万座温泉 湯の花旅館

万座温泉 湯の花旅館 2017年4月

今年は残雪がとても異常、と同浴の宿泊客が宿のご主人から伺ったそうだ。立ち寄りしたのは4月後期だが、まだまだ宿の周辺は積雪がメートル単位で残っていて気温も低く下界では真冬のような環境であった。湯の花旅館への訪問も10年以上はご無沙汰だった、いかんいかん。立ち寄り時間にはまだまだ早かろうだったが、ご主人のご好意で入浴させて頂く。

内湯に露天風呂、記憶にある限り以前のままのような気がする。木造内湯は4人浸かればいっぱいだろう。掛け湯するが湯は熱めだった。名物的な存在のサルノコシカケが漬けてある湯だめ槽内の木板をずらして投入湯量を調整する。体感で46℃程はあると思われる湯だが、湯揉みも施して何とか44℃ほどへ。ようやく万座の湯に浸かった。薄っすら緑づいたような白濁り湯、なんといっても香りが良く満足度を高めてくれる。内湯だけで満足してしまって露天風呂まで足が回らなくなってしまった。以前、親切にしてくださった女将さん、今回お会いできなかったが近いうちまた来てみようと思う。
(三昧・2017年4月)


実に13年ぶりぐらいの再訪となった湯の花旅館です。大型ホテルが目立つ万座温泉の中でも、豊国館と並んで秘湯感が味わえる、貴重な湯治向きの宿です。以前はすぐ隣の松屋ホテルも湯治風情の浴室をお持ちでしたが、そちらはもう何年も休業中が続き残念です。今回は随分早い時間で「立ち寄りは大丈夫かな?」と伺ってみたところ、ご親切にもご主人に迎え入れていただきました。

素朴な山小屋を思わせる木造建築、飾り気のない湯治場風情の館内、秘湯感満点の浴室、その全てに以前と変わった様子はありませんが、さすがに10数年の時の流れでますます年季が入り、いよいよ雰囲気がアップしていました。唯一違う事といえば、以前訪問時に囲炉裏端に招いてくださり、楽しいお話をたくさん聞かせてくださった女将さんが今回は見えませんでした。

木造の廊下を進んだ先に男女別浴室はあります。廊下には屋外への扉もあり、サンダルに履き替えて外に出ると混浴の露天風呂もありますが、今回ははまだ積雪があり寒いのでそちらは見学のみ。

それでは内湯へ。木材をふんだんに使用した浴室には4~5人サイズの木造浴槽がひとつあり、真っ白な灰白濁の湯が掛け流されています。浴槽にくっつくようにして、中にサルノコシカケがたくさん入った源泉湯枡があり、その枡の源泉が浴槽へ流れ込む仕組みとなっています。湯枡の中にはサルノコシカケと共に真っ白な湯花がたっぷりと溜まっていました。

そっと湯に浸かると、真っ白な湯と万座らしい強い明礬硫黄臭に包まれます。この色と香りは誰もがイメージする秘湯の湯そのものでしょう。単に色が白いというだけではなく、強い浴感がヒシヒシと体に伝わってきます。口に含むと歯の浮くようなギチギチとした強い酸味です。やや熱めの湯は鮮度も良く、たまらなく気持ちの良いものでした。浴後は皮膚は勿論、洗濯した服にもしばらくは火薬のような万座臭が残ります。これもまた万座温泉の良い土産と思います。
(まぐぞー・2017年4月)

▼浴室への廊下

▼外は雪がたっぷり

▼浴室入口

▼男性浴室

▼源泉は屋外の湯枡を経て→

▼木管を通り→

▼サルノコシカケ枡へ注がれ→

▼浴槽へ投入

▼浴室に掲示されていた句

▼女性浴室

▼サルノコシカケ湯枡

▼湯口

▼浴槽から

▼混浴露天風呂

万座温泉 湯の花旅館 2003年11月

自分の本拠地?でもある万座温泉に帰って?きました。今回ははじめて訪問する「湯の花旅館」です。スキー場のゲレンデ内にある湯治旅館です。入湯をお願いすると女将さんが快くお迎え。

浴室は階段を下がった所に男女別内湯がある。内湯は浴槽も浴室も全て木造、誰もいない浴槽からは源泉が投入される音が響くのみで、青白濁りの湯が溢れている。ゆっくり静かに体を沈める、至福の瞬間でもある。湯は苦味、硫化水素臭、酸味。この内湯浴槽の源泉はサルノコシカケが入った貯湯槽を通過して浴槽へ投入されます。なにやらサルノコシカケの抽出成分でも入っているらしい。男女別内湯とは別に混浴露天風呂があり、そちらでも万座の濁り湯を楽しむ事ができます。

風呂上がりにはフロント前の囲炉裏に腰掛けて話し好きな女将さんにお茶をいただきました。
(三昧・2003年11月)

▼外観

▼受付まわり

▼館内洗面所

▼浴室案内

▼浴室入口

▼男性浴室

▼サルノコシカケ湯枡

▼女性浴槽

▼サルノコシカケ湯枡

▼混浴露天風呂

万座温泉 湯の花旅館 データ

群馬県吾妻郡嬬恋村万座温泉
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0279973152
10時~15時
700円
訪問:2003年11月・2017年4月