天塩川温泉 音威子府住民保養センター

国道40号線からそれて横道を進んだ先にある天塩川温泉。途中、マニア受けしそうなJR「天塩川温泉」駅というローカルな駅もありました。我家の目指したのは温泉施設だけで、どんな温泉かも知らずに行き当たりばったりで寄ってみました。到着すると住民保養センターとの看板も掲げてあったので公共の宿なのでしょうね。

受付して館内へと進みます。湯上り後に利用できそうな畳敷きの和室や道内に生息していると思われる野生動物の剥製が多数ありました。館内通路には「源泉蕎麦」という気になるメニュー書きも掲示。天塩川温泉飲泉水・音威子府産そば粉・北海道産小麦を使用しているようです。額縁に入れて掲げられていた写真「源泉湧出写真」では、利用している冷鉱泉が自然湧出する模様を見ることができました。

脱衣所へ向かって入浴の準備です。浴室にはタイル造りの浴槽が横並びで二つあります。ガラス張り窓の向こう側には露天風呂があるのが分かります。案内掲示によると実際に鉱泉を利用している浴槽は内湯の左側一つだけのようです。もう片方の浴槽と露天風呂は地下水を利用しているということでした。なので今回利用したのは鉱泉利用している一か所の浴槽のみです。7-8人サイズの横長風呂で、隣の地下水利用の浴槽湯とを単純に見比べると湯色が異なります。ですが見るからに溢れ出しもなくほぼ溜め湯のように見えます。薄淡緑色透明で見た目キレイな印象の湯で、味をみてみると弱い甘塩味がありました。源泉の数値をみると卵臭がしそうな素性のとても良さそうな鉱泉でした。
(三昧・2018年8月)


周囲は蕎麦畑が点在する長閑な地にある温泉施設です。立派なたてがまえからして、いかにもといった公共の施設感があります。どうやら宿泊もできるようですが、今回は日帰り入浴でお邪魔しました。

館内には男女別の大浴場があり、それぞれ内湯と露天風呂があります。女性浴室は窓の大きくとられた開放感のある造りで、浴室にはそれぞれ10人弱ほどの二つに仕切られた横長浴槽があり、片方が源泉を利用した浴槽、もう片方がジャグジーの真湯浴槽となっていました。また、屋外には露天風呂もありましたが、そちらも真湯利用でした。

お目当ては勿論、源泉利用の浴槽です。コチラの浴槽、湯口はありましたが完全に停止し、浴槽内での循環利用となっていました。ほんのり黄色がかっても見えるほぼ無色透明湯は弱いスベ感がありました。塩素臭もする温泉マニアさんの好むタイプの湯ではありませんが、冷たい小雨が降る寒い中でようやく浸かることができたあたたかい湯に、湯使いうんぬんはどうでもいいくらいホッとすることができました。
(まぐぞー・2018年8月)

▼鄙びた風情の天塩川温泉駅

▼天塩川温泉 外観

▼浴室入口

▼天塩川温泉 浴室見取り図

▼天塩川温泉 男性浴室

▼源泉利用浴槽はこちら

▼左が源泉利用・右が地下水利用

▼露天風呂は地下水利用

▼休憩室

▼北海道生息動物?のはく製

天塩川温泉 音威子府住民保養センター 簡易データ

北海道中川郡音威子府村字咲来919
01656-5-3330
10時~21時
400円
訪問:2018年8月

天塩川温泉 音威子府住民保養センター 温泉分析概要

常盤鉱泉 ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉 9.8℃ pH=? Na=1127mg K=63.2 NH4=5.4 Mg=176.6 Ca=8.0 Mn=0.2 F=1.3 Cl=1180 HS=0.4 S2O3=0.2 SO4=81.7 HCO3=2042 CO3=1.5 HPO4=0.2 CO2=263.8 H2S=0.4 H2SiO3=50.8 HBO2=1158 HAsO2=0.2 (H26.11.25) ※温泉利用状況=掲示見当たらず