大金温泉グランドホテル

田んぼ道を進んでいると、いきなり大きなお宿建物が出現した。収容300名、規模が大きな温泉ホテル。昭和の時代に全盛期だっような印象も受ける。受付をして2階への階段を上り先を進んで行く。広い吹き抜けのホール横を通過して浴室へ。途中、露天風呂もあるが訪問した時間では利用不可の時間帯だったので見学のみにした。

男性浴室はやたら広い空間に20人を超えるサイズの変形型浴槽が一つある。展望が望めるガラス張り、反対側は外気が流入する半露天風呂の構造で不思議な造りとなっている。浴槽の湯口付近と端の部分では温度差があり、好みの場所で湯浴みができる。大岩石を用いた湯口、塩ビ管から出る激熱の源泉と適温の湯が混合されて浴槽投入される。湯口温度は44.6℃、湯口前の浴槽温度は42.5℃。湯口において強塩味に苦エグ味、弱い甘味も少々感じる。すべキシの浴感がある。弱い海臭?磯臭?も感じる。オーバーフローは浴槽端にある排湯口へ流れ込んでいく。しかし投入湯量に比べてオーバーフロー湯量が間違いなく少ない。湯口の適温湯投入は循環湯?このへんの詳細は未確認で、自分の気のせいかもしれない。利用状況掲示の確認が出来なかったが、今一つ気になる点であった。
(三昧・2015年1月)


東北道を挟んで宇都宮から右手には、田畑やゴルフ場などが点在するガラーンとした地が広がります。そんな、ちょっと寂しい川沿いに突如現れる大きなホテルです。おそらく昭和の時代に建てられたのかなと思われる年季の入った館内で、広々とした吹き抜け状のホールを中心にたくさんの客室が取り囲み、華やかだった頃の時代が目に浮かびます。

館内には男女別大浴場と、男女交替制の露天風呂がありましたが、訪問時間は露天風呂の入浴時間外だったので、こちらは見学のみして男女別大浴場へと向かいました。年季の入ったやや薄暗い印象の浴室には、12~3人サイズの温泉浴槽、サウナ用水風呂、そして天井の高い洋風のドームのような所に謎の湯の抜かれた浴槽らしき箇所がありました。この浴槽(?)には温泉成分の付着した石組み湯口もあったので、もしかすると時間帯によってはここも温泉浴槽になるのかもしれません。

肝心の湯は、なかなかいい源泉をお持ちでした。湯口より熱い源泉を投入、浴槽内でやや熱めとなり、湯使いがよくわからなかったのですが、おそらくは掛け流し利用かそれに近い湯使いかな。この源泉湯口の他にも浴槽内に向け鉄管も伸びていましたが、訪問時はここからの投入はなし。ごく僅かに貝汁+黄土がかって見えるほぼ透明湯は、赤茶っぽい細かな湯花がチラホラと舞うもので、湯面からは磯のような香りが漂い、ベタベタと張り付くような肌触り、そしてハッキリとした甘塩エグミを感じます。冬場にはもってこいの温まり湯です。

年季が入り昭和の侘しさが漂う施設は好き嫌いがわかれそうですが、シャワーなどの使い勝手は良く、係の人達も気さくで、なにより良い源泉を持っているので、これからも頑張って欲しい施設だと思いました。
(まぐぞー・2015年1月)

▼とにかく広い館内

▼バブル期の臭いがします

▼掲示

▼男性浴室

▼温泉浴槽(とにかく広いんです)

▼浴槽から

▼湯口

▼溢れ出し

▼謎の空間

▼女性浴室

▼温泉浴槽

▼湯口

▼溢れ出し

▼謎の浴槽?湯は抜かれていました

▼その天井

大金温泉グランドホテル データ

栃木県那須烏山市岩子86-2
0287-88-2211
10時~20時→21時
500円
訪問:2015年1月

大金温泉グランドホテル 温泉分析概要

南那須大金温泉 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 64.4℃ pH=7.0 80L/min(動力) 溶存物質計=14140mg Na=3343mg(60.30mv%) K=24.9 Ca=1871.4(38.72) Mg=19.3 Mn=1.9 Fe2=1.7 F=1.9 Cl=8109(94.27) HS=0.1 SO4=623.1 HCO3=31.9 Br=24.5 H2SiO3=50.1 HBO2=36.3 CO2=5.3 (H18.9.6) ※温泉利用状況=掲示見当たらず(天然温泉・源泉かけ流しの壁案内のみあり)

【以前の分析】南那須大金温泉 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 66.8℃ pH=7.6 溶存物質計=14310mg Na=3580mg K=26.9 Ca=1737 Mg=8.3 Al=0.5 Mn=0.6 Fe2=1.0 Li=0.3 F=2.3 Cl=8231 SO4=553.9 HCO3=29.5 I=1.8 Br=26.6 H2SiO3=49.3 HBO2=55.4 CO2=19.5 (S62.5.1)