中ノ沢温泉に軒を並べる温泉旅館です。未訪問の宿でどこのへ立ち寄ろうかと温泉街を移動。なんの情報も調べずに扇屋さんに立ち寄りです。4階建ての温泉旅館の玄関をくぐると老夫婦と娘さん？かな、宿の方々がお出迎えです。立ち寄り可否を尋ねると「はい大丈夫ですよ」とのお返事。ご主人？が浴室の確認に行っていただいている間に車へ湯めぐり道具を取りに行き、戻ると浴室までご案内いただきました。
少し寂れた感をおもわせる館内を奥へ奥へ進んで行った先に浴室がありました。「少し熱いかもしれないけど」とご主人、「はい、大丈夫です」と自分。脱衣所から浴室を見てみるとどうやら誰も居ないようです。
浴室内の左手には10人サイズで縦長の浴槽、右手にはシャワー付き洗い場が並んでいます。湯舟を満たしているお湯は無色透明で薄い微白濁り。底の部分には白湯華が沈殿している状態でした。お湯は皮膚を溶かすようなニュルヌル感。残念ながら浴槽湯が熱すぎて湯口に近づけず、約25-30/minほどの投入湯量でしたが直に口に含めず終いでした。但し、強烈に酸っぱい臭は感知できます。因みにお湯に浸かることができたのは、なんとか頑張って2分が限界でした。
露天風呂は内湯よりさらに湯温アップ状態で熱すぎて全く足が入りません。加水蛇口も見当たらずで仕方なく入浴を断念する羽目に。内湯と同素材の木造りで5人サイズの露天浴槽で、みるからに鮮度のいいお湯に浸かれず残念でした。
(三昧・2020年9月)
安達太良山の麓(中腹？)に位置する静かな温泉地、中ノ沢温泉です。軒を連ねるお宿では安達太良山から大量に湧く濃厚な酸味湯を楽しめるので、いつか全制覇してみたいと目論んでいます。今回はそのうちの一軒「扇屋」にお邪魔しました。
扇屋は昔ながらの観光旅館といった外観で、館内はかなり年季が入ってきています。雪の降る多湿のスキー場周辺のお宿でよくみられる劣化具合で、厳しい環境下で建物を維持するのはご苦労も多そうだなぁと思いました。
館内を進んだ奥に男女別大浴場がありました。浴場はそれぞれ内湯と露天風呂がありました。脱衣所を抜けるとまずは内湯です。滑り止めマットが敷かれた浴室はガラス窓が大きく外光がよくさしこんでいます。浴室には12～3人サイズの四角い木造浴槽がひとつあり、たっぷりと白湯花の沈殿した透明湯が満たされていました。
湯口から流し込まれる湯は触るのもしんどい熱湯で、もわ～っと濃厚で甘ったるい明礬臭が漂います。そっと浸かると浴槽底に沈殿したパウダー状の白湯花がモワモワと舞い上がり、湯は薄白濁に変身です。浴槽内で熱め寄り適温の湯は、このタイプの源泉特有の皮膚がとけるようなヌルヌル感があります。訪問時はあふれ出しが見られなかったのですが、浴槽のどこかに排湯口があったのかもしれません。かなり強めの源泉ですが浴槽サイズが大きいので、ほどよく「こなれ」ていて浸かりいい感じになっていました。
続く露天風呂は内湯の外のベランダのような部分に造られています。目の前は緑の樹木で癒されます。4人サイズの長方形木造浴槽がひとつあり、内湯同様に白湯花の沈殿した透明湯が満たされていました。こちらは浴槽サイズが小さいぶん内湯よりやや熱めで、内湯同様にオーバーフローは見られず人が浸かった時だけザザッと溢れ出していました。内湯のような「こなれ感」がなくピリっと強めの浴感だったので、もしかすると湯張り直後の一番湯だったかもしれません。
(まぐぞー・2020年9月)
▼外観
▼掲示
▼掲示
▼掲示
▼男性脱衣所
▼男性内湯
▼内湯浴槽
▼湯口
▼蛇口をひねると横一列に加水されます
▼男性露天風呂
▼女性脱衣所
▼女性内湯
▼内湯浴槽
▼内湯 湯口
▼浴槽から
▼女性露天風呂
中ノ沢温泉 扇屋旅館
福島県耶麻郡猪苗代町蚕養沼尻山甲2855-143
→Googleマップでみる
0242-64-3221
立ち寄り時間要問合せ
500円
訪問:2020年9月
中ノ沢温泉 扇屋旅館 温泉分析概要
沼尻元湯 酸性・含硫黄-カルシウム・アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉（硫化水素型）68.3℃ 13400L/min（自然湧出） pH=2.1 溶存物質計=2.662g H=7.9mg Na=113.7 K=38.7 NH4=2.0 Mg=74.5 Ca=231.5(28.20mv%) Sr=0.5 Al=78.8(21.39) Mn=4.3 Fe2=8.6 Fe3=3.1 Zn=0.2 F=18.4 Cl=582.5(39.38) Br=3.0 I=1.0 HSO4=274.5 S2O3=6.1 SO4=1025(51.15) H2SiO3=155.4 HBO2=26.1 H2SO4=5.5 H2S=98.7 (H26.6.13) ※温泉利用状況=温度調整のため浴槽に加水する場合があります
