十勝岳への登山口横にある温泉宿です。登山前日泊や下山後の入浴や食事、一般的な日帰り入浴も可能な施設でもあります。我が家は入浴と昼食を兼ねて訪れてみました。
受付で立ち寄り入浴を申し出て料金支払いを済まします。浴室は階下にあるので階段にて移動します。浴室扉を開けると目に入ってきたのが左手にある大きな巨岩です。浴槽まで迫り出していてなかなかの演出です。浴槽はタイル造りで仕切りで二つに分けられていました。それぞ8人と4人サイズで、湯口は広めな8人浴槽にありました。2号泉利用のお湯は黄土色に濁っており、湯温は熱めで44-45℃はあります。熱いので湯もみしつつ浸かろうとすると、見る見るうちにお湯がオレンジ色に変化。写真撮影に夢中になっていて、湯口での味見を忘れてしまいました。
他にも1号泉を利用した浴槽もあります。3人サイズのタイル張り浴槽で、なんと32.1℃の源泉を非加熱で掛け流しているのです。無色透明でギチギチ感、酸味に強収斂味の湯は梅エキスを垂らすと美味しいかもしれない。
眺めの良い8人ほどの露天風呂もありました。利用源泉は2号泉です。こちらは利用者が多いせいか湯は完全にオレンジ色に染まっています。内湯より全くの温めなので湯も劣化しているのでしょう。上を見上げるとツバメの巣があって、入浴よりもツバメの分のほうが気になった入浴でした。
(三昧・2018年8月)
十勝岳登山口のすぐ目の前に位置する温泉宿です。山腹の高い位置にあるため周囲の眺めはとても良いです。館内には男女別に大浴場があり、宿泊者以外にも長い時間立ち寄り湯として開放しています。
脱衣所を抜けると先ずは内湯ですが、一歩足を踏み入れると10人サイズの浴槽を満たす、鮮やかな明るい鉄さび色の湯が目に飛び込んできます。湯口ではまだ鮮度の高い熱めの無色透明湯が浴槽内で鉄さび色に変化してゆくものですが、浴槽湯では既に香りが飛んでしまっているのかあまり湯の香りがしません。なにより湯色を楽しむといった湯なのかもしれません。
この浴槽の隣には5人サイズの四角い浴槽もあり、無色透明で酸味のある人肌よりやや冷たい源泉が掛け流されています。最初は冷たく感じますが、じっと浸かっているとじわじわと湯が染み入るようでクセになる感じです。一口含むと雑味のない酸味がします。この源泉はなかなか気に入りました。
内湯から扉ひとつで移動できる露天風呂は岩風呂で、目の前には十勝岳の緑深い景色が広がります。湯は内湯で使われている鉄さび色の源泉と同じもので、こちらも鮮やかに色づいています。露天風呂は手前が開放的な展望浴槽、後ろが洞窟風の造りとなっていて、手前が適温、後ろがやや熱めとなっていました。今回はどんな湯かという前知識なしで訪問したのですが、二種の個性のまったく違う源泉を同時に楽しめ良かったです。
(まぐぞー・2018年8月)
▼看板/外観
▼男性内湯・2号泉浴槽
▼湯口/お湯
▼別の角度から
▼男性内湯・1号泉浴槽
▼男性露天風呂
▼お湯/ツバメくん
▼女性露天風呂
▼洞窟風呂風になっています/湯口
▼露天風呂からの眺め
▼入浴後に食事をいただきました
▼食堂/かめくん
十勝岳温泉 凌雲閣 データ
北海道空知郡上富良野町十勝岳温泉
0167394111
8時~19時(受付18時30分)
不定休
800円→1000円
訪問:2018年8月
十勝岳温泉 凌雲閣 温泉分析
凌雲閣1号井 酸性・含鉄-アルミニウム・カルシウム-硫酸塩泉 32.1℃ pH=2.3 溶存物質計=1.594g H=5.1mg Na=25.6 K=5.7 NH4=4.7 Mg=20.4 Ca=100.9(23.46mv%) Al=47.5(24.63) Mn=1.4 Fe2=51.4 Fe3=18.2 Zn=0.1 F=4.3 Cl=53.4 SO4=887.4(84.89) HSO4=149.8 H2PO4=0.5 H2SiO3=168.3 HBO2=46.9 CO2=56.1 HAsO2=1.3 H2SO4=1.9 (H27.7.14)
凌雲閣2号井 含鉄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉 51.1℃ pH=6.3 溶存物質計=2.018g Na=160.3mg(26.11mv%) K=21.6 NH4=3.0 Mg=58.7 Ca=262.4(49.04) Al=0.9 Mn=3.3 Fe2=21.2 Fe3=1.8 F=0.6 Cl=104.2 SO4=1048(82.25) HCO3=106.2 H2PO4=0.1 H2SiO3=184.1 HBO2=41.7 HAsO2=0.2 CO2=114.9 (H27.7.14) ※温泉利用状況=100%掛け流しの案内書きはあった