蔵王温泉 おおみや旅館

上湯共同浴場からすぐ上の隣にあり、以前の立ち寄りで印象の良かった温泉旅館に再訪してみました。立ち寄り時の男湯は「玉子湯」が内湯にある方の浴室でした。

4-5人サイズの玉子湯と名付けられた湯船は木造り薄っすら青灰色がかった色の湯が浴槽を満たしていました。湯口43.2℃、浴槽にて42.4℃。身体を沈めると、その分だけ同量の湯が溢れ出します。口に含んでみるとレモン汁のような収れん味、唾液腺が一気に開いて唾液がいっきに出てくる感じがします。弱タマゴ臭と鼻にツンとくるようなすっぱ明礬臭がします。

ガラス向こうには石垣があり、見るとその一部分から源泉が湧出しているのでしょう。その源泉を木樋でそのまま引いてきて自然冷却しつつ露天風呂浴槽へ流し込んでいるのが確認できました。露天は2人サイズの木造り浴槽で周囲からの目隠しが施されているので眺め云々等はありません。露天は内湯より青灰色が強めです。湯温は湯口47.4℃、浴槽44.4℃で内湯に浸かってからこちら露天浴槽へ来ると少し熱く感じるでしょう。泊まりでじっくりと浸かり楽しみたいと思いました。
(三昧・2017年11月)


いきなりなんですがココのお風呂は気に入りました。浴室は全て木造りでそれからして自分好みです。床には浴槽から溢れ出る湯が惜し気も無く排水口に流れます。独自源泉を所有の宿。男女で浴室の種類が違っていて、全てのお風呂に入れるように時間で男女が入れ替わります。当日の男湯はひのき風呂とあわ風呂、そして露天風呂があります。内湯の湯はぬるめの41℃ほど、ほとんど透明に近い。露天は岩の壁よりパイプが突き出ていてそこから投入されている、43℃の湯で硫化水素臭はほとんど無かった。
(三昧・2003年11月)


「おおみや旅館」は垢ぬけた雰囲気の和風旅館で、清潔感もあり女性好みしそうです。前回立ち寄った際の印象がとても良く、蔵王温泉ではぜひココに再訪したいと思っていました。再訪といっても14年ぶりなので初訪問のようなものです。館内には趣の違う浴場が二つあり男女入れ替え制となっているようです。今回は前回訪問時と違う浴場が女性用となっていてラッキーでした。

アメニティのズラリと揃った脱衣所を抜けると先ずは内湯です。照明をおさえた薄暗さのある浴室には窓に沿って横並びに4人サイズ長方形浴槽がふたつ並んでいます。どちらの浴槽も木造りで、浴室の薄暗さも相まって秘湯感の雰囲気が出ています。浴槽のうち片方が「泡風呂」です。泡風呂といってもよくあるジャグジー槽ではなく、源泉投入箇所かと思える浴槽底からポコッポコッと泡が出る、そんな泡風呂です。満たされる薄白濁湯は蔵王にしてはぬるめの適温で、溢れ出しもまずまずあり甘い明礬臭が漂います。その隣の浴槽には「源泉風呂」の掲示があり、湯口よりガス臭のムンムン漂う適温の薄白濁の湯を投入、なかなかの溢れ出し量もあり気持ちのいい湯浴みができました。

内湯から外へ出ると2~3人サイズの木造浴槽がひとつあります。石垣より突き出た湯口より源泉が投入され、こちらは完全な白濁湯がバンバンかけ流しとなっています。湯は適温ですが、内湯より少し高めといったとこでしょうか。湯面からムンムン漂う明礬臭に味は想像できましたが、念のため湯口より一口含むと案の定とっても酸っぱい湯でした。これほどの強い酸性でありながら、おおみや旅館の湯は不思議な優しさがあります。次回はすっかり記憶が飛んでしまったもうひとつの浴場にも浸かってみたいと思いました。
(まぐぞー・2017年11月)

2017年

▼外観

 

▼隣の空き地にはカモシカも来るそうです/浴室掲示

 

▼玉子風呂/湯口

 

▼露天風呂/石垣の源泉ポイント

 

▼泡風呂浴室

▼泡風呂/源泉風呂

 

▼露天風呂/石垣から源泉

 

2003年

▼外観

 

▼受付まわり/浴室入口

 

▼泡風呂浴室

▼泡風呂

▼ひのき風呂/露天風呂

 

▼玉子風呂浴室/露天風呂

 

山形県山形市蔵王温泉46
0236942112
11時30分~15時
525円→湯めぐりシール使用のため料金不明
訪問:2003年11月・2017年11月

近江屋1号源泉 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 51.5℃ pH=2.0 溶存物質計=2375mg H=10.1mg Na=52.2 K=20.2 Mg=68.4 Ca=86.7 Al=102.8 Mn=3.2 Fe2=6.9 Zn=0.2 F=13.9 Cl=285.3 Br=0.9 I=0.9 HSO4=371.9 SO4=1104 H2SiO3=232.2 HBO2=5.7 H2SO4=9.4 CO2=335.1 H2S=14.9 (H28.6.2)

近江屋2号源泉 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 53.3℃ pH=1.9 溶存物質計=2634mg H=12.7mg Na=52.7 K=23.7 Mg=65.3 Ca=85.8 Al=137.7 Mn=3.1 Fe2=10.9 Zn=0.2 F=14.1 Cl=336.7 Br=2.1 I=0.6 HSO4=491.6 SO4=1159 H2SiO3=216.4 HBO2=4.9 H2SO4=15.6 H3PO4=0.7 CO2=491.6 H2S=10.7 (H24.8.28) ※温泉利用状況=気温の高い期間のみ加水しています

【以前の分析】近江屋源泉 酸性・含鉄・硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 43.3℃ pH=1.3 蒸発残留物=3489mg H=46.34mg Na=107.0 K=28.59 Mg=49.99 Ca=120.3 Al=355.8 Mn=2.797 Fe2=94.94 Cl=922.4 HSO4=4459 SO4=1554 HPO4=12.71 CO2=910.4 H2S=27.54