湯坂温泉 しゃくなげ荘(宿泊)(閉館)

湯坂温泉しゃくなげ荘は閉館しました。

湯坂温泉 しゃくなげ荘 2006年7月(宿泊)

恐山観光の拠点にまたも宿泊してみた「しゃくなげ荘」。恐山大祭の直前ということもあり、混雑覚悟でお宿い向かった。ところが、我家以外には宿泊客はおらずしんみり静まり返っている館内。寂しいのやら嬉しいのやら複雑な心境。なもので、食事も我家のみ、お風呂も我家のみ、館内どこに行っても我家のみ状態です。唯一、人っ気といえばお宿の御主人が食堂でテレビ鑑賞とお宿の切り盛りをしている女将さんのみ。お二人さん昨年と変わらずにお元気そうで安心。宿泊したのはお宿で一番広いと思われる部屋で、これも宿泊客一組だけの恵み?

予約時、「ここんとこ気温の低い日が続いているから、お湯がぬるめだよ」との事。どれどれとお風呂場へ直行する。浴室内は昨年とちっとも変わっておらず嬉しくなる。湯がぬるいと言ってたので、気になってはいたが男風呂は浴槽内39℃ほど、湯口で41℃ある。夏場には十分な温度である。緑がかった白い半濁り湯、甘い感じのするタマゴ臭がプンプン漂っています。湯口での味見は甘味が突出しエグ味が強いです。体を摩るとキシキシがあります。湯上り後も浴衣などに臭いが染み付き、二度楽しめます。

お宿建物裏手にはちょっとした地獄地帯が広がっていて、前回につづきしばし散歩を楽しむ。ガレ場に川が流れているのですが、薄っすらと白濁しており、温泉の川といった状況です。川の至るところからは湯が自然に湧出しており、冷たいのから温いのまで温度もまちまち。一体は硫化水素臭がプンプンしているので、適度に楽しめます。

お宿の難点としては、夜間に電気を灯けて部屋でゴロゴロしてると、どこから入ってきたのか大量の羽虫による攻撃を受けることです。これは半端な数の羽虫ではありません。香取線香が常備してあるのですが、大量の羽虫が畳やら布団の上にバサバサと落ちてきるので注意。まあ、気にならない方は問題ないと思います。
(三昧・2006年7月宿泊)


妙にお気に入りとなった「しゃくなげ荘」を再び宿泊でお邪魔しました。鄙びた佇まいも、女将さん、御主人も相変わらずの御様子。約1年振りの再会に思わず顔もほころびます。今回通された部屋は、05年宿泊の部屋より広く綺麗な部屋でした。浴衣、布団も相変わらず古びたものでしたが、前回同様、綺麗に洗濯、日干しされ、気持ちよく利用できました。この日は他に宿泊客もなく、大好きな「しゃくなげ荘」を存分に貸切利用です。

温泉は予約の電話時は寒い日が続いて湯温が低いとの事でしたが、訪問数日前より気温も上がり、訪問時は湯口41℃、浴槽40℃(女性側)となっていました。甘ったるい硫黄臭と湯の強烈さは相変わらずで、ほんの短時間浸かっただけでも皮膚がビリビリと痺れ、浸かった部分だけ毛細血管が浮き上がり、見事に真っ赤になる。まるでマレーバクみたいにツートンカラーとなってしまうのです。一口含むと相変わらず苦味が強く不味い。そして浴後は指先までジンジンと温かい。

湯上り後は夕食、そして昨年に引き続き釜臥山の夜景見学、お宿に戻り部屋でゴロゴロ。窓の外は音もなくシーンと闇夜が広がります。そして・・濃紺の闇の中を今年も例の「羽虫の大群」がやってまいりました( ^ ^ ;)この日の晩の羽虫は昨年の比ではなく、あまりの大群に網戸にすら出来ません。窓をピッチリ閉めていてもごくわずかな隙間から大量の羽虫が入り込んで来る程。最初は蚊取り線香で撃退し、粉のように散らばった虫達を「虫取り用ガムテープ」にてペタペタと取り除いていたのですが、まったくキリがない。終いには観念し、雪のように降り注ぐ羽虫にまみれながらの就寝となりました。(後で気が付いたのだけれど、これだけ多いと、蚊取り線香など使わず放っておくのが一番よかったかもしれない)

翌朝は恐山をのんびり散歩。そして朝ごはん、朝風呂と、至福のひとときを過ごしました。帰り際、女将さんが丁寧に包装紙に包んだお土産を持たせてくれました。後で開けてみると、廊下の陳列棚の謎のコレクションのひとつと思える微妙にファンシーな置物が・・( ^ ^;)この辺が、また「しゃくなげ荘らしい」あたたかさなのであります。
(まぐぞー・2006年7月宿泊)

▼外観

▼味のある案内板

▼宿泊した部屋

▼カメムシ退治ガムテープ

▼夜に押し寄せてきた羽虫の大群

▼男性浴室

▼浴槽

▼女性浴室(湯溜め中)

▼満杯になりました

▼夕食

▼朝食

 

湯坂温泉 しゃくなげ荘 2005年7月(宿泊)

恐山参拝の拠点としてしゃくなげ荘に宿泊しました。外観はかなりの鄙びた佇まいで、お土産屋さん兼食堂、そして民宿を営業しています。なにげに楽しみにしていたしゃくなげ荘、ちょっとボロですが個人的にはいい第一印象。部屋に荷物を置いてすぐにお宿の裏手にある興味シンシンの地獄地帯へお散歩です。一面地獄地帯となっており、白い水(どうみても硫黄泉)が流れる川があります。それらは宇曽利山湖へと流れ込んでいます。大小の地獄がありブクブクと源泉が湧出していて見ていて飽きない地帯となっています。タマゴ臭もプンプンとしており、硫黄泉ファンにはたまりません。

お宿に戻って楽しみのお風呂へ直行です。外観もそうですが、部屋から浴室、トイレまでも何から何まで鄙びていて好き嫌いに分かれそうです。男女別の内湯がそれぞれに一つあります。脱衣所にはきちんと分析書を掲示。また、大きな草鞋もあり思わず写真を撮ってしまいました。だだ広い浴室は天井が高く、湯気などは篭りません。タマゴ臭がプンプンと漂っており、鼻を攻撃してきます。浴室の隅っこには、申し訳なさそうに4-5人が入れる長方形のコンクリ浴槽がポツン。白く塗装されている浴槽にはやや緑がかった白濁湯が満たされています。我慢できなく入湯。塩ビ管の湯口より10L/min程度の源泉が浴槽へ注がれます飲んでみると甘タマゴ味、エグ味に苦味。さらには弱い炭酸味を感じます。薄い白濁、肌にひっかかる感じとすべすべ感が同時にあり複雑な浴感。タマゴ臭が目立ち弱い酸味までも感知できます。温度も適温の41℃ほどでとても入り心地が良い湯です。すっかり気に入ってしまいました。

風呂から出るとちょうど食事時間で夕食を頂くことに。宿泊料金からして十分すぎるほどの内容と量で大満足。ご飯が進み3杯も頂いてしまいました。あー満腹。部屋は6畳和室でテレビなどはありません。夜ともなれば周囲は真っ暗。網戸を閉めているのに羽虫がしこたま部屋に乱入してきてしばし格闘タイム。なんだかんだとても気に入ったしゃくなげ荘です。再訪問してみたいお宿です。
(三昧・2005年7月宿泊)


石南花荘(しゃくなげ荘)に再訪しました。恐山参拝を目的に、今回は宿泊利用です。石南花荘から恐山までは徒歩圏内。とても便利な立地です。前回「鬼岩」でお世話になった御主人は相変わらずお元気。奥さんとニコやかに出迎えてくださいました。約2年振りの訪問でしたが、何も変わった所はありません。以前と変わらぬ鄙びた佇まいです館内の廊下には御主人の趣味なのか、妙な民芸品等がゴチャゴチャと並べられ、眺めているだけで楽しい。

通された客室はお世辞にも綺麗とは言いがたい6畳間。畳は所々盛上がり、黒字に白い水玉の色褪せたカーテンがかけられ、部屋鍵なんてものは当然のように無い。置かれた浴衣も相当年季が入っています。とはいえ、敷かれる布団は良く干されたフカフカで、シーツ等の肌に触れるものは丁寧に洗濯され心地よく利用できました。元々涼しい地なのでクーラーなんてものは無いのですが、夜ともなれば網戸をすり抜け無数の羽虫が乱入。蚊取り線香を焚くと見る見る羽虫が落下し、アッという間に布団の上は羽虫だらけになるのです。その虫たちを部屋に置かれたテープにてペタペタと貼付け綺麗にするという仕組み。部屋にはポットに入った熱いお茶が用意され、頼めば沸かしたてのお湯も用意してくれます。酒類の持ち込みは自由。宿泊時のチェックアウトは特に決まっていなく、午後に出てもいいらしい。トイレはボットンですが、充満する硫黄の強烈な臭いで、トイレの臭いも消されています。

さて、肝心の温泉ですが、妙に広ーい浴室の隅に3人サイズの台形浴槽がポツン。相変わらず強烈な硫黄臭を放っています。この硫黄臭が物凄く、浴室に入った瞬間や湯に浸かっている最中に何度も咳き込んでしまう程。湯口より流し込まれる湯は適温よりやや温め(気温の低い日は加熱するとの事)の白濁湯で、思わずじっくり浸かり込んでしまいます。この湯がまた強烈で、顔なんて洗おうものなら「口びる」が麻酔でも打ったようにジーンと痺れるのです。口に含むと、これまでどの温泉でも経験した事のないような強烈なエグミで兎に角マズイ。この石南花荘の湯は他所では滅多にお目にかかれない強烈さ。因に浴室にはシャワーなんてものは無し。

食事は囲炉裏のある部屋で皆でいただきます。出される食事は量も充分。これで一泊二食6000円はまずまずと思います。石南花荘宿泊となると、やはり恐山観光がメインとなりますが、女将さんにすすめられて見学に行った釜臥山の夜景は素晴らしく、また、お宿周辺の硫黄の川等、温泉好きなら見学だけでもたまらない要素が盛り沢山。恐山抜きにも充分過ぎる程楽しいお宿です。お宿の御主人も女将さんも、とても親切で、まるで親戚の家に行ったように接してくれます。

さて翌朝、しゃくなげ荘の外へ出てビックリ!なんとお宿の横に「オトコイタコ」の小屋が出来ているのです。オトコイタコさんの御家族らしい方々が「今年もお世話になります」と挨拶されていたので、毎年ここで商売をされているのかもしれない。早速始まった口寄せの様子を眺めていると、しゃくなげ荘のご主人が説明くださった。なんでも、オトコイタコは珍しい事でなく、現在3人程いるそう。女性主体の世界なので、男性は大変そうですね( ^ ^ ;)

出発の時、御主人が前回のように外まで来て見送りをしてくださいました。「これ、持って行きなさい」とお土産に持たせてくれたのは仏ヶ浦のテレホンカード。感謝、感謝です。手を振って石南花荘を後にしました。
(まぐぞー・2005年7月宿泊)

▼外観

▼不動明王

▼いろんなものが置かれた館内

▼客室廊下

▼泊まった部屋

▼夕食

▼朝食

▼ご主人の特等席(囲炉裏)

▼浴室入口

▼男性脱衣所にあった巨大草履

▼男性浴室

▼浴槽

▼女性浴室

▼湯口

▼お宿のすぐ裏に源泉があります

▼お宿への送湯管

▼周辺は源泉地です

▼オトコイタコだそうです

 

湯坂温泉 しゃくなげ荘 2003年9月

恐山のすぐ隣に「しゃくなげ荘」という土産物屋兼民宿がある。国定公園内の山中に何故一軒だけポツンと民宿を営んでいるのだろう?と疑問に思う人もいるかと思いますが、「しゃくなげ荘」は代々鬼岩、通称「畜生観音」と呼ばれる大岩を守って来た由緒ある家系なのです。さて、そんな「しゃくなげ荘」にも良い湯がある。お隣の恐山温泉とはまた、ひと味違った濃厚な硫黄泉が楽しめるのです。

浴室は土産物店裏手にあり、かなりの鄙び。こじんまりとした浴槽がひとつだけのシンプルな浴室で、妙に洗い場の面積が広い。湯は白濁した硫黄泉で臭いもプンプン。さ程熱くないので、のんびり癒しの時間を満喫できます。御主人によると、硫黄湯花で管が詰まりやすく、マメに掃除しなくてはならないそう。この「湯花」は、お土産としても売られているようでしたが、私は購入しなかったのでどんなモノなのか気になるトコロ。
(まぐぞー・2003年9月)

▼浴室入口

▼女性脱衣所

▼掲示

▼女性浴室

▼浴室の掲示

鬼岩(畜生観音)

「しゃくなげ荘」湯浴み後、御主人にお願いして鬼岩、通称「畜生観音」の見学に連れて行っていただきました。上記でも書いたように、しゃくなげ荘は代々この畜生観音を守っています。

岩までは木々の繁った山中を少しばかり行くので確実に辿り着きたい方は御主人に同行をお願いしてみるといいでしょう。辿り着いた畜生観音は、なるほど確かに観音様の姿をしています。ここは昔(現在の4号線が開通する以前)、人の行き交う道として利用され、長旅の道中人間の食料となったり、何らかの理由で命を落とした馬や牛等の家畜達を葬り供養した地とのこと。辺りは沢山のシャクナゲに覆われていて、開花シーズンはこの地に眠る動物達への手向け花が美しく咲き誇るのでしょう。帰り際「気を付けて運転しなさい」と御主人に見送られ、しゃくなげ荘をあとにしました。
(まぐぞー・2003年9月)

▼恐山から見た鬼石

湯坂温泉しゃくなげ荘は閉館しました。

湯坂温泉 しゃくなげ荘 データ

青森県むつ市田名部61
宿泊しました
2005年7月一泊二食6000円
2006年7月一泊二食6000円
立寄り時間要確認
冬期休業
200円
訪問日:2003年9月・2005年7月(泊)・2006年7月(泊)

湯坂温泉 しゃくなげ荘 温泉分析

湯坂1号泉 単純硫黄泉(硫化水素型) 46.8℃(43℃) 溶存物質計=811mg Li=0.2mg Na=133.3(54.92mv%) K=27.1 Mg=20.9(16.30) Ca=45.6(21.59) Al=0.2 Mn=0.6 F=0.3 Cl=204.9(53.49) HS=13.1 S2O3=8.8 SO4=101.7(19.61) HCO3=142.1(21.55) H2SiO3=49.0 HBO2=63.6 CO2=718.9 H2S=196.1 As=0.9 (H15.5.27)