小浜温泉 才市の湯(休業中)

才市の湯は休業中です。

小浜温泉 才市の湯 2018年9月

台風接近に伴い、温泉津の素泊まり宿に避難する。意外にも早く風は止んで雨は小降り、それどころか薄日が差すようなおかしな天候になってきた。自炊夕食後、今だぁと言わんばかりに夕方から営業する共同浴場に散歩を兼ねて歩きで出掛けてみた。もう既に周囲は暗くなっていて、昼間に通った場所を思い出しつつなんとか着くことができた。

暗いので外観はよく分からないまま浴場内へと足を踏み入れた。「いらっしゃい~」とおばちゃんが出迎えてくれる。支払いはチケットを購入してそれをおばちゃんへ。なんともレトロな雰囲気の脱衣所で、地元企業の広告や看板などが室内の壁に掲げられている。温泉名の才市さんのポスターも貼られている。

浴室には楕円を半分にしたような石造り風呂が一つ。緑がかった黄土濁り湯が浴槽を満たす。浴槽は仕切りで二つに区切られていて、互いが湯面下で繋がっている。仕切られた細長く小さな方が加温槽、もう片方は人が浸かる浴槽で4-5人サイズとなっている。

塩ビ管よりひんやりとする源泉を加温槽へ常時投入、同時にボイラーによる加温を行っている。源泉はダシ効く甘塩味が口中に広がるものだ。短時間入浴だったが長く火照りがひかず参った。管理人のおばちゃんに帰り際、いろいろな苦労話やこの界隈の事を語ってもらったが永くあり続けて欲しい浴場だと思った。
(三昧・2018年9月)

▼外観

▼男性脱衣所

▼男性浴室

▼木枠の中で加温/ひんやり源泉

小浜温泉 才市の湯 2004年10月

温泉津駅から温泉街へ向う途中の道筋にある共同浴場です。こじんまりとした浴場は最近改築されたのか綺麗でピカピカ。石州瓦の連なる古びた町並みの中で一際目立ちます。脱衣所には昔の広告が綺麗に保存されていて、新しい中にもレトロ感があります。

浴室は男女別に内湯がひとつづつ。改装以前より受け継がれているという蒲鉾型の浴槽がいい雰囲気です。ダシ塩味のする茶を帯びた深緑色の湯は、源泉温度が低い為ボイラー加熱をしての掛け流し。そのためか浴槽の下は冷たく、上が熱い二層状態となっていたので、入浴前に湯を大きくかき混ぜ丁度いい適温湯に。

入浴中の浴室には終始コンコンコンコンと木鎚でも打ち鳴らすような音が響いていたので、最初誰かが外で大工仕事でもしているのかと思っていたところ、どうやらこれは湯を加温する音のようです。浴室は換気の為か窓は開け放たれサラリと簾がかかるのみ。二酸化炭素に吸い寄せられてか?蚊がプーンプーンと飛び回りあちらこちらを刺されてしまった。

温泉津温泉の湯について訪ねると源泉は元湯と震湯の二つとの事で、この小浜温泉は別物として考えられているようです。
(まぐぞー・2004年10月)

▼外観/脱衣所の昔の広告

▼女性浴槽

小浜温泉 才市の湯 簡易データ

島根県大田市温泉津町小浜
16時~20時30分
月曜日休み
220円(洗髪は+60円)→300円
訪問:2004年10月・2018年9月

小浜温泉 才市の湯 温泉分析概要

小浜温泉 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 25.2℃ pH=? 溶存物質計=7.13g Li=2.1mg Na=1780 K=64.5 Mg=87.1 Ca=448 Sr=12.9 Mn=0.5 Fe2=3.2 F=0.9 Cl=2650 Br=8.5 I=0.5 SO4=974 HCO3=946 HAsO2=2.0 H2SiO3=104 HBO2=45.8 CO2=299 As=1.3 (H27.4.21) ※温泉利用状況=加水あり・加温あり

【以前の分析】小浜温泉 含二酸化炭素-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 28.2℃ pH=6.1 成分総計=9400mg Na=1700mg K=63 Mg=440 Mn=0.3 Fe=1.4 F=0.7 Cl=2500 SO4=947 HCO3=1200 HBO2=53 H2SiO3=110 CO2=2300 (S55.2.4)



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