沢渡温泉とらや旅館は2012年秋ごろ廃業しました。
小さな沢渡温泉街に並ぶ小規模な温泉宿です。宿泊客は居なかったようで、訪問時にちょうど宿の方が外出から帰ってきたようでした。「お風呂?どうぞどうぞ」とのお返事。入り口玄関を入ってすぐに浴室があります。客室などは二階三階にあるようでした。浴室は一箇所きりなので利用者単位での貸切利用になります。脱衣所から浴室へは押し扉ひとつで、入ってみると冬場の湯気が充満気味でした。
浴槽は二つあり、古めかしい使い込まれた角タイル張り浴槽は2人サイズのもの。析出物がたっぷりと付着したライオン君の口より県有泉を吐き出しています。無色透明、とろみ感に弱タマゴ臭がする湯。湯口にて49.3℃、浴槽においては43.0℃なり。もう一方の浴槽は一人用で楕円形をしています。こちらの湯口は小ライオン君です。先の浴槽とは異なって湯口から常時に湯が出ていません。間欠泉のようにゴボゴボと音がしたかと思うと湯口から吐き出しがはじまります。要するに湯が出たり止まったりの繰り返しなのです。なのでこちらはぬるめ調整となっていました。
湯上り後は、女将さんお手製のしそジュースをご馳走になり、しばし談笑。更に「今度来る時、前もって電話くれれば、お饅頭を蒸かしておくよ」とまで。再訪したいと思います。
(三昧・2012年3月)
こぢんまりとした家庭的なお宿が並ぶ沢渡温泉の一軒です。立寄りを伺うと女将さんらしきお婆ちゃんが優しく迎え入れてくださいました。
館内には、レトロ感漂うマニア好みしそうなタイルばり浴室がひとつあり、グループごとの貸切利用となるようです。浴室内にはタイル浴槽が二つあり、ひとつは2人サイズの長方形、もうひとつが1人サイズのタマゴ型です。
先ずは長方形浴槽ですが、析出物がビッシリと付着したライオン湯口より、無色透明でほんのりと塩タマゴ味のする沢渡の湯が流し込まれています。湯中に明るい茶色をしたカス状湯花が漂う弱いトロミのある「こなれた」熱湯で、人が浸かるとザザッと溢れ出しがあり、嬉しいような勿体無いような。
お次はタマゴ型浴槽ですが、こちらにもライオン湯口があり同源泉が少量投入され、浴槽内で適温となっています。こちらも浸かるとザバーッと溢れ出しがあり、なんとも贅沢。両方の浴槽を行ったり来たりしながら、湯浴みをたっぷりと楽しませていただきました。
浴後は自家製のシソジュースを用意してくださり、女将さんのいろいろな御話を伺いながら楽しく美味しくいただました。
(まぐぞー・2012年3月)
▼外観
▼浴室
▼先ずは大浴槽へ
▼湯口です
▼浸かった様子
▼お次は小浴槽
▼湯口
▼浸かった様子
▼浴後にいただいたシソジュース
沢渡温泉とらや旅館は2012年秋ごろ廃業しました。
沢渡温泉 とらや旅館 データ
群馬県吾妻郡中之条町上沢渡2254
立ち寄り時間要問合せ
400円
訪問:2012年3月
沢渡温泉 とらや旅館 温泉分析
県有泉 カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉 54.8℃ pH=8.3 135L/min(動力) 溶存物質計=1.14g Na=162mg(42.69mv%) K=5.1 Ca=188(56.52) F=0.8 Cl=195(33.73) SO4=499(63.84) HCO3=1.5 CO3=9.0 HS=1.0 H2SiO3=63.4 HBO2=10.6 As=0.2 (H19.10.15) ※温泉利用状況=全ての項目で該当なし