松之山温泉(兎口温泉) 植木屋旅館(廃業)

松之山温泉(兎口温泉) 植木屋旅館は廃業しました

一見、民家風の外観のお宿ともとれます。浴槽は木造りで薄緑黄色がかった湯が満たされている。投入されている源泉はぬるく、浴槽内で加熱の強塩泉が掛け流しです。塩味強し、薄金気味、ほとんど無臭。湯上がり後はしばらく汗がひかない程暖まります。館内表示によると、ここの温泉はジオプレッシャー型温泉の為、ここの温泉は有限でいつかは枯渇してしまうらしい。一千年前の化石海水が地上にでてきたものだそうです。
(三昧・2003年7月)


松之山温泉街から離れた場所に位置する鄙びた温泉宿です。玄関付近には「一千万年前の海の化石温泉」なる恐竜の絵が描かれたかわいい看板が貼られ何とも不思議な感じです。奥から出て来た女将の化粧の濃さも圧巻だった。

さて温泉。男女別の浴室は、壁、浴槽共に随分と年季の入った雰囲気で、鄙びた内湯好きにはたまらない風情があります。浴槽はふたつ。黄土色の湯が掛け流しとなっています。奥にある浴槽の湯は表面に白い湯花の膜ができ、ブクブクと泡もたっていました。湯に入り膜を手に取ると砂のようにザラザラしています。山形の古寺鉱泉で見たものと似たような感じでした。

私が湯浴みをしていると突然湯量が増し「うわーっ凄い!」と歓喜の声を上げてしまったのですが、その直後隣の男湯から「すみません、私が入りました」と申し訳なさそうな声が、、、。私が「ここも源泉投入口か?」と思い込んでいた穴は実は男風呂と繋がっていただけで、湯量が増したのは男湯に入浴者があったための人工間欠泉だったのです。因にこの人工溢れ出しにより、先ほどの湯花の膜は殆ど外へ押し出されてしまいました。

湯上がり後は帳場横のソファーでひと休み。雑然とした様子が、ひと昔前の飾り気のない御宿を思わせ、なんとも懐かしい雰囲気に溢れた植木屋旅館でした。帳場にかかる大きな柱時計もいい味出していました。
(まぐぞー・2003年7月)

▼外観

▼帳場

▼女性浴室

▼別の角度から

▼湯口

松之山温泉(兎口温泉) 植木屋旅館は閉業しました

松之山温泉(兎口温泉) 植木屋旅館(閉業)簡易データ

2017年11月27日をもって閉業
新潟県十日町市松之山兎口756-3
立寄り時間要問合せ
500円
訪問:2003年7月

松之山温泉(兎口温泉) 植木屋旅館(閉業)温泉分析概要

兎口温泉 庚申の湯 ナトリウムー塩化物強塩泉 35.7℃ ph=7.2 15.6L/Min(掘削自噴) 成分総計=16.37g Na=6097mg(93.9mv%) Fe2=1.5 Cl=8914(95.26) Br=28.9 I=4.9