湯段温泉「長兵衛旅館」に宿泊した際に立ち寄った湯治宿。「長兵衛旅館」の隣にある「静明館」。外観は鄙びた趣きがよい印象だ。「静明館」の看板が無いと民家にも見えなくもない。夕刻18時頃に立ち寄りをお願いし、湯を借りる事にした。館内は普通の民家の様子にしかみえない。お宿のおばあちゃんに料金を支払い廊下を進んだ奥手にある浴室へ向う。
男女別に分かれた浴室には2-3人が浸かれるタイル張り浴槽がポツンと一つにのみ。先客が二人いらして毎日通っているらしい。楽しそうに会話が弾んでいた。浴室の空間にはお湯以外に楽しむものは無い。壁から突き出た鉄パイプより源泉15L/min程度の量を浴槽へ投入。浴槽の大きさ広さに見合った量で充分なもの。湯は表面薄白濁り、湯口で金気臭、炭酸味、金気味に薄甘味と複雑。多少キシむ浴感を伴いたまらない湯であった。おとなりの「長兵衛旅館」の御主人の話しだと湯段温泉のお宿の湯は全て同じだと言っていたが「静明館」は6号泉なのでどうやら違うらしい。
(三昧・2004年9月)
長兵衛旅館に宿泊した際立ち寄りした静明館。この2軒は同じ敷地内にあると言っても過言でない程接近したお隣同士。長兵衛旅館を出て数歩で静明館に到着です。こちらも長兵衛同様、随分と鄙びた湯治宿で、木造のギシギシ建物がいい感じ。玄関ではお婆ちゃんが出迎えてくれました。
薄暗く鄙びた館内を進むと男女別の浴室があり、各々に小さな内湯浴槽がひとつ。浴槽は足をのばせば2人で一杯になってしまう位の大きさです。夕方の訪問だったのですが御近所の家族連れが湯浴みに来ていて、狭い浴室は混雑気味でした。パイプより投入される湯は適温の貝汁濁り、飲むと甘鉄炭酸味がします。ちょっと只見川界隈の湯を思わせるものがあります。静明館も長兵衛旅館同様、連休だというのに泊まり客がほとんど無いようで、夜は客室と思われる灯りはひとつもついていませんでした。
(まぐぞー・2004年9月)
▼すぐ隣は長兵衛旅館(閉館)でした。いまはもう、どちらも閉館してしまいました。
▼男性浴室/湯口
弘前市
立寄り時間要問合せ
250円
訪問:2004年9月