千鹿谷鉱泉旅館は閉館しました。
秩父市にある千鹿谷鉱泉です。実は自分、この宿の営業している当時の姿を存じていません。今回訪れたのは既に廃業してしまった後なのです。というのも宿のオーナー様が建物を取り壊す前に御厚意で最後の風呂を開放している、という事で我家もお邪魔させていただきました。
県道から横道に入り進んで行きます。途中、すれ違いが出来ないような細い道を進んでいった先に千鹿谷鉱泉はありました。3台ほどの駐車スペースに車をとめて玄関をくぐりました。来訪者が日にちと人数を記入する帳面が置かれてありました。また、湯タオルとオリジナルTシャツの販売もされておりました。
浴室は男女別に内湯が一つずつあります。脱衣所から浴室へ移動。浴室自体には窓が無い造りです。昔ながらのタイル造り長方形浴槽は1人で浸かりたいサイズですが、詰めて2人がなんとか入れるサイズです。保温のために木蓋がしてあるので利用の際には外します。
浴槽隅にある湯口には塩ビ管が差し込まれてあってそこから循環湯が約25L/minほど浴槽投入されています。湯面は湯舟縁より下に位置していて一切のオーバーフローはありません。湯面下には横穴があり、おそらくは女性浴槽と繋がっていて、吸込み循環しているものと思われます。無色透明の湯、特筆すべきはその浴感にあります。ヌルすべとした感じで心地よいです。湯温も41℃ほどの適温に調整されています。約450年の間、利用客に支持されてきた秩父の鉱泉はなかなか奥が深いですね。
(三昧・2020年7月)
▼歴史を感じる案内板
▼外観
▼味のある看板たち
▼玄関には館主様の掲示
▼ありがたく頂戴しました
▼玄関まわり
▼タオルなどを販売していました
▼お飾りコーナー
▼男性浴室入口
▼男性浴室
▼女性脱衣所
▼お薬師様の
▼女性浴室(浴槽は木の蓋がされています)
▼浴槽
▼湯口
千鹿谷鉱泉旅館は閉館しました。
千鹿谷鉱泉旅館 データ
埼玉県秩父市上吉田2148
閉業時の「ふるまい湯」をいただきました
訪問:2020年7月