塩河原温泉 湯元本家 みやた館

塩河原温泉には以前に「渓山荘」へ立ち寄りしたことがある。今では廃業となり、湯の印象が良かったので残念だ。同じ塩河原の湯でも源泉は異なるが、塩河原温泉を利用した宿があると聞いて訪れてみた。宿の名前は「みやた館」、古くから宿として営まれてきた経緯がありある意味で老舗の温泉宿でしょう。近くには道の駅「川場田園プラザ」があり、そこへ行くには徒歩で3分ほどの位置関係だ。宿は立ち寄りも可能というらしいが、あくまでも旅館業がメインなので行けば必ず立ち寄りできるとは限らない。そこら辺りは今まで数えきれないほど体験しているので承知済みで別段なんてことはない。

玄関を入り声をかけるが掃除機の音が館内を響かせている。しばらくすると女将さんがいらして受付する。訪れたのは夕刻、昼間に宴会があってその片付け最中だったとの事。

お風呂は二か所あって、片方の「塩河原の湯」は先客が利用中らしく「宮田の湯」を案内される。脱衣所の内側からカギを掛けて利用する貸切でどうぞ、という。分析書は脱衣所壁にきちんと掲示されている。整理整頓された脱衣所と浴室でとても快適空間。外は冷え込んでいるので湯気でモウモウとしている。二重サッシを開けてしばし換気するもどうも満足のいく湯気抜きにはならない。冷気が入り込んで寒いので途中で断念して写真撮影。

浴槽は3人サイズ、L字型のものだ。家屋の屋根のような木造湯口、そこから加熱源泉少量を浴槽へ落とし込んでいる。加熱源泉を投入しつつ循環併用ですが、これはベストな湯使いでしょう。カルキ臭も感じませんしまずまずかと思われます。浴槽湯は無色透明、弱いヌルすべとする浴感がある。源泉はそれ以上のヌルすべ感がありそうな感じなので是非触れてみたいと思ました。湯温は湯口45.6℃、浴槽にて41.0℃。夕方は毎日の銭湯代わりに利用するお客さんも多いらしく近所の方々もいらしているのでしょう。
(三昧・2017年12月)


道の駅田園プラザ川場の程近くにある温泉宿です。川場村ホームページの「川場田園プラザよりふれあい橋方面へ歩いて3分」を頼りに探しましたが、かなり迷いました。やっと見つけたお宿のすぐ後ろは川が流れ周囲はのどかな景色が広がっています。
15年の休業を経て新しく建て替えられたというお宿は、まだ真新しくどこもかしこもピカピカですが、実は歴史は長く現在のオーナーさんが四代目だそうです。玄関前ではとても人懐っこい「リク」というワンコが出迎えてくれました。

立ち寄りを伺うと元気良くサッパリとした印象の女将さんが快く受け付けてくださいました。館内には大小ふたつの浴室があり、それぞれに男女の暖簾が下がっていましたが、訪問時は大浴室に先客があったため小浴室を貸切利用させていただけました。

真新しく清潔感溢れる脱衣所にはウォシュレット付きのトイレも完備されています。脱衣所を抜けると、これまた真新しい浴室にL字型の3人サイズ浴槽がひとつあり、無色透明の湯がサラサラと静かに溢れ出ていました。浴槽に浸かる前にシャワーで体を洗うと、お湯からほんのりタマゴ臭が香りヌルヌルとした肌触りがします。どうやらシャワーも源泉を利用しているようです。

肝心の湯は湯口より適温に加熱した無色透明湯を少量投入、浴槽内で吸い込みと吐き出し稼働の半循環といった湯使いです。とはいえ常に溢れ出しもあり人が浸かればそのぶんオーバーフロー、湯の状態は良いしツルツル感もあり、湯面からは爽やかな石膏臭も香り、なかなかどうしてこの湯は気に入りました。お宿の老若男女気兼ねなく利用できる雰囲気も良かったです。
(まぐぞー・2017年12月)

▼外観/人懐っこいリク

 

▼小浴室脱衣所/小浴室浴槽

 

▼湯口/浸かった様子

 

群馬県利根郡川場村萩室甲12番地
0278523561
11時~20時
700円
訪問:2017年12月
塩ケ原の湯 泉質名は無し(フッ素による規定泉) 18.8℃ pH=9.3 溶存物質計=0.16g Na=42.3mg(98.85mv%) K=0.3 Ca=0.1 F=4.2 Cl=3.0 SO4=8.4 HCO3=32.4(28.47) CO3=25.6(45.68) BO2=0.2 H2SiO3=43.9 8H27.5.21) ※温泉利用状況=加温あり・循環ろ過あり・塩素系薬剤の使用あり