千原温泉

まっとうな温泉に掲載していて足下湧出というのは知っていた千原温泉。朝の8時より営業開始で、到着したのは5分前でしたが入浴okでした。大体、朝一番は結構賑わうのが今までの湯巡りの流れでしたが他にお客さんは同浴の一人だけで、女湯に関しては独占だったらしい。

千原温泉は明治開業の温泉施設で現在では宿泊はやっていない日帰り専門との事。一回立ち寄りは500円、5時間の間に何度も入浴と有料休憩室が利用できる1200円の日帰り湯治プランもある。

浴室は男女別の内湯がそれぞれに一つずつある。脱衣所から階段を数段下りたところに浴室はあった。見た感じの第一印象からして素晴らしい造り。泉源の上に木板を敷いてそれを石で囲い、それを仕切りで男女別に分けて浴槽として利用している。

常時、そこらじゅうからブクブクと音と共に泡が湯面下より湯面上へと目がけて上がって来ている。お湯は薄黄土色濁りのもの、旨味ある甘塩味に鉄サビ臭味。浸かっていると肌に炭酸による清涼感さえある。湯温はぬるく約35℃、静かに浸かっていたら一時間はあっという間に過ぎてしまうだろう。湯舟からのオーバーフローは道路下を通ってそのまま川へ流れ込んでいるらしい。

訪問時は45分で入浴を切り上げた次第だ。素泊まりでもよいので宿泊出来るようになるのを願う。


三瓶山の麓にたつ山の中の一軒宿です。車一台しか通れないような川沿いの細い道を進み辿り着きます。湯治場風情の漂う鄙びた建物で、ウエルカム状態で開け放たれた玄関を入ると、女将さんと人懐っこくヌイグルミのようにかわいいポメラニアンが出迎えてくれました。

どうやらこちらの千原温泉、以前は宿泊もやっていたようですが、現在では立ち寄りのみの営業のようです。立ち寄りでは1回一時間以内で500円、休憩込みは何度も温泉に入れて5時間1200円。5時間あれば何度もたっぷり温泉を楽しめるので、時間さえ許せば休憩込みも良さそうと思いました。

お楽しみの温泉は脱衣所から風情ある木の扉を開け、階段を少しばかり降りた先にあります。薄暗く雰囲気のある浴室にはシャワーはなく石けんなどは使えませんが、お湯の出る蛇口はありました。

浴室には4人サイズの四角い浴槽がひとつあり、目にも鮮やかなオレンジがかった黄土色の湯が満たされています。その湯面を見ると一面に底から湧き出た泡がブクブクと音を立てていました。この光景にはビックリ。なんと足元湧出の自然ジャグジー状態じゃありませんか。

そっと浸かると、湯面からフワッと立ちのぼる甘く優しい香りにつつまれ、浴槽底の木板の間からゴボゴボと泡とともに湯が湧出し体のあちこちを伝いくすぐったいほどです。人肌よりややあたたかい程度のぬる湯が絶妙で、1時間という制限がなければいつまででも入っていられる感じでした。またラッキーなことに女湯には他にお客さんの姿はなく、静かな浴室で湯の湧き上がる音だけを聞きながらジッと浸かるという、ここだけでしか味わえないような贅沢なひとときを過ごすことができました。

▼案内板/外観

▼玄関/何かというと・・

▼蛇の抜け殻とカマキリ

▼掲示

▼休憩室

▼浴室入口

▼男性浴室

▼男性浴槽(細かな気泡が上がって来ます)

▼これは凄い

▼掲示

▼女性浴室

▼女性浴槽

▼浴槽から

千原温泉 簡易データ

島根県美郷町千原1070
0855-76-0334
8時~18時(11月~2月は17時)いずれも1時間前まで受付
木曜日休み
500円(1時間以内)
10月~5月は加温
訪問:2018年9月

千原温泉 温泉分析概要

千原温泉 ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉 33.8℃ pH=? 溶存物質計=9.91g Li=4.1mg Na=2970 K=13.9 Ca=221 Mg=38.2 Sr=7.5 Mn=2.2 Fe2+Fe3=3.8 Al=0.1 F=2.5 Cl=3690 Br=10.9 HCO3=2190 SO4=378 I=1.9 HAsO2=2.7 H2SiO3=142 HBO2=102 CO2=262 As=1.8 (H24.6.15) ※温泉利用状況=全ての項目で該当なし