薬研温泉 晃山楼

今晩は下風呂の宿にお泊りの予定。その前に久しぶりになるが薬研温泉へ寄ってみることにした。暫く来ない間に廃業だか休業やらで、すっかり薬研温泉が寂れた感が進行したような印象を受ける。今後が心配なところだ。

「入浴できます、日帰り歓迎」的な案内があった施設がありそのまま突撃。入浴券を券売機で購入するシステムなので立ち寄りには積極的なのだろう。脱衣所に入るとヒバの香りが薄っすらと香る。先客は一人いらして地元の方だった。話によると3年ほど前まで宿泊営業もしていた。当時は総ヒバ造りの風呂などテレビCMもしていた、らしい。確かに浴室はあたたか味があり、さらに存在感のあるウッディな木材を多用している。

浴槽は4-5人サイズのヒバ風呂で、見た目にもいい感じだ。先客のオジさんが「熱いよ」の一言。確かに熱いが浸かれないほどではない。無色透明でほとんど無臭、味は確認していない。約45℃はあったがとても鮮度が良い湯で、短時間ながら湯の良さを実感した。毎日浸かるに適した泉質で、近所にあたら密かに足を運んでしまうだろう。
(三昧・2018年9月)


下風呂温泉宿泊の前「せっかくだからどこか立ち寄ろう」と、久々に薬研温泉を訪問しました。夏の終わりの薬研温泉は、観光客の姿も無くどこか寂しげですが、逆にこの静けさが「薬研温泉の魅力」だったりもするわけですが。こちらの施設、以前は古畑旅館という薬研温泉の中でも「ヒノキ風呂の宿」として比較的名が知れていました。その後経営が変わり現在の「晃山楼」となったようです。外観は以前のままなのか、青森県内でよく見る素朴な温泉宿といった雰囲気です。館内は改装したようで、トイレも含め新しく綺麗な印象を受けました。

浴室は男女別に内湯がひとつづつあり、女性側には4人サイズの長方形浴槽がひとつありました。目にも美しいヒノキ風呂で、これは旧古畑旅館時代から引き継いだものと思いますが、まったく年季を感じません。「もしかして造り直した?」というくらい綺麗でした。

浴槽には一点の曇りなく綺麗に澄んだ無色透明湯が掛け流されています。湯は浴槽底注入というなかなかの湯使いで、見るからに鮮度良好ですが、どうやら浴槽サイズにして投入量がかなり大判振る舞いだったようで、浴槽湯がかなりの激熱となっていました。この時は青森県内から来ているという女性二人(親子)と一緒になったんですが、「きょうは特に熱い、これじゃ入れないから水を入れましょう」ということに。そして最低限の加水をしつつ三人で湯もみをし、ようやく入れる湯温になりました。私は比較的熱湯好きな方ですが、それでも入浴時は「熱い」と思ってしまう湯温でした。この湯に一緒に浸かった親子もなかなかのツワモノと思います。

鮮度のいい熱湯はまさに染み入るような気持ちよさでした。「この感じが薬研温泉だよ・・」としみじみ湯の良さを楽しませていただきました。
(まぐぞー・2018年9月)

▼外観

▼玄関まわり/券売機

▼休憩室

▼男性風呂

▼別の角度から/湯口

薬研温泉 晃山楼 簡易データ

青森県むつ市大畑町薬研1
0175-34-3925
10時~15時(土日祝9時~17時)
11月~3月冬季休業
500円
訪問:2018年9月

薬研温泉 晃山楼 温泉分析概要

薬研1号泉 単純温泉 47.7℃ pH=7.5 溶存物質計=0.636g Na=90.5mg(47.70mv%) K=2.2 Mg=0.3 Ca=84.7(51.21) Fe2=0.3 F=0.5 Cl=50.7 Br=0.1 I=0.2 SO4=296.4 HCO3=38.4 H2SiO3=69.3 HBO2=2.3 CO2=2.9 (H24.12.3) ※温泉利用状況=掲示はなかったが加工無しの源泉掛け流しでしょう