以前宿泊した「かわらや旅館」がいつのまにか日帰り温泉として営業していました。数部屋の宿泊もできるようですが詳しくは分かりません。玄関前に駐車場があるので車で行けるようですが、当日はそこへ通じる道路が工事中で迂回路はうちの車では狭くて通れず離れた温泉街の駐車場から徒歩で出かけてみました。
営業開始直後の入館で玄関入ると女将さんに受け付けていただけました。帳場付近は定かでありませんが浴室へ向かい階段を数段下る箇所まで来ると、「あーここだ」と以前宿泊時の記憶が甦ってきました。
木造湯小屋風の浴室雰囲気、縦方向に長い4人サイズの底がすのこ状態の浴槽です。浴槽直下湧出のお湯は無色透明、硫化水素タマゴ臭が香ります。湯に浸かると湯中に白い湯華が多からず少なからず舞い始めます。次第に白濁まではいきませんが薄っすらと白く見える湯になります。湯温は44.7℃、熱めです。それにしたって浴槽直下湧出とは贅沢なお風呂です。宿泊した際、何度もこの浴室へ足を運んだ記憶が懐かしかったですね。
(三昧・2017年11月)
かれこれ14年前に宿泊した川原湯共同浴場すぐ隣のお宿です。その後いろいろ経緯を経て完全建て替え、日帰り入浴をメインとした温泉施設に生まれ変わりました。訪問してみると館内はまだ新しく綺麗で清潔感に溢れています。浴場は旅館時代と同様に一階から階段を下った場所にあり、もしかすると以前と同じ所に造ったのかな?とも思いました。
浴室は男女別に内湯がひとつづつ。木造の4人サイズ長方形浴槽がひとつあり、浴室の構造なども含めお隣の川原湯共同浴場と大変よく似た造りです。浴室の奥に扉があり、その向こうはシャワー室となっていますが、これも旅館時代と同じ構造です。この配置であれば浴槽湯が泡で汚れる事もなく理想的な造りだと思います。
肝心の湯は浴槽底のすのこ下から静かに湧き入るもので、隣の川原湯共同浴場と比べるとやや控えめな印象で、そのぶん湯温は熱過ぎず優しく入りやすい印象となっています。青白い発光を帯びながら透明に澄んだ湯は、湯中に細かな粒状白湯花が多数舞うもので、湯面からタマゴ明礬臭が優しく香ります。男女仕切りの女性側では常時加水もあり、ほどよい熱めで湯浴みが楽しめるようになっていました。浴槽から絶えることなく溢れ出る湯は当然ながら生まれたても新鮮そのもの。さすが「かわらや」さん、新施設でも温泉マニアを唸らす足元湧出は健在でした。
(まぐぞー・2017年11月)
▼外観
▼受付まわり/券売機もあります
▼浴室入口/男性脱衣所
▼男性浴室
▼男性浴槽
▼すのこの下から湯が湧きます/シャワースペース
▼浴室掲示
▼女性浴室
▼女性浴槽/別の角度から
▼加水はこの管から/天井