岩瀬湯本温泉にある共同浴場「おもで湯」です。本来は地域住民の為の浴場ですが、旅館宿泊者は利用することができます。一般の外来立ち寄り入浴は一切お断りとなっています。ところで共同浴場「おもで湯」のネーミングの由来は、家の中ではなく外(表=おもて)が訛って「おもで湯」との事。昔からこの場所にあって以前は野ざらしの露天風呂だったようだ。下湯と言って馬が入っていた風呂もあったと当日の清掃当番の方からお話をお伺い出来ました。
今回、浴場の目の前にある湯口屋さんに宿泊。もちろん「おもで湯」にも出かけてみました。浴場内は脱衣所と浴室も一般的な造りのものです。脱衣所内の壁などには、利用の際の注意事項が各種掲げられています。浴室に入った第一印象は、浴室床が温泉成分で赤っぽく染まっているのと、まずまずの湯船からのオーバーフロー量です。浴槽は7-8人サイズのタイル張りのもの。湯口は極太塩ビ管で、バルブ開閉による投入湯量調整をしている様子。およそ15L/minちょいの使用量です。湯口においては金気臭味と薬臭。湯船やら浴槽回りは、温泉成分により赤茶系色に染まっています。湯船前面部分よりオーバーフローの掛け流しです。利用源泉は旅館利用の源泉とは異なります。
(三昧・2015年3月)
数軒のお宿で構成される小さな温泉地「岩瀬湯本」にある地元専用共同浴場です。宿泊した湯口屋の玄関前にあり、まるで旅館の一部のような距離感です。一般の立ち寄りは不可ですが、岩瀬湯本の宿泊客だけは利用する事ができます。私が浴衣で訪問すると脱衣所にいたお婆ちゃんが「あ、お客さんいらっしゃい」と温かく迎え入れてくれました。
湯小屋内には男女別に内湯があります。女性浴室には7~8人サイズの四角い浴槽がひとつあり、草津でお馴染み塩ビパイプ湯口の大きい版からやや熱め寄り適温湯がどんどんと投入されています。惜しげもなく掛け流される湯は無色透明、浴槽底に明るい黄土色の皮状湯花が沈殿するもので、湯面より軽い鉄の臭いともったりとした重曹臭、口に含むと鉄味と薄らとした甘塩、そして思わずしかめっ面になる温泉成分からのクスリ味がします。キシキシとした肌触りの湯はとても綺麗で、温泉成分が付着し赤茶色に染まった浴槽もなかなかの美しさでした。
(まぐぞー・2015年3月)
▼外観
▼掲示
▼浴室入口
▼男性脱衣所
▼掲示
▼男性浴室
▼湯口
▼浴槽から
▼管から源泉が出っぱなし
▼洗い場
▼天井
▼女性脱衣所
▼女性浴室
▼湯口
▼こちらも源泉が流れっぱなし
▼併設の「あし湯」
岩瀬湯本温泉 おもで湯 簡易データ
福島県岩瀬郡天栄村岩瀬湯本温泉
外来不可(岩瀬湯本宿泊客のみ可)
訪問:2015年3月
岩瀬湯本温泉 おもで湯 温泉分析概要
湯本共同温泉 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 48.6℃ pH=6.7 17L/min(自然湧出) 溶存物質計=2312mg Li=1.4mg Na=545(68.12mv%) K=21 Mg=0.6 Ca=206(29.54) Fe2+Fe3=0.6 F=4.1 Cl=951(80.36) Br=2.4 I=0.5 SO4=207 HCO3=122 H2SiO3=129 HBO2=122 CO2=51.0 H2S=<0.5 As=1.4 (H16.8.4) ※温泉利用状況=全て項目において該当無し