湯治の宿おいらせ(閉館)

湯治の宿おいらせは閉館しました

現在では素泊まり専門という営業形態のお宿で、湯量豊富な猿倉温泉より引き湯して利用している「現代湯治の宿・おいらせ」。猿倉から数キロほど引き湯ですが、湯のコンディションを確認したく訪れてみた。

露天風呂「八重九重の湯」が名物的存在でウリなのか、お宿周辺にはその旨の案内看板をよく見かける。「八重九重の湯」へ行くには廊下を進み、階段を下りきらなけらばならない。湯上り後の帰りは少々シンドイかも。内湯は露天風呂へ行く途中にあったが今回は混雑していたのでパス。「八重九重の湯」は混浴露天風呂、先客もおらず内湯とは大違いです。20人サイズの岩風呂となっており、湯に浸かりながら近くの滝を眺めることができます。別名「滝見の湯」とも呼ばれています。湯はほんのり白にごり、焦げたタマゴ臭香るもので、キシキシした浴感があります。鮮度面において決して良好といえないのが残念です。猿倉のお湯はやっぱり猿倉で、がいいと思います。
(三昧・2007年8月)


ここは湯がうんぬん抜きに使い勝手が良いです。まず「湯治の宿」なので宿泊料金が安い。当然炊事場(綺麗!)や洗濯機は自由に使えるし、炊事場にいたっては食器や料理機具、電子レンジと、頭に浮かぶ必要な物全てが揃っている。自炊をするのが面倒でも大丈夫。食堂が付いている。実際に私はここの食堂で夕食、朝食を食べた。出前もとれる。部屋には旅館で置かれているポットや冷蔵庫、テレビなど大抵の物がある。とまぁ、こんな具合の御宿なので奥入瀬散策にはもってこいではなかろうかと私は思います。

ここは以前、焼山温泉グランドホテルだった。不況のあおりか、はたまた単なる経営不振か、何らかの理由で閉館になり、しばらく放っておかれていたらしい。その名残りとして、私が訪問した際に部屋に置かれていた浴衣は「焼山温泉グランドホテル」のものだった。その後、怒濤のように押し寄せる谷地温泉のお客を振りわける為、姉妹館としてリニューアルオープンしたらしい。

私が訪問した際はまだ知名度が低かったのか、奥入瀬観光にはもってこいの場所にありながら他に数組のお客しかいなく、館内は常にガラ~ンとしていた。夜に大浴場へ湯浴みに行ったら、既にロビーの照明が暗く落とされ、誰も居ない廊下に私の足跡だけがヒタヒタと響き、思わずゾ~っとなってしまった。湯浴みの最中もシンと静まりかえった浴室が無気味で落ち着かず、サッと体を流しダッシュで部屋へ帰ったのであります。

お風呂は男女別の内風呂に女性用露天風呂、それと、私が行った時は工事中だった滝を目の前に見られる混浴露天風呂が出来るようです。滝の露天風呂はあと数日で完成だったので、御宿の方が「入ってもらいたかったー」と実に残念そうにしていました。

そして、ここの御宿の御得な事がひとつ!宿泊すると「温泉三昧入湯手形」なるものを渡されるのですが、これがあると滞在中は、谷地温泉、奥入瀬渓流温泉ホテル、奥入瀬渓流第一・第二グランドホテルのお風呂に入り放題なのであります。各御宿を巡る巡回バスもあって便利。私はこの手形で谷地温泉だけ入浴してきました。他も全部まわればよかったかな?と今さらながら、ちょっと後悔。

お湯は「猿倉温泉」からの引き湯です。距離があるので新鮮な湯を楽しむには猿倉にはかないません。が、料金の安さや使い勝手の良さから、これから人気の出る類の御宿ではないかなと思っています。
(まぐぞー・2000年7月宿泊)

▼混浴露天風呂「八重九重の湯」

湯治の宿おいらせは閉館しました

湯治の宿おいらせ 簡易データ

湯治の宿おいらせ閉館後の混浴露天風呂「八重九重の湯」は別施設の外湯として利用されているようです。
青森県十和田市奥入瀬渓流温泉
10時~21時
300円
宿泊しました:素泊まり一泊3700円を利用
訪問:2000年7月(泊)・2007年8月

湯治の宿おいらせ 温泉分析概要

猿倉温泉混合泉 単純温泉(Na・Ca-SO4) 56.0℃ pH=? 溶存物質計=443mg Na=57.0mg(46.97mv%) F=6.9 Mg=3.7 Ca=46.4(43.94) F=1.1 Cl=50.0(26.91) SO4=151.4(60.11) HPO4=0.5 HCO3=37.5 H2SiO3=78.5 HBO2=10.2 CO2=41.1 (H13.7.18) ※加水あり・塩素系薬剤使用あり