4mの木製造りでいい味をだしてました。先客さまはおらず、入浴中はずっと貸し切り状態のひとときを過ごしました。浴室の窓からは那須の山々を見る事ができました。

肝心な湯は無色透明、無味で若干温泉臭がします(甘い香り系)。浴槽縁より温めで36℃ほどの源泉投入で、浴槽内側面より熱めの源泉を注入しておりオーバーフロー状態です。浴槽から溢れ出したお湯で、排水溝付近の床は鉄錆色に染まっていました。浴槽は2つに仕切られていて、段差による温度調整となっています。それぞれ42℃、40℃くらいでしょうか。

浴槽内には鉄錆色をした糸状の湯華がいくらか浮遊しています。浴感は特に特徴はありませんが、あまりにも心地よいので1時間もの間、出たり入ったりを繰り返してしまいました。火照ったらトドになり、熱さが退いて湯が溢れ出す頃にまた浸かる、湯に浸かった分の体の体積分の湯が大量に溢れ出します。贅沢な時間を過ごさせていただいた板室温泉でした。
(三昧・2002年5月)

板室温泉 一井屋旅館は2015年3月10日をもって閉館しました

板室温泉 一井屋旅館 簡易データ

那須塩原市板室874
立寄り時間要問合せ
500円
訪問:2002年5月・2006年5月

板室温泉 一井屋旅館 温泉分析概要

板室1・2・13号源泉混合泉(板室1・2・13) アルカリ性単純温泉(Na・Ca-SO4) 順に39.7℃ 38.7℃ 45.1℃ pH=9.0 湧出量? 溶存計・成分計共に=613mg Na=125.2 K=1.1 Ca=47.6 Mg=0.1 F=1.0 Cl=27.2 SO4=351.3 HCO3=20.6 OH=0.2(H7・2・10) ※加温あり、循環ろ過あり