欧米人バックパッカーに人気のパーイでは、賑やかな繁華街から離れた長閑な田園風景に囲まれた温泉郷に宿泊し、部屋付き露天風呂で温泉をたっぷりと楽しみました。
パーイの繁華街から川を渡り坂道を上ると、途端に静かな農村地の風景になります。さらに進むといくつかの温泉宿が点在するパーイ温泉です。大型のビル型ホテルは一軒もなく、どの宿も自然に溶け込む形で造られたコテージタイプが主流です。今回お世話になった「アロマ パイ ホテル&スパ」も、のどかな景色に調和するようなこぢんまりとしたホステルでした。
「アロマ パイ ホテル&スパ」は自然に囲まれた環境なので、いろいろな野鳥の鳴き声が聞こえ、夜はヤモリがウロチョロしています。おもしろかったのがホステルの前の道が近くのエレファントキャンプの散歩コースになっていて、朝と夕方には散歩するゾウの姿がすぐ近くに見えることでした。部屋にいても「ブオッ」と、ゾウの鳴き声が聞こえてきました。
中庭を囲むように二棟のコテージがあり、それぞれ二組づつ計四組泊まれるようになっています。満館となっても計四組しか泊まれないので静かに過ごせる環境です。室内は広く窓も大きく明るい印象です。全体的にやや年季は入っていますが問題なく利用できました。部屋には落ち着いた焦げ茶色の木材を使用した家具が置かれる一方、壁には黄色や緑のラスタカラーが塗られていますが、これが全然嫌味じゃなく不思議と調和しています。トイレとシャワー室は完全に分離しているのも良かったです。
設備・備品はシャンプー、ボディソープ、石けん、くし、シャワーキャップ、バスタオル、おそらくシャワー用だと思われるサンダルが一足、大きめの冷蔵庫、効きのいいエアコン、テレビがあります。ペットボトルの水も無料でもらうことができました。ドライヤーは見当たらなかったので、おそらくお願いすれば借りることはできるんじゃないかな?湯沸かしポットは部屋にはありませんが、フロント横の共有スペースにはいつでも利用できるように、コーヒー・紅茶、バナナ、みかんなどが置かれていました。
このホステルの素晴らしいところは、なんと部屋の中庭に専用の露天風呂があり、日本と同じ掛け流し温泉に24時間いつでも入る事ができるんです。温泉は無色透明の熱い源泉を常時浴槽内注入の掛け流し。湯量調整で浴槽内は丁度いい適温に保たれています。その湯使いは、日本の温泉旅館で見る掛け流し槽そのまんまです。湯面から心地よいタマゴ臭がふんわり香り、鮮度のいい湯の中には細かな消しゴムのカス状白湯花が舞います。ヌルツルとした肌触りがあり何度でも浸かりたい湯です。日本で例えると長野県の別所温泉などの単純硫黄泉にちょっと似ているなぁと思いました。
実はこちらの女将さんは日本に住んでいたことがあり、温泉好きで日本在住時代はあちこち湯めぐりをされたそうです。そのため日本流の湯使いもよくご存じで、加水をせず適温で鮮度のいい湯を浴槽内注入で掛け流すというこだわりようです。まさか南国のタイに来て、このような湯使いのいい宿に出会えるとは思ってもみませんでした。
部屋のシャワールームは屋内と屋外露天風呂横の二か所にあって、屋内の方は水シャワー、屋外の方はスイッチをオンにしてしばらく出しっぱなしにするとぬるめのお湯になります。シャワーは不自由のない水量ですが朝や夜などの寒い時間帯ではちょっとツライ温度でした。でも体が冷えたら温泉にドボンと入ってすぐに温まれるので、この点はまったく問題なしです。
さらに屋外には共用で利用できるぬるめに温泉を掛け流した温泉プールや、水着で入れる露天風呂(適温~やや熱めの掛け流し)もあって、宿泊客なら自由に利用することができるという、温泉好きにはたまらないホステルとなっています。
宿泊代に含まれていた朝食は基本的にはパンやフルーツ、コーヒーなどをセルフで用意するようですが、毎朝女将さんが玉子料理とソーセージを用意してくれたのが嬉しかったです。朝食を食べているといつも同じ時間帯にゾウが目の前の道を通り、なんとも不思議な朝食タイムでした。
自然囲まれた環境の中でいつでも好きな時に温泉に浸かれ、滞在中は心の底からリラックスすることができました。女将さんは片言ながら日本語が話せ、こちらの話す内容はほぼ理解できるのでとても頼りになります。タイにいながらにして日本風の部屋付き露天風呂を楽しめる、ここはぜひ再訪したい所です。
(まぐぞー・2019年1月宿泊)
▼田園風景広がるのどかなパーイ
▼アロマ パイ ホテル&スパ 外観
▼入口
▼お宿の前はゾウの通り道になっています
▼中庭にコテージが2棟あります
▼宿泊したコテージ
▼宿泊した部屋
▼洗面台
▼洗面台の備品
▼トイレはシャワーと別なので使い勝手いいです
▼お宿の人懐っこい猫が寝床を占拠
▼部屋の露天風呂(装飾は年越しの名残だと思います)
▼別の角度から
▼タマゴ臭の香る適温湯がかけ流し
▼浸かった様子
▼露天風呂の横に屋外シャワー
▼共有温泉プール(人肌より少し高いぬるめ)
▼もちろん温泉
▼共有露天風呂(熱め掛け流し・水着着用)
▼別の角度から
▼湯口
▼共有スペースにはコーヒーやフルーツがあります
▼朝食
▼お宿の猫
▼いろんな小鳥が来ます
▼花が浮かべられた鉢
アロマ パイ ホテル&スパ(Aroma Pai Hotel&Spa) データ
タイ・パーイ
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宿泊しました:一泊朝食付き2名利用一部屋1280B(ハイシーズン料金)
Wi-Fi時間を問わず快適
立ち寄り湯100バーツ(10回500バーツの回数券?あり)
訪問:2019年1月3日~7日(5泊)