川原湯温泉 王湯

浴場内の撮影は禁止されています。今回は許可をいただいて他にお客さんがいない時に撮らせていただきました。

ダム建設により温泉街自体に移転を強いられた川原湯温泉。移転後の共同浴場「王湯」に初めて訪れてみました。建物は二階建て造り、まだ一年経っていないのできれいなのも当然です。正面入り口の右横には象徴的である「笹竜胆」が掲げられています。営業開始は旧王湯と同じ10時からで、もちろんオープンと同時に突撃です。建物内は一階部分に浴場が、二階部分には畳敷きの休憩所があります。旧王湯では入浴のみが基本で、休憩所を利用すると別料金がかかっていました。新王湯の料金システムは、入浴と休憩所利用料金込みの設定になっており2時間の時間制限付きで500円です。全体的な印象としては共同浴場というより、規模の小さな日帰り温泉施設といった感じの方が正しいかも。

川原湯温泉独特の焦げタマゴ臭が漂う浴室には、若干少なく思えてしまう二箇所の洗い場スペース、6-7人サイズのタイル浴槽内湯があります。笹竜胆が刻印された木製湯口より、少し少ないのではと感じる源泉投入量。まあ、朝一番でしたので湯のコンディションは上々でしたが。ただ、湯面からの香りは物足りなかったです。浴槽縁の切り込みより静かに溢れる掛け流し。内湯は、あくまでも木目調のタイル張りであって実際の木造りでは無いのであしからず。

更に露天風呂もあります。定かではありませんが、完成後のダムを望むことを想定しているかのロケーション。変形型の7-8人サイズのタイル浴槽。こちらは湯面からリアルな焦げタマゴ臭が感知できます。湯は露天風呂の方が良かったです。こればっかりは皆さん承知の通り、訪問時のタイミングや様々な状況により湯の状態は違いますからいつでも絶対ではありません。湯温は体感で内湯42℃弱、露天42.5℃といったところでしょう。機会があったら訪れてみて下さい。
(三昧・2015年4月)


遅ればせながら、ダム建設に伴い温泉街ごと丸々移転新築した王湯に立ち寄りました。新しい王湯は、おそらくダム湖ができると思われる湖畔際(まだ水は張られていませんが)に建てられています。新築ピカピカの和風建築二階建てで、一階が浴室、二階が休憩室となっていました。

浴室は趣の違う「木目調」と「石造り」の二箇所あり、男女入れ替え制かは不明ですが訪問時は女性側が「石造り」でした。浴室入り口には「湯かけ祭り」で使用する桶がズラーッと展示され旅情を盛り上げてくれます。ピカピカの脱衣所を抜けると先ずは内湯です。石板張りの浴室に6人サイズ浴槽がひとつあり、タマゴ臭が仄かに香る無色透明湯が静かに掛け流されています。以前は王湯の朝風呂というと、ビックリする程の激熱である事が多かったのですが、今回がたまたまなのか、はたまた観光客向け設定にしたのか、やや熱め寄りの適温湯に調整されていました。また以前の浴舎で魅惑的な香りを放っていた元湯を使用せず、加えて引き湯距離も影響してか、以前のような強い焦げタマゴ臭は感じられません。とはいえ、やはり気持ちの良い川原湯温泉の湯には変わりありませんが。

続く露天風呂は外の景色を望む好立地に、7人サイズの湾曲した横長浴槽が造られています。こちらも無色透明湯が静かに掛け流されています。内湯よりもキリッと鮮度が良くタマゴ臭も明瞭に香ってきます。また、内湯では見られなかった、やや大きな白い湯花も漂っていました。目の前には数年後に水が張られるであろうダム湖があり、今後はそれを眺めながらの湯浴みとなるのかな。
(まぐぞー・2015年4月)

▼外観

▼笹竜胆が輝いています

▼休憩スペース

▼湯かけ祭りの桶がズラリと並ぶ浴室入口

▼木風呂内湯(訪問時は男性用)

▼別の角度から

▼内湯湯口・笹竜胆の焼き印がされています

▼洗い場は2台でした

▼木風呂露天風呂

▼露天風呂湯口

▼露天風呂からの眺め

▼石風呂内湯(訪問時は女性用)

▼石風呂露天風呂

▼湯口

▼露天風呂浴槽から

川原湯温泉 王湯 簡易データ

群馬県吾妻郡長野原町川原湯
10時~18時(受付17時30分)
1月1日・1月20日休み
500円(2時間)
訪問:2015年4月

川原湯温泉 王湯 温泉分析概要

川原湯温泉(新湯) 含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉 79.3℃ pH=7.2 成分総計=2.15g Na=352mg K=6.9 Mg=0.5 Ca=34.1 F=0.7 Cl=680 SO4=579 HCO3=49.1 Br=2.7 HS=2.6 H2SiO3=87.9 HBO2=39.1 CO2=6.6 H2S=1.9 As=0.2 (H23.6.6) ※温泉利用状況=加水あり