老人福祉センターという名がつく温泉施設への訪問は久しぶりの気がする。受付で150円を支払い浴室へ移動する。浴室は湯気で少しモウモウとしている状況だ。浴室のガラス窓越しは眺めがよい、雲の切れ間に薄らと蔵王が見え隠れしている。天気がいい日には最高だろう。
浴槽はタイル張りでとてもシンプルなものだ。3人ほどでいっぱいの大きさだ。石湯口が白い析出で化粧している。約7-8L/minほどの投入湯量、お湯は無色透明、芒硝薬臭が漂う。ただし、湯は熱めで体感で45℃はあるだろう。老人福祉センターでの営業、ちょっとお年寄りには熱すぎではなかろうか。短時間での入浴だったが、浴後は非常に身体がポカポカになった。お湯は良いので空いている時に行くのがよいでしょう。
(三昧・2014年12月)
上山温泉にある老人福祉センターの温泉を一般にも開放している「寿荘」です。何度か入り口まで来た事があるのですが、その都度賑わっている様子だったので訪問を見送っていました。今回は冬の積雪時、駐車場には先客一台しかなく「よし、いまだ!」と立ち寄った次第です。センター自体は随分年季が入った公民館の様相で、館内には人の姿もなくシーンと静まり返っています。早速、受付で料金を支払い浴室へ。
脱衣所へ入ると、浴室から何やら賑やかな音楽が聞こえてきます。脱衣をし、浴室へ入るとなんと先客のお婆ちゃんがラジオをかけて入浴中でした。ちなみに流れる曲はノリノリのエルヴィスです。「こんにちわー」とお互い笑顔で会釈後もラジオはつけっ放しだったので、これがこのお婆ちゃんの入浴スタイルなのかな?
目の前のガラス窓が大きくとられた眺めの良い浴室は、シンプルなタイル張りです。4人サイズの長方形浴槽がひとつあり、湯口より無色透明の熱い源泉を投入、同時にチョロチョロ程度のさし水をしつつの掛け流し利用となっています。弱い塩味のする湯は、湯面よりハッキリとした芒哨の香るもので、キリリと熱い鮮度良好の湯が、冬の寒さで冷えた体にジーンと染み入り気持ち良いです。ここへ来る前に湯町地区の温泉にも立ち寄ったのですが、同様の無色透明湯でありながら浴感が違います。このハッとした発見が「温泉って楽しいな」と思える瞬間ですね。
ちなみに、この間もエルヴィスは流れたまま。やがてお婆ちゃんは先に上がっていかれたのですが、脱衣所からは相変わらず「カモン、カモン!」と洩れ聞こえて来ます。鄙びた雪の公衆浴場+ノリノエルヴィスという、なんともアンバランスで不思議な湯浴みとなりました。
(まぐぞー・14年12月)
▼外観
▼玄関
▼館内
▼男性浴室
▼湯口
▼窓からの眺め
▼女性脱衣所
▼女性浴室
▼浴槽
▼湯口
▼浴槽から
▼窓から
▼掲示
上山葉山温泉 上山市老人福祉センター寿荘 データ
山形県上山市葉山5-70
023-673-3649
6時~21時(受付20時40分)
月曜休み(祝祭日は翌日)・1月1日~3日
150円(洗髪+100円)
訪問:2014年12月
上山葉山温泉 上山市老人福祉センター寿荘 温泉分析
葉山地区1号源泉、葉山地区2号源泉 ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(貯湯槽における分析)Li=0.7mg Na=598.8 K=15.9 Mg=0.2 Ca=275.4 Al=0.1 Mn=0.1 F=5.3 Cl=889.3 Br=2.5 SO4=671.4 HCO3=17.7 CO3=0.2 H2SiO3=55.7 HBO2=10.4 HAsO2=0.3 CO2=0.2 (H22.3.19) ※温泉利用状況=全ての項目で該当無し(利用状況では利用源泉が分析書と異なり上山3号となっている)