北海道

神威脇温泉保養所

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奥尻島の西海岸近くにある町営公衆浴場です。今回の奥尻島へはこの温泉が第一の訪問目的といってもいいでしょう。江差港に車を駐車、そして奥尻島までフェリーで向かいます。日帰り訪問なので港近くでレンタカーを借りてまずは腹ごしらえ。レンタカー屋のオヤジに勧められた地元食堂で、名物のイカ定食をしました。続いて北海道南西沖地震で発生した大津波の痛ましい記憶を後世に伝えるための津波記念館訪問。

そして今回のメインであり、神威脇地区にある公衆浴場への訪問です。二階建ての施設で正面入口上部に書かれた少し消えかかっている温泉マークと神威脇温泉という文字が目を引きます。道路わきには温泉施設の看板もあって場所は迷うことはありません。玄関をくぐると自動券売機があり入浴券を購入、それを手渡し受付する毎度の流れです。

浴室は一階と二階の二か所にあり、それぞれに男女別内湯が一つずつあります。どちらも利用可能なのでもちろん両箇所とも浸かってみました。また、一階には和室畳敷きの大広間的な休憩スペースもありこちらでも湯上り後にくつろぐことができます。

まずは一階浴室から行ってみました。浴室扉を開けると左手と正面の二方向にガラス窓があり、その手前に浴槽があります。変形横長型でタイル造り、6-7人程度のサイズです。浴室床の赤茶系色に変色した析出物に目を惹かれます。岩石を積み上げたオブジェを湯口として利用。目視ながら約15L/minほどの温泉を浴槽へと岩伝いに落とし込んでいます。

お湯は無色で貝汁お澄ましの様、薄濁り。弱炭酸味に金気臭味、甘塩味に弱苦味もある複雑な知覚です。浴槽湯温は体感ですが熱めで約44℃はあるでしょうか。湯舟縁にある切込み部分からオーバーフローさせての掛け流し利用です。

お次は服を着て間髪いれずに二階浴室へ向かいます。こちらは展望風呂との名前が付けられています。名の通り浴室から漁港を望むことができました。タイル張り浴槽で深さが浅めゾーンと通常ゾーンに分かれています。それぞれ5人サイズといった広さでしょうかね。浴室床や湯舟には温泉成分付着による変色があり見るも楽しいです。

一階浴室と同様、温泉を岩石湯口より投入して湯舟端の切込みよりオーバーフローさせての掛け流し。以前にココを訪れた方々の記事を拝見しますと、ひと昔前は二階浴室の湯使いは鉄分ろ過と循環だったとの事。しかしその後は湯使いを掛け流しに変更した模様。

帰りの管理人さんと話をする機会がありました。なかなか温泉の管理に熱心なお方でして源泉は熱交換にて冷却して利用しているのだそう。分析内容にも熱く語られており、自分が「お詳しですね」というと「化学者ではない」と笑って話されておられました。「どこから来た?」との質問に「埼玉」と答えると「自分も埼玉なんですよ」との事で埼玉ローカル談義と温泉話で盛り上がりました。話に夢中になってしまい北海道本土へ戻るフェリーの時刻が気になりましたが、時間を忘れてしまうほど話し込んでしまいました。

ここ奥尻島は日を改めて温泉と海の幸目当てに宿泊で再訪してみたいと思わせる島でありました。
(三昧・2018年9月)


奥尻島の神威脇地区にある素朴な共同浴場です。すぐ目の前が海で建物は年季が入り、それがまたいい味を出しています。浴室は一階と二階にあり、それぞれが男女別となっています。券売機で券を購入し先ずは一階浴室へ。

こぢんまりとした浴室には2~3人サイズ浴槽がひとつあり、茶色い析出物がソフトクリーム状に蓄積した湯口より無色透明の熱い源泉がドバドバと落とし込まれています。浴槽内で熱めの湯は、鮮度の高い無色透明を維持したまま掛け流されるという贅沢ぶり。湯口より一口含むと、甘塩味に微炭酸風味、そして鉄と土類という複雑さで、これはもうマニアにはたまらないでしょう。

続いて二階の浴室にも入ってみました。こちらは10人サイズほどの浴槽に一階と同じ源泉が流し込まれ、こちらも十分な掛け流しとなっています。浴槽サイズが大きい分、湯は適温でややこなれた感じになり、うっすらと黄土濁りを帯びていました。以前はこの二階の風呂だけろ過していたようですが、今では一階同様に源泉のまま掛け流されています。

島という場所柄、利用者が限られて静かな湯浴みが楽しめそうでした。
(まぐぞー・2018年9月)

▼離島らしいのどかな景色の中にあります

▼風情ある外観

▼別の角度から(温泉マークがいい感じです)

▼源泉井

▼玄関まわり

▼一階男性浴室

▼湯口

▼溢れ出し/お湯

▼浴槽から

▼一階女性浴室

▼湯口

▼溢れ出し

▼二階男性浴室

▼湯口と溢れ出し

▼二階女性浴室

▼別の角度から

▼湯口と溢れ出し

神威脇温泉保養所 簡易データ

北海道奥尻郡奥尻町字湯浜98番地
01397-3-1130
9時~21時
4月~10月無休
11月~3月第1・3火曜日休み
420円
訪問:2018年9月

神威脇温泉保養所 温泉分析概要

1号井と2号井の混合 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 63.0℃ pH=6.5 270L/min(混合) 溶存物質計=11.96g Na=3020mg(66.49mv%) K=220.8 NH4=0.2 Mg=122.9 Ca=1007(25.43) Mn=0.5 Fe2=5.2 F=0.4 Cl=6089(87.71) SO4=557.8 HCO3=757.0 CO3=0.2 H2SiO3=158.6 HBO2=16.5 CO2=390.4 (H26.1.20) ※温泉利用状況=加水あり(5%前後)

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