北アルプス最北部の山々への登山口にある温泉施設です。車でアクセスできるので温泉目的の訪問もスムーズです。当日は登山を終えた下山時に入浴利用させていただきました。因みに一昔以上前に露天風呂のみですが立ち寄りで訪れたことはありました。
受付はロッジの帳場にて行います。ザック等は屋根掛けされた屋外にある指定の場所に置きます。昨晩は大池山荘でテン泊で、当然ですが入浴は出来ていません。立ち寄りは身体と頭を洗える内湯とワイルドな湯浴みが楽しめる露天との両方でお願いしました。
ロッジ内にある内湯は帳場横を通り、食堂を通り過ぎて更に廊下を進んだ先にある階段を下へ降りた複雑なところにあります。脱衣所から浴室へのドアを引くと大きなガラス窓が目に入ります。当日はそこからの山々の眺望がとても素晴らしかったです。
浴槽は横長の長方形スタイルで木造です。8人サイズの広さで一般的な造りです。お湯は見た感じ薄っすらと白く見えます。細かな灰白色っぽい湯華が浴槽内を浮遊&沈殿している影響でそう見えるのでしょう。石造り湯口からは約35L/min程度のお湯が湯舟へ落とされていました。口に含んでみると弱い酸味があります。浴槽内では約42℃ほどの適温で快適な入浴ができます。湯舟手前部分からのオーバーフローがある掛け流し。湯使い掲示によると温度調整のため源泉に10%程度加水して利用しているとの事でした。鮮度的にも十分満足できるレベルを保っていました。リンスインシャンプーとボディーソープの備え付けはもちろんあります。
次に屋外へ出て4つある露天風呂の一つ黄金湯に浸かってみました。これといった脱衣所がないので露天風呂のすぐ横で脱衣することになります。浴槽は3人サイズ、湯舟縁が木材で囲われている造りです。そこへ木樋を通じてお湯が湯舟へと落とされています。口に含むと重曹味が前面に出ていてそこに金気の香りが混ざっています。眺望は望めないですがとにかくワイルドな環境下での湯浴みが楽しむことができます。湯温は約36-37℃ほどで今回の夏場でにはちょうど良い塩梅です。
露天風呂の中でも一番人気と思われる仙気ノ湯にも浸かってみました。前回訪問時は紅葉時期も重ってかなりの賑わいでしたが今回は同浴者一人のみだったのでゆったりと浸かることができました。木造り浴槽で5人サイズ、薄っすらと白っぽく見えるのは浴槽内の細かな白湯華によるものでしょう。黄金湯と同じく木樋を通ってお湯が浴槽へ運ばれて常時落とし込まれています。湯口温度は未計測ですがずっと触れてはいられないほど熱いです。他に温度調整用の加水ホースがあり、これの使用は利用者お任せのようです。当日の浴槽湯温は約42℃ほどでした。浴槽からは山々が見渡せて眺めは抜群、お湯どうこうよりこの環境下での湯浴みを満喫しました。
4箇所ある露天風呂の残り「薬師の湯」は女性優先につき遠慮し、「三国一の湯」についてはあまり気分が乗らず今回は入浴せず見学のみにしました。
（三昧・2022年8月）
なんと約17年ぶりに再訪した白馬岳蓮華温泉ロッジです。今回は白馬大池でテント泊をした下山後温泉に登山口でもあるこちらにお邪魔しました。白馬岳蓮華温泉ロッジには山の中に点在する四つの露天風呂、そして館内に男女別内湯があり贅沢にも全て源泉が違います。前回訪問時は露天風呂のみ浸かったので今回はぜひ内湯にも入ってみようと決めていました。料金は露天風呂のみなら500円、内湯と露天風呂なら800円です。露天風呂に入らず内湯のみでも800円なのがちょっと謎設定です。この入浴料金は記憶に間違いがなければ17年前と変わっていないかな。今回は頑張って露天風呂と内湯の両方に入ってみようと思います。
受付を済ませたら先ずは今回一番楽しみにしていた館内の男女別内湯へ。浴室に入ると大きくとられた窓に沿って7人ほどは入れそうな長方形浴槽がひとつあり、加水により適温となった湯が静かに掛け流されていました。酸味のある湯は浴槽内で無数の細かな灰白湯花が舞い貝汁濁りに見えます。加水ですが湯の状態はとても良く、窓の外に見える山々を眺めながら気持ちよく湯浴みを楽しむことができました。
続いて露天風呂へ。山の中に点在している露天風呂は右回りでも左回りでも、ひとつづつ入浴してグルっと一周できる遊歩道のようになっています。ただ四つの露天風呂のうち黄金湯・仙気の湯・三国一の湯は混浴で通路のほぼ真横にありのんびり浸かって楽しめる状況ではなかったので、今回は女性優先にできる薬師湯にだけ浸かりました。
薬師湯はモウモウと噴気が立ちのぼるガレ場の横にあり、四つの露天風呂群の中で一番高所に位置しています。入口の札で「女性優先」にでき、また周囲を上手い具合に植物などに遮られているので周りからの目隠しにもなっていました。石組浴槽には湯口より熱い酸味の源泉を少量投入し浴槽内でやや熱めの掛け流しになっていました。浴槽はわりと深めでザッと見た感じ足を掛ける場所がないので出る時がチョット大変。綺麗な緑がかって見える透明湯ですが、浴槽の岩にビッシリと緑色の温泉藻みたいなのが付着しているので緑色に見えるのかなぁと思いました。湯中には白湯花もふわふわと浮遊。投入量が少なくお盆休み三日目ということもあって既に大勢の人が浸かった後なのか、ちょっと浴槽湯に元気がなかったのは残念。
（まぐぞー・2022年8月）
▼白馬岳蓮華温泉ロッジ 外観
▼別の角度から
▼中庭のザック置き場
▼入口には妙なザワザワ感のする温泉分析書をズラリ掲示(誰も気にならないのかな～？^^;)
▼館内
▼内湯入口
▼男性内湯
▼湯口
▼動画もどうぞ
▼浴槽から
▼窓からの眺め
▼洗い場
▼露天風呂案内図
▼掲示
▼黄金湯
▼動画です
▼浸かった様子
▼仙気の湯
▼別の角度から
▼薬師湯入口
▼この札を
▼女性入浴中にします
▼すぐ横は噴気地帯です
▼薬師湯
▼薬師湯浴槽
▼見学のみした三国一ノ湯
▼浴槽
▼2005年10月の入湯レポです
白馬岳蓮華温泉ロッジ データ
新潟県糸魚川市大所991
→Googleマップでみる
090-2524-7237(6時～21時)
025-552-1063(冬期連絡先)
営業3月下旬～5月5日・6月下旬～10月中旬頃（車両通行は6月下旬～）
積雪状況により変動あり営業日の詳細は要問合せ
9時30分～17時(受付16時30分)
露天風呂のみ500円
内湯のみ800円
両方800円
訪問：2005年10月・2022年8月
白馬岳蓮華温泉ロッジ 温泉分析
(内湯で利用)総湯 単純温泉 80.6℃ 69L/min pH=3.3 溶存物質計=256.7mg H=0.5mg Na=16.5 K=4.0 NH4=5.5 Mg=13.8(30.48mv%) Ca=8.2 Al=4.4 Mn=0.1 Fe2=2.1 Cl=0.8 HSO4=2.5 SO4=146.8(98.39) H2SiO3=51.4 CO2=12.7 H2S=1.6 (H29.10.6) ※温泉利用状況=源泉温度が高いので温度調整の為10%程度加水しています
薬師湯 単純硫黄温泉 ※←の泉質名ですが成分数値を見ると酸性-単純硫黄温泉（硫化水素型）の誤りなのでは？ 52.7℃ 6.8L/min pH=2.2 溶存物質計=968.6mg H=6.4mg(53.72mv%) Na=3.3 K=9.5 NH4=2.3 Mg=23.9 Ca=14.0 Al=16.9 Mn=0.4 Fe2=4.8 Fe3=4.2 F=0.1 Cl=1.4 Br=0.6 HSO4=132.1 SO4=621.4(90.05) S2O3=0.3 H2PO4=0.4 H2SiO3=125.1 CO2=74.5 H2S=2.6 (H29.10.6) ※温泉利用状況=該当なし
仙気の湯 単純硫黄温泉（硫化水素型） ※←の泉質名ですが成分数値を見ると酸性-単純硫黄温泉（硫化水素型）の誤りなのでは？ 79.0℃ 7.8L/min pH=3.0 溶存物質計=301.9mg H=1.0mg(22.92mv%) Na=11.0 K=4.0 NH4=1.9 Mg=16.4(31.25) Ca=10.8 Al=6.2 Fe2-0.8 Fe3=0.5 Cl=1.1 HSO4=6.5 SO4=191.6(97.5) H2SiO3=50.1 H2S=2.2 (H29.10.6) ※温泉利用状況=該当なし
黄金湯 含硫黄-マグネシウム-炭酸水素塩泉 40.5℃ 19L/min pH=7.2 溶存物質計=1563mg Na=43.6mg K=5.4 NH4=1.8 Mg=222.6(85.37) Ca=19.3 Sr=0.1 Al=0.2 Mn=0.2 Fe2=0.2 Cl=2.2 NO3=0.7 HS=1.6 SO4=106.2 S2O3=0.1 HPO4=0.6 HCO3=965.5(86.92) CO3=1.1 H2SiO3=190.9 HBO2=0.5 CO2=82.2 H2S=0.9 (H29.10.6) ※温泉利用状況=該当なし
三国一の湯 単純硫黄温泉（硫化水素型）※←の泉質名ですが成分数値を見ると酸性-単純硫黄温泉（硫化水素型）の誤りなのでは？ 32.8℃ 18L/min pH=2.6 溶存物質計=861.8mg H=2.5mg(25.75mv%) Na=2.4 K=8.5 NH4=3.1 Mg=14.6 Ca=12.1 Al=40.6(46.83) Mn=0.3 Fe2=9.5 F=0.2 Cl=1.4 Br=0.1 HSO4=43.7 SO4=516.9(95.47) H2PO4=0.5 H2SiO3=205.2 H2SO4=0.2 CO2=214.9 H2S=4.0 (H29.10.6) ※温泉利用状況=該当なし
