北浜温泉テルマス(閉館)

北浜温泉テルマスは2022年3月31日をもって閉館しました。

2019年4月訪問時点で北浜温泉テルマスは浴室撮影禁止となっていました。使用の浴室画像は、それ以前(2004年)に撮影したものです。

北浜温泉テルマス 2019年4月

別府には幾度も足を運んでいますが今回の施設は初めての訪問でした。なぜなら市営でありながら訪問時点において別府で510円という入浴料金の高さが引っかかっていたから。因みにこの文章を書いている今日ではなんと700円に値上げしています。実は別府市によりますと市営温泉の収支は年間1億2500万円の赤字続きだそうで、受益者負担の原則からR3年に料金改定となりました。

テルマスは北浜の別府スパビーチ隣に位置しています。海岸沿いの立地で観光帰りのひと風呂にも良さそうです。駐車場もしっかりとあるので車でのアクセスも問題ありません。温泉施設の第一印象としては比較的規模の大きな日帰り温泉センターといった感じです。館内には男女別浴室のほかに水着着用の混浴で「屋外健康浴エリア」、湯上り後に休憩できるスペースがあります。

男女別浴室には内湯浴槽が2つと露天風呂が1つ、それに蒸し風呂とそこに付随する打たせ湯的なものがあります。屋外健康浴エリアには50人は同時に入れそうな屋外風呂と8人サイズのジャグジー風呂、そして塩湯源泉に浸かることができる屋外石風呂があります。多種多様な浴槽が楽しめて万人受けする施設とも言えます。

訪問時はすべての浴槽に浸かってみましたが、今回はその中でも特に気に入った2つの浴槽を紹介します。その一つは男女別の露天風呂です。扉一つ向こうの露天風呂へ内湯から直に裸移動できます。露天風呂と名が付いていますが、完全に屋外にあるわけではなく周囲は囲まれ眺望などは望めません。半露天風呂といった感じでしょうかね。片隅にはミニ竹林と金木犀のちょっとした緑があり心癒されます。

浴槽は5人サイズ、木枠で底部には小砂利が敷かれている造りです。湯口は高低差をつけた階段状の湯道がそれで、投入湯量には時おり増減がありました。それと浴槽内の側面部分の塩ビ管からも熱め湯の注入も確認できました。お湯は無色透明でクセの無いものです。北浜のお湯によく見られる特徴のツルツルとした浴感もありました。内湯浴槽で感じたカルキ臭はなく、浴槽湯温は約43.5℃ほどでしょう。しっかりとオーバーフローされての掛け流しです。

二つ目の浴槽は水着着用し入浴する屋外健康浴エリアにあります。5-6人サイズの石風呂でこの浴槽には塩湯源泉が利用されています。北浜のツルツル感が楽しめるお湯で、高いところから壁伝いに源泉を冷却しながら浴槽へ流れ込んでいました。湯使いは掛け流し、眼下には別府湾が広がり眺めにも満足できました。湯浴みで火照れば外で涼んで、冷えれば浸かっての繰り返しもなかなか楽しいものです。唯一の希望は塩湯源泉にも水着着用ではなく裸で入浴したいです。

今では700円になりましたが、この規模と設備とお湯も良い浴槽もあるので、決して高くはないと思います。
(三昧・2019年4月)

▼休憩所

▼目の前に海が広がります

 

北浜温泉テルマス 2004年3月

海岸沿いに建つお金のかかってそうな立派な市営の温泉施設です。通常の温泉浴室の他、水着着用で入られる海に面した屋外健康浴(露天風呂というよりプール的雰囲気)があり、様々なスタイルで湯を楽しむ事が出来ます。今回私は水着はを持参しなかったので(有料で水着のレンタル有り)、裸で入られる浴室ゾーンのみの利用となりました。この日がたまたまそうなのか、水着着用の屋外健康浴ばかりが大人気で、何故か裸で入る浴場ゾーンには誰もいません。

浴室には扇形の三つに仕切られた内湯浴槽、ジャグジー、飲泉場、サウナと揃い、露天風呂もあります。使い勝手の良いカランにはシャンプー、ボディソープが揃い、脱衣所にはドライヤーも置かれています。露天風呂(たぶんかけ流し)は適温、内湯(おそらく循環利用?)はやや温めに調整された湯は無色透明でツルツルした肌触りがあります。飲泉場があったので飲んでみるも特に味は感じられませんでした。

湯上がり後は2階にある休憩スペースへ。広く取られた窓からは別府の海が広がり、なんとも爽快な眺めです。すぐ下には「屋外健康浴」が見えます。水着着用の湯浴み客が誰も泳ぐ事なく、クラゲのようにポカーンと漂っているのが見えました。500円でこのように充実した温泉施設を利用できるとは別府って凄いな・・と思ってしまいました。
(まぐぞー・2004年3月)

▼北浜温泉テルマス外観

▼女性内湯 かぶり湯

▼女性内湯

▼浴室内の飲泉

▼飲泉の掲示

▼女性露天風呂

▼水着着用の「屋外健康浴」

▼屋外健康浴の前には海が広がります

▼分析は浴用と飲用の2枚掲示

北浜温泉テルマス データ

大分県別府市京町11-1
10時~22時(受付21時)
木曜日休み(祝日は翌日)
500円→700円
訪問:2004年3月・2019年4月

北浜温泉テルマス 温泉分析

(貯湯槽での分析)別府市温泉供給事業富士見線 単純温泉 58.5℃ pH=6.9 溶存物質計=0.723g Li=1.2mg Na=157.0(78.87mv%) K=16.3 Mg=5.7 Ca=15.4 Sr=0.2 F=0.5 Cl=154.0(52.86) Br=0.5 SO4=74.4 NO3=1.5 HPO4=0.2 HCO3=138.0(27.53) H2SiO3=151.0 HBO2=7.2 CO2=4.0 (H28.3.7) ※温泉利用状況=加水あり・加温あり・循環ろ過あり・塩素系薬剤の使用あり

(源泉での分析)北浜温泉(塩湯)ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 54.5℃ 掘削400m動力 pH=8.5 溶存物質計=1.1g Li=0.5mg Na=231.0(84.31mv%) K=33.5 Mg=3.8 Ca=12.6 Sr=0.1 Br=0.3 SO4=116.0 NO3=0.6 HPO4=0.4 HCO3=353.0(46.28) CO3=36.6 H2SiO3=198.0 HBO2=5.1 HAsO2=0.3 (H31.2.21) ※別府市のHP内のテルマス案内には、かけ流し(塩湯、飲用泉)、かけ流し(露天風呂、採暖浴)、循環(その他の浴槽)の温泉利用状況の記載があります。

以前の分析

(浴用)別府市営大型温泉(テルマス)単純温泉(Na-Cl・HCO3・SO4型)使用位置58.8℃ pH記載無し 成分総計=709mg Li=1.0mg Na=129.0(75.71mv%) K=13.4 Mg=6.4 Ca=15.9(10.66) F=0.5 Cl=103.6(40.61) Br=0.3 SO4=80.1(23.23) HCO3=156.1(35.61) CO3=0.3 H2SiO3=104.8 HBO2=1.5 CO2=95.7 (H10.7.22)

(飲用)大型温泉 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 55.0℃(使用54.0℃) (H6.6.7)