はしご湯のすすめ秋田県の温泉


ふけの湯温泉
ふけの湯温泉

鹿角市八幡平字熊沢国有林
0186-31-2131
10時〜15時
冬期休業
500円→600円

訪問:99年9月、03年6月、05年5月、07年8月



秘湯を守る会員宿です。それにしても八幡平は雄大な自然いっぱいで心落ち着きます。ふけの湯はそんな自然の中にある一軒宿です。内湯へ向かいます。男女それぞれに内湯、露天があります。木造内湯には湯口では透明な湯が、浴槽では微白色透明の湯で満たされています、当然かけ流し。体感45℃と結構な熱さで長湯はできません。泉質は単純酸性泉との表示あり。ふけの湯温泉の名物露天風呂ですが、残念ながら体調不良で入湯を断念しました。内湯と露天の源泉も違うらしいので?なお残念。
(03年6月)

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ふけの湯には前に訪れているが、名物の露天風呂は未湯だったので寄ってみた。冬季休業が終わり営業再開したばかりの様子。ところが入口玄関周辺が雪の重みに耐えかねて、無残にも屋根が崩壊してしまっていた。なのでお宿の建物裏手が入口玄関として利用されている。お宿の方に聞いてみると、改装するか更地にするかは迷っているらしい。

受付を済ませて念願の露天風呂へ直行する。露天風呂の周辺はちょっとした地獄地帯になっていてワイルドな光景。男女別の露天風呂は7-8人ほどが入れる木造り浴槽だ。そこには浴槽の裏手にある湯畑より木管にて引き湯されている激熱の源泉が豪快にも60L/minもドンドコと注がれている。なもんで、浴槽内は45℃はあり熱いのなんのって。薄く緑がかった濁り湯、キシキシ浴感に弱タマゴ臭の湯が当然のように掛け流し。分析書の掲示は無かったが、内湯とは別源泉との事。開放感溢れる露天風呂を楽しんだ後は、周辺付近の散歩と行きましょう。また100mほど進んだところには混浴の露天風呂が新設されていました。

館内にあるお風呂は内湯に露天風呂もある。酸性の湯に耐用できるように浴槽はやはり木造である。6-7人が入れる広さだが、先客がおらず独占して湯を満喫する。灰白色濁り、弱酸味に弱タマゴ臭がして渋味もある41℃の湯。源泉は25L/minほどの投入、湯口脇には飲泉コップも設置されている。個人的には湯温といい浴室の雰囲気といい、ワイルドな露天風呂よりこちらのウッディーな内湯の方が気に入る。露天風呂は同じく灰白色濁り、湯は熱く44-45℃はある。さっと浸かって撤収する。
(05年5月)

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八幡平エリアに来たので再訪する。前回、浸からなかった混浴露天風呂がお目当てだ。なんとも開放感抜群で周囲から丸見えのような気もしないでもない露天風呂。あまり気もくれず服を脱いでサッサと湯に浸かる。高温と低温の二つの浴槽が左右横並びに配置されている。高温44℃浴槽より低温浴槽へ流れ込みによる温度調整になっている。というような状況なので低温浴槽の湯の鮮度はいまいち。灰白色薄濁り、スベスベ感ありというところ。タマゴ臭は全く感じられない。

今回訪問してみたらなんと簡易オンドルが4基ほど新設されていた。せっかくなのでフロントでゴザを借りてオンドルに篭ってみることにする。8月ながら朝の9時にも関わらす少々肌寒い。しかしオンドル内は暖かく気持ちがよい。オンドル内の葦が視界を遮り、タープで雨を除けてくれるのでオンドル内はとても快適だ。15分も寝転がっていると、体はかなりポカポカになる。それを過ぎるとちょっと熱いほど。たまに寝返りを打ちながら、ゴロゴロする事3時間。噴気を吸入しながらのんびりと過ごしていたら、あっと言う間に時間が経過してしまった。湯に浸かった後と同じようなポカポカ効果があり、またそれ以上にダルさが残ってしまった。ちょっとゆっくりし過ぎてしまった。
(07年8月)

(三昧)


この御宿一番のウリは、昔オンドル小屋が立ち並んでいた箇所が土砂災害で破壊され、その際に残った浴槽を現在露天風呂として利用しているもの。荒涼としたガレ場のいたる所から噴気がシュウシュウと立ち上り、トドマツの枝が冷たい山風に揺れている。蒸ノ湯という名前の由来は「地熱を利用した蒸かしの湯として湯治客で賑わったことから蒸の湯の名がついた。」(蒸ノ湯温泉ホームページより)との事。

建物は入り口こそログハウス風ですが、ロビーを抜け内風呂へ向かう途中からは鄙びの気配プンプンで(鄙びというより、いまいちアカ抜けない感じか?)薄暗い廊下には子宝祈願を願う金精様が奉られた「ふけの湯神社」なる所もあり、私が訪れた際も、お礼参りに来たのか妊婦さんが御宿の人から「おめでとうございます」と声を掛けられていた。ここで願掛けする人はロビーで金精様のミニチュア版(金精こけし1050円)を購入し、願いをしたためて奉納するのであります。

女性用の内風呂はその名も「子宝の湯」といい、薄白濁した湯が掛け流されている。浴槽のすみに置かれた50センチ程の木製金精様を抱いて湯浴みをすると御利益あるらしい。この浴室は木造で薄暗く、なんとも雰囲気があり、あのワイルドな名物露天風呂よりも、むしろ私はこちらの方が好きであります。内風呂に付属した露天風呂もあり。

私達は日帰りで立ち寄った際ここで昼食をとったのですが、食堂はガランと広いわりにお客さんが誰ひとりいなく「大丈夫か?」と恐る恐る山菜蕎麦を注文。食堂のイマイチ冴えない雰囲気に「スーパーで売っているパックの山菜が乗って来たらどうしよう・・」などと思っていたのですが、ちゃんと山で採れた山菜やタケノコが乗って来ました。
(99年9月、03年6月)

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久し振りの「ふけの湯」です。八幡平を代表する「秘湯」のひとつで、訪問時も沢山の観光客で賑わっていました。大手観光社のツアー名も掲げられ、相も変わらぬ人気ぶりが伺えます。

受付けにて料金を支払い、まずは名物の露天風呂へ。真っ白な噴気の立ち上るガレ場には、現在三つの露天風呂が点在しています。お宿から一番近い位置に女性露天風呂、続いて男性露天風呂、そして少し離れた位置に広々とした混浴露天風呂があります。私の記憶の限りでは、最後に書いた混浴露天風呂は無かったような気がするので、いつの間にか新設されたかな??

さて、女性露天風呂は、長方形の木造浴槽に、やや熱め、仄かに緑がかった綺麗な色の湯が満たされています。男性露天風呂程の開放感はないものの、こちらでも「ふけの湯」ならではの荒涼としたガレ場を眺めながらの湯浴みができます。訪問時はいつも天気に恵まれ、今回も晴天の下での湯浴みとなりました。女性露天風呂の横に「立ち入り禁止」の湯釜らしき箇所があったのですが、丁度お宿の方が来られたので許可をいただき見学させていただきました。青緑の湯がフツフツと沸き上がり、とても綺麗。その湯釜から木管を通り男女露天風呂へと配湯されています。混浴露天風呂へも行ってみましたが、広さの所為かだいぶ温めで、しかも周囲から丸見え。ちょっと観光的に造られた感も受けました。

続いて館内の浴場へ。内湯は、壁、洗い場、浴槽など、殆ど全てが木造で風情満点。浴槽は4〜5人入られる長方形です。角には名物の「金精様」が置かれています。「どれどれ」と、試しに持ってみたのですが、木造の為か思ったよりも軽かった。さて、浴槽に流し込まれる湯は、浴槽内で灰色味の強い白濁、コンクリを溶かしたような色です。やや熱めで、スベスベ浴感、飲泉コップが置かれていたので飲んでみると薄いスッパタマゴ味。洗い場には、体や髪を洗う為の無色透明の湯が流れるスペースもあり、こういった造りもまた秘湯感を高めています。

内湯続きの露天風呂は4〜5人入られる木造。こちらも内湯同様、コンクリを溶かしたような色の湯が満たされ、湯口の斜上に「金精様」が置かれています。目の前には荒涼としたガレ場の景色も見えるのですが、難点は内湯から露天風呂へ移動する際、表の駐車スペースを行き来する観光客に見えてしまう事。私はタオルで隠しつつ、虫のように縮こまりながら素早く移動しました(^^;)

すっかり観光地のようになってしまった「ふけの湯」ですが、私達大方がイメージする「秘湯」の佇まいは、やはり魅力があります。八幡平訪問の際は、たぶんまた再訪すると思います。
(05年5月)

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ふけの湯を再訪してみると、なんと露天風呂群の一角にオンドル小屋ができているではありませんか!「おぉぉ〜っっ!!これこそが八幡平の湯治場じゃ!」と思わず大興奮してしまった私。モウモウと噴気たちのぼる地熱地帯にこぢんまりとしたオンドル小屋が3棟。どの棟もこぢんまりで、家族や仲間で訪問すれば貸切状態で楽しむ事ができます。

葦でグルリと囲われた簡素なオンドル小屋は地面が硫黄その他の温泉成分がビッチリ。地面に触れると優しいあたたかさを感じます。受付で200円でレンタルしたゴザを敷き、ゴロリと横たわること数分、最初はポカポカ、やがて芯までジンワリ温まります。また、体のまわりを噴気臭にムンムンと囲われ、なんとも「効く」感じがします。

訪問時は夏休みだったというのに何故かお客さんは少なく、オンドル周辺は終始貸切状態。噴気のシュウシュウ音と小鳥のさえずりだけを聞きながらノンビリ。気が付けば3時間も居座ってしまいました。そもそも「ふけの湯」の名前の由来ともなったオンドル。土砂災害による消失の後の復活は、お宿にとっての悲願だったと思います。オンドル万歳。
(07年8月)

(まぐぞー)



ふけの湯外観




以前使用されていた表玄関
05年は雪で一部潰れていた



子宝祈願の
「ふけの湯神社」



男性内湯



男性露天風呂(館内)
女性側もほぼ同じ造り


女性内湯




浴槽角には金精様



洗い場には木管に湯が流され
それをすくって洗髪などをする


男性露天風呂



男性露天風呂全景


女性露天風呂


露天風呂の湯元



混浴露天風呂




露天風呂の周辺では
泥炭がボコボコしている



07年訪問時の
オンドル小屋



オンドル小屋内部


ゴザを敷いた状態


温泉成分ビッチリの地面


岩の湯 単純酸性泉 88.8℃ pH=2.4 自然湧出 溶存物質計=537.9mg H=4.0mg(60.15mv%) Na=7.3 K=4.0 NH4=0.6 Mg=3.2 Ca=9.0Ba=0.2Al=9.7(16.36) Mn=0.1Fe2=11.0 Cl=2.0 S2O3=0.2 HSO4=39.0 SO4=291.3(92.96) H2PO4=0.2 H2SiO3=156.1 CO2=240.2 H2S=0.9 (H7.6.22) 以上、館内浴場掲示