奉納温泉(休業中)

奉納温泉は2023年5月9日より休業中です。

 

奉納温泉 2022年6月

山村の温泉施設「奉納温泉」です。数年ぶりに立ち寄り再訪してみました。母屋部分は以前の建物とは違っていましたが、浴室は特に変化はないように思えました。昨今の流れに沿って入浴料金には変更がありました。

廊下を進んで脱衣所へ。掲示の分析書がR3年に更新されていました。浴室に入ると空間にカルキ臭が少し漂っているのは気になりました。湯口から噴出するように循環湯を投入する浴槽は変化なく、湯使いは加温循環でこれまた変更なし。カランの並びに源泉に直に触れることが出来る設備も変わりなくありました。味見をしてみると塩味、甘味、金気味、弱い炭酸を感じます。また近くを通った際には立ち寄ってみたいと思います。
(三昧・2022年6月)


約8年ぶりの再訪です。2017年にリニュアルし以前はやや鄙びた風情の茶色の木材が印象的だった建物が、白くスッキリとした佇まいに変身していました。建物は新しく変わりましたが周囲の長閑な里山は以前のままです。

てっきり浴室もリニュアルしたのかと思っていましたが、こちらは以前のままでした。女性浴室には3~4人サイズ浴槽がひとつあり、析出物がコッテリと蓄積されカエルの喉のように丸く膨らんでも見える湯口から勢いよく循環湯が噴き出しています。浴槽湯は完全循環ですが侮ってはいけません、この湯が明瞭塩気とニュルニュルヌルヌルとした浴感でかなりの個性派なんです。

洗い場では常に源泉が流しっぱなしになっていて、循環の浴槽湯だけではなくこうして非加熱源泉に触れられるのもポイント高いです。ちょっと味見をしてみると思ったほど塩気は強くなく、むしろ重曹の甘味が突出してるんですね。

なかなかアクセスしずらい場所にあって頻繁には再訪できませんが、数年おきに湯口析出物の成長具合観察も兼ねて再訪したいところです。
(まぐぞー・2022年6月)

▼のどかな景色の中を進みます

▼お地蔵さんがいました

▼建物が新しくなっていました

▼男性浴室

▼別の角度から

▼湯口を動画でどうぞ(循環湯です)

▼こちらは非加熱源泉流しっぱなし

▼女性浴室

▼女性側にも非加熱源泉流しっぱなしがあります

▼浴室の様子を動画でどうぞ

▼ちばてつや先生のサイン(先生は温泉マニア?)

 

奉納温泉 2014年5月

奉納温泉とは「ほうのう」ではなく「ぶのう」と読むらしい。未湯であった奉納温泉に立ち寄ることができました。信州秘湯会の温泉宿で、以前から少し気になっていた施設です。

玄関をくぐり館内へ、少し雑多な施設の印象を受けます。ガラス張り浴室に4-5人サイズの角タイル造りの内湯浴槽が一つある。湯口はダラーンと垂れたようなクリーム色の析出が目をひいて面白いです。おそらく岩の表面が析出物でコーティングされたのでしょう。そこから大量湯を浴槽へ落とし込んでいますが、利用状況掲示を確認すると湯使いは循環ろ過とのこと。浴槽湯はやや薄っすら白微濁、弱甘味に明瞭な塩味、ギシギシ感とヌルツルとまとわりつくような浴感がある。浴槽湯温は41.6℃に調整されていて、結構個性派の印象を受けます。

更には浴室内に飲泉所?的なものもありました。常時蛇口から冷たい源泉が流しっぱなしになっている。蛇口温度は11.9℃、甘塩味に少しダシ感と炭酸清涼感がある。加温されていない源泉そのままなので清涼を感じるほど炭酸ガスが残っているのでしょう。帰り際の駐車場横にアヒルが飼われているのか数羽ほど見かけた。
(三昧・2014年5月)


小谷村の山の中の一軒宿です。周囲は深い緑に囲まれとても環境の良い場所です。が、訪問時は丁度山菜のシーズンで、330号線から更に山へと入る小道の入り口には、地元の人が車を停め山菜泥棒が入らないよう目を光らせています。私達が通ったときもジロリと睨まれ、のどかな景色とは対照的になんとも張り詰めた空気が流れていました。

奉納温泉は「秘湯の一軒宿」といった言葉が似合いそうな素朴な宿です。館内はやや雑多な印象で、生活感が漂い、掃除がちょっと苦手なのかなという印象も。浴室は男女別に内湯がひとつづつあり、女性側には4人サイズの三角っぽい形をした浴槽がありました。白い析出物がコッテリと固まりオブジェのようになった湯口より、無色透明の循環湯を勢い良く吐き出しています。浴槽内で吸い込み作動の循環使用です。浴槽ではやや白濁がかっても見える湯は、重曹による強いヌルヌル感があり、塩分が強くズッシリと重い浴感です。洗い場の隅には非加熱源泉が常時流れる蛇口があり、一口含むと強めの塩気に加え重曹と思われる甘味も感じます。嫌な雑味がないので料理にも使えそうな感じがしました。浴後は後からじわじわと発汗が続く温まり大の湯でした。
(まぐぞー・2014年5月)

▼外観

▼玄関

▼男性浴室

▼別の角度から

▼湯口

▼非加熱源泉

▼女性浴室

▼浴槽

▼湯口

▼非加熱源泉

▼源泉で作った石鹸

▼アヒル

奉納温泉 データ

長野県北安曇郡小谷村奉納941-1
Googleマップでみる
8時~20時→立ち寄り時間要問合せ
冬季休業
500円→700円
訪問:2014年5月・2022年6月

奉納温泉 温泉分析

奉納温泉(源泉にて採水)ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 33.2℃ 19.9L/min(自然湧出) pH=6.6 溶存物質計=9346㎎ Li=9.4mg Na=2691(87.65mv%) K=78.2 NH4=30.3 Mg=34.0 Ca=168.4 Sr=4.5 Ba=4.3 Mn=0.3 Fe2=2.5 F=0.2 Cl=2785(61.48) Br=7.6 I=2.6 SO4=1.4 H2PO4=0.1 HCO3=2993(38.39) H2SiO3=171.2 HBO2=362.2 CO2=701.4 (R3.6.7)

以前の分析

奉納温泉 ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 33.2℃ pH=6.8 32.1L/min(自然湧出) 溶存物質計=10160mg Li=8.2mg Na=2894(87.94mv%) K=82.9 NH4=28.7 Mg=41.2 Ca=175.1 Sr=5.4 Ba=5.2 Mn=0.2 Fe2=1.0 F=0.4 Cl=3331(64.93) Br=5.2 I=2.9 NO2=0.3 NO3=0.5 HPO4=0.3 HCO3=3089(34.99) H2SiO3=136.8 HBO2=348.3 CO2=555.6 (H21.9.3) ※温泉利用状況=加温あり・循環ろ過あり