飯坂温泉のシンボル的存在である共同浴場「鯖湖湯」に隣接するお宿です。お宿の正面玄関にあった案内看板に、「鯖湖湯と同じお湯 100%掛け流し」とあったので立ち寄ってみました。飯坂温泉のお宿はほとんど未湯なので楽しみに館内へ。ほりえやは創業は明治中頃の老舗旅館。お風呂は大小2で二箇所にあります。訪問時は両方とも空いていたので、大きい浴室を貸切利用する事ができました。浴室は立ち寄りでも貸切可能との事です。

5角形のタイル張り浴槽が一つあります。浴室内は湯気がモウモウとはしていませんが、熱気が充満気味。浴槽内に腰掛け石が置いてあり、座ってみるとお尻へのつるつるとした肌触りがいい感じ。無色透明、ほぼ無味無臭の44℃。隅っこの湯口より湯沢源泉を少量投入しての掛け流し。上がり湯も浴室の隅にあって、こちらでも源泉そのまんまが楽しめます。共同浴場をいくつかはしご湯をしてきたせいか、44℃は幾分にぬるめに感じてしまう。なんといってもお風呂を貸切で利用できるのが嬉しい限り。お宿の方々も親切で家庭的な印象のお宿であった。二食付きで7500円位との事です。
（06月3月）

（三昧）

「鯖湖湯」のすぐ横に建つお宿です。明治創業という木造3階建の風情ある外観が目印。外観同様、館内も古びていて、「夜中に見たらチョット怖いかも」なんて思える市松人形やら洋風の人形やらも飾られています。

「ほりえや」には大小二箇所の浴室があるらしく、それぞれを貸切り利用できます。案内された脱衣所はどこか雑多な雰囲気で、妙に湿度ムンムン。浴室内にはホームベース型の4〜5人入られる浴槽がひとつあり、無色透明の湯がサラサラと溢れ出ていました。

この湯が絶妙で、加水なしに投入量を絞りベストな湯温に調節。また、共同湯と比べ利用客が圧倒的に少ない為か、実に気持ちのいい湯が楽しめました。なぜか共同浴場と比べると若干湯の臭いは少ない印象。お湯のツルツル感に加え、浴槽内に置かれた座り石のスベスベとした肌触りも心地良いです。メイン浴槽の他に掛け湯槽もあり。

なにしろ絶妙な湯加減に設定されているので、逆に考えると先客の使い方によって湯の状態が左右されてしまう可能性もありそう。鯖湖湯では観光旅情を楽しみ、ほりえやでは静かにお湯を楽しむ・・そんな印象を受けました。
（06年3月）

（まぐぞー）